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映画🎬幸福(こうふく)

映画🎬幸福(こうふく)

製作年:1981年
製作国:日本

監督:市川崑
脚本:日高真也大藪郁子、市川崑
原作:エド・マクベイン
『クレアが死んでいる』

キャスト
村上刑事:水谷豊
北刑事:永島敏行
野呂刑事:谷啓
中井庭子:中原理恵
車崎るい:市原悦子
舟津川良子:草笛光子
車崎みどり:川上麻衣子
剣持刑事課長:加藤武
蕎麦屋の店主(安田):阿藤快

あらすじ
町中の書店で突然、無差別銃撃事件が発生し、居合わせた3名が命を落とします。
現場に駆け付けた村上刑事たちは、被害者の身元や交友関係を洗い出し、それぞれの周辺を丹念に追っていきます。
被害者同士には一見つながりがないように見えますが、捜査を進めるうち、福祉活動をめぐる人間関係、家庭内の事情、金銭をめぐる問題が少しずつ浮かび上がります。
残された言葉や遺品、関係者の証言を手がかりに、事件は当初考えられていた方向とは異なる様相を見せ始めます。
やがて捜査線上に現れたのは、特別な怪物ではなく、日常の中で追い詰められ、選択を誤っていったひとりの人間でした。
村上たちは犯人を追いながら、被害者と加害者を分ける境界が、思いのほか脆いものであることを目の当たりにします。
冷たい事件の輪郭の向こうに、それぞれが守ろうとしたささやかな暮らしが見えてきます。


この映画で強く心に残るのは、事件の謎そのもの以上に、
水谷豊演じる村上刑事が背負っている「生活」の重みです。
刑事として人の死と向き合い、犯人を追いながら、家に帰れば幼い2人の子どもを育てる父親でもあります。
妻とは別居中で、仕事も家庭も待ってはくれません。
疲れた身体で食事を用意し、子どもたちの声に耳を傾け、翌朝にはまた捜査へ向かう。
その日々が、大げさな演出に頼ることなく、暮らしの手触りとして積み重なっていきます。
村上は、何もかも上手にこなせる父親ではありません。
余裕を失い、子どもへの接し方に迷い、思うようにならない現実の前で立ち止まります。
それでも投げ出さず、今日一日をどうにかつないでいく。
その姿には、正しさだけでは語れない人間の誠実さがあります。
事件に関わる人々もまた、それぞれに事情を抱え、守りたかった暮らしを持っています。
題名の『幸福』は、誰かが手に入れた完成された状態を示す言葉ではなく、失いそうになって初めて気づく、小さな時間の名前のように響きます。

終盤、妻が戻る兆しもないまま、村上は子どもたちを少し贅沢なレストランへ連れていきます。
事件は終わっても、彼の生活が急に整うわけではありません。
夫婦の問題も、子育ての苦労も、そのまま残されています。
けれど、その時だけは父と子が同じテーブルを囲み、いつもより少し華やかな食事を前に笑顔を交わします。
今そばにいる者たちで作る、ささやかな家族団欒です。
その光景は温かいのに、胸の奥には切なさが残ります。
いつまでも続くとは限らないからこそ、その一瞬がかけがえのないものに見えるのです。
幸福とは、すべてが満たされることではなく、欠けたものを抱えたままでも、目の前の誰かと食卓を囲めることなのかもしれません。

市川崑は幸福の形を決めつけることなく、父と子の短い食事にそっと預けます。
何度観ても涙がこぼれるのは、そこに希望と寂しさが、同じ温度で息づいているからです。

事件の裏側で 人は今日も生活を続けている

✨✨✨✨✨

見に来てくださってありがとうございます💕🙏💕
みなさんと映画のお話が出来てとても幸せです💕りさ💕




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