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今だから、言える。【片思いのラブレター】


永遠のような1人の時間を持て余していた、あの頃。


家の者たちが寝静まった夜、
私たちの時間は繋がれる。


沈んで上がってこれないときも
誰かと意見を違えたときも
君と話せば、私は私になれた。


くだらないことから真面目な話まで、
毎晩楽しそうに話をしてくれるから、
私には君しかいないと、
君に1番近いのは私だと、勘違いしてた。



あの時鳴った、君からの電話。

喜んで出ると、何度話しかけても君の声はなくて。
その向こうからは、かすかな衣擦れの音と男女の笑い声。うっかり押された通話ボタンを、私はすぐに切れなかった。



あの時私は君しか見えなくて、
この世界で君とさえ繋がっていればいいと思ってた。

開けっぱなしだった私の扉はその瞬間、
シャッターを下ろし簡単には開かなくなったんだ。



私とキスできる?

って聞いたら、できると思う、と送られてきたメールの文字たちを、クシャクシャに丸めて駅のゴミ箱に捨てたかった。




私がきみのこころを覗き込んで、
その弱さを愛したように、
もっと私を見透かして欲しかった。


あのかけがえのない時間は、
仕舞い込んで二度と開かないところにある。

きっと、素直に伝えるだけでよかった。
友達のふりをしてたって、
なんでわかってくれないのっていったって、
どこにもたどり着けない。



冬の夜空に輝く星を見つけると、君を思い出す。
あの時のように、君もこの星を見上げているのかな。

大丈夫。
うまくやっていけてるよ。

かけがえのない時間、
私という輪郭を作り出したひとかけら。
今ならありがとう、って
言える気がするんだ。







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