税リーグへの反論 防災拠点になる
さてタイトルにもあります
税リーグという言葉は
経済新聞の
「君たちは『ゼイリーグ』だ。どれだけ税金を使うんだ」
という前チェアマンの人が地方でなじられた言葉からという話です。
昨今、秋田でも話題ですが、税金に頼ってスタジアム建設をするというのでそれは税金の使い方としてていかがなものか?公金頼りではないかという旨だと思うのですが、どうでしょうか?
勿論そんな税リーグと呼ばれることに対して反論もあります。今回はスタジアムは防災拠点になる。だから公共性があるという意見を取り上げたいと思います。
スタジアムが、災害が起きた時に地域で使える。人の命を守れる。と言った内容の主張ですが、果たしてどれくらいの防災機能があるのでしょう?
1. 豪華なスタジアムに払うコスト
スタジアムの本質は「数万人が同時にフィールドを見るための巨大な空間」です。
しかし、 防災拠点に求められるのは、小分けにされた居住スペース、プライバシー、そして安定した室温です。スタジアムはこれらと真逆に位置します。
よくテレビなどで体育で小分けのスペースを作ってとしていますが、これとは逆ということですね。
また屋根付きと言っても吹き抜けであり人が避難する防災拠点としては弱い
プロ野球の球場では
東日本大震災の際に楽天イーグルスの仙台・楽天モバイルパークかスタジアム自体が自衛隊の活動拠点や物資搬送のハブとして機能したり、阪神淡路大震災ではオリックスブルーウェーブの旧・グリーンスタジアム神戸が救援物資の保管場所や、全国から集まったボランティアの拠点となりました。
どちらも屋根はなくても災害の物流拠点として機能しています
果たして防災を言い訳にして屋根や観客席をつける必要があるのでしょうか?
このスタジアムという巨大な空間を維持・管理するために毎年数億円の税金を投じるのは、防災投資としては極めて効率が悪いと思います
同じ予算で例えば各小学校に最新の防災機能を整備する方が、単位面積あたりの収容効率と効果はは圧倒的に高まりると思います
2. 一極集中型のリスク
「広域防災拠点」という言葉は聞こえが良いですが、日本の災害特性、地震・土砂崩れとは相性が最悪です。
災害発生時、道路は寸断され、公共交通機関は止まります。一箇所に巨大な拠点があっても、そこへ辿り着けない市民が続出します。
1.にも述べましたが各学校に最新の防災機能を整備するというのも、防災の基本は「分散」です。スタジアムに150億投じて1箇所を固めるより、1.5億円の避難所を100箇所作るほうが、物理的に市民の命を救う確率は上がります。
3. 設備維持の「死に金」
スタジアムの防災機能(備蓄、発電、通信)は、日常的には「使われない設備」です。しかし学校や公民館などの既存施設であれば、防災設備を日常の教育やコミュニティ活動と共有できます。しかし、スタジアムの防災設備は、試合のない日の広大な施設の維持費とともに、ただ劣化し、更新時期を待つだけの「死に金」になります。
30年後の更新費用を含めたライフサイクルコストを計算すると、スタジアム一箇所に防災機能にかかるコストは、地域の小規模避難所の数十倍に跳ね上がります。
4. 財政的負担
自治体の財政には限界があります。スタジアムという巨大な固定費を抱えることで、他の柔軟な行政サービス(道路整備、老朽化した橋の補強、福祉)の予算が削られます。
巨大なハコモノは、災害そのものよりも自治体の財政体力を奪う負の遺産になります。
結論
「防災拠点」という主張を検証する際に
それは、サッカーを観るために必要なのか、
それとも市民の命を救うために必要なのか?
というそれぞれの視点で見た時に
市民の命を救うために必要というならスタジアムという選択肢はリストの最下位に来るはずです。推進派が語る「防災拠点」とは、高額なハコモノを建てるための免罪符であり、限られた税金を最も非効率な形で固定化するものに思えます
本当の防災対策とは、華やかなスタンドではなく、市民の足元にある100箇所の小さな避難所を、着実に、かつ強力にアップデートすることの中にあると思いますが皆さんはいかがでしょうか?
