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【アマノ文筆クラブ】したたかに笑って|エッセイ


タイトル:したたかに笑って

若い頃の私は、もっと真っ直ぐだった。

人の言葉を信じたし、頑張れば伝わると思っていた。

誠実であれば誠実さが返ってくると信じていたし、優しくすれば優しさが返ってくると思っていた。

もちろん、それは間違いではない。

実際にそういう人たちもたくさんいた。

けれど世の中には、そうではない人もいる。

利用する人。

傷つける人。

平気で嘘をつく人。

若い私は、その度に驚いていた。

どうしてそんなことをするのだろうと。

どうして分かり合えないのだろうと。

そして何度も落ち込んだ。

だけど年齢を重ねるうちに、一つ分かったことがある。

世の中には変えられない人がいる。

そして、自分の心は自分で守らなければいけない。

ということだ。

だから最近は少しだけしたたかになった。

無理なものは無理と言う。

苦手な人とは距離を取る。

嫌なことまで引き受けない。

昔の私なら罪悪感を抱いたかもしれない。

けれど今は違う。

それは冷たさではなく、自分を大切にするために必要なことだと思っている。

それでも、人を信じることをやめたわけではない。

優しさを捨てたわけでもない。

ただ、向ける相手を選ぶようになっただけだ。

人生は長いようで短い。

限られた時間なら、自分を大切にしてくれる人と笑っていたい。

だから私は今日も、したたかに笑う。

傷つかなかったふりをするためではない。

たくさんの出来事を乗り越えてきた自分に、「よくやったね」と言うために。

そして明日もまた、自分らしく生きるために。

スマイル


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