2025.29.AUG ジャックオーランタン.前後.問答無用|ショートショート1
街はすっかりオレンジ色に染まっていた。
ジャックオーランタンやかぼちゃのお菓子が並び、ハロウィンの季節がやってくる。
イベントの前後には、問答無用でディスプレイが切り替わり、四季の移ろいを嫌でも意識させられる。
人間たちの浮かれた声を聞きながら、魔法使いのサヒラはぼんやりとつぶやいた。
「一年中、夜空を飛び回っているのに、この時期だけ脚光を浴びるだなんて――人間って現金なものね」
そう言いつつ、どこか胸の奥がくすぐったい。
サヒラはつい、口元をほころばせてしまった。
了

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