映画🎬評決(原題:The Verdict)
映画🎬評決
(原題:The Verdict)
製作年:1982年
製作国:アメリカ
監督:シドニー・ルメット
脚本:デヴィッド・マメット
原作:バリー・リード『The Verdict』
キャスト
フランク・ギャルヴィン:ポール・ニューマン
ローラ・フィッシャー:シャーロット・ランプリング
ミッキー・モリッシー:ジャック・ウォーデン
エド・コンキャノン:ジェームズ・メイスン
ホイル判事:ミロ・オーシャ
ケイトリン・コステロ:リンゼイ・クローズ
ブロフィー司教:エドワード・ビンズ
モーリン・ルーニー:ジュリー・ボヴァッソ
サリー・ドナヒー:ロクサーヌ・ハート
ケヴィン・ドナヒー:ジェームズ・ハンディ
タウラー医師:ウェズリー・アディ
トンプスン医師:ジョー・セネカ
グルーバー医師:ルイス・スタッドレン
あらすじ
アルコール依存に苦しみ、仕事も信用も失った弁護士フランク・ギャルヴィンは、先輩弁護士の紹介で医療過誤事件を担当することになります。
出産のために入院した女性が、麻酔時の事故により重い後遺症を負ったというものでした。
病院側は強大な後ろ盾を背景に示談を提示し、早期解決を図ろうとします。
簡単に終わるはずだった案件に向き合う中で、ギャルヴィンは被害者の置かれた現実と真正面から向き合うことになります。
そして彼は、自身の再起を懸け、孤立無援のまま法廷に立つ決意を固めていきます。
『評決』におけるポール・ニューマンは、もはや輝きを誇示する俳優ではありません。
かつての華やかさを自ら遠ざけるように、疲労と後悔をまとい、過去の選択に縛られた男としてそこにいます。
フランク・ギャルヴィンは、決して完璧な正義の人ではありません。
酒に逃げ、仕事を失い、人からの信用も失っている。
けれど、この物語が厳しいのは、そんな彼の前に置かれる事件が、単なる裁判ではないからです。
そこには、病院という組織があり、教会という権威があり、法廷という制度があります。
そしてその大きな仕組みの中で、ひとりの女性の人生が、静かに示談金へと置き換えられようとしている。
フランクが向き合うのは、相手側の弁護士だけではありません。
傷ついた人の現実を、できるだけ穏便に片づけようとする社会そのものです。
だからこそ、彼が法廷に立つ姿には、再起の高揚感よりも、
「ここで目を逸らしてはいけない」という切実さがあります。
言葉は鈍く、動きは重く、裁判の流れを掴むまでにも時間がかかる。
それでもポール・ニューマンは、その弱さを芝居で飾ろうとしません。
沈黙、視線、間合い。
そのわずかな表現の中に、男が背負ってきた時間と、まだ失いたくない最後の尊厳が滲みます。
本作が静かに響くのは、正義が美しい勝利として描かれないからです。
過去は消えず、失われたものも戻らない。
けれど、それでもなお、誰かの痛みをなかったことにはしない。
フランクの姿は、信念の証明というより、自分自身への責任に近いものとして映ります。
ポール・ニューマンという俳優が到達した成熟が、この物語に揺るぎない重心を与えています。
その横顔から溢れる、澄んだ瞳。
それは、勝者のまなざしではなく、ようやく人間の側に立ち戻った男のまなざしでした。
人の痛みを 制度の沈黙に渡さない
✨✨✨✨✨
見に来てくださってありがとうございます💕🙏💕
みなさんと映画のお話が出来てとても幸せです💕りさ💕
