美の秘訣は自己肯定感? 2月に読んだ82冊の本 〈読書の定点観測〉
2月に読んだ本は82冊だった。
読んだ本一覧は記事下部へ。
同じテーマの本をたくさん読んだとき、いくつもの本で出てきたことはそのテーマの「エッセンス」だと思っている。
2月は気が遠くなるくらいたくさんの本を読んでいた。82冊。とくに序盤が多読期だったのと、"ファッション”や”メイク”というテーマは写真や図解が多く、短時間で一気に読めたことが大きい。
はじめは「テクニック」に注目していた。けれども、後半読んだものは、"美の自己啓発書”という雰囲気に近い。
この2月に読んだ本のうち、図書館で借りたもの以外は紙ではなく電子書籍である。購入したもの、過去に購入したものの再読、そしてKindle Unlimited……。
読み進めるうちに、おすすめ表示される未読の本が変わっていく。
それをどんどん掘り下げるように読んで気がついた。
多くの本に共通するキーワードがあることだった。
「マインド」
「自己肯定感」
このふたつがとにかく出てくる。
はじめは「気持ちじゃ綺麗になれない」という感想を持っていた。
けれども、読めば読むほど出てくる。
文脈としては、こういうイメージだ。
美というものは、自己肯定感から生まれる。
だから自分を受け入れましょう。
美はマインドでできています。
自己肯定感を持つのが大切です。
20~10年前の本も読んだけれど、そちらにはあまり目立たない。
近年の本になるほど多く見られる傾向だった。
たしかに近年は、メイクも「自分の素材を活かす」「もともと美人だったように見せる」みたいなものが増えている。
そこにもこのふたつは関わっていそうだと感じた。
けれども、前にも書いたように、私はずっと「地味だ」と言われ続けてきたので「自分の顔を好きになりましょう」と言われてぽんと好きになることはできない。
これまでにもたくさん書いてきたような話だ。
まだまだいくらでもエピソードが出てくる。
たとえば、中学2年のときに授業で「はたちの自画像を書く」課題が出た。
私は配られた鏡を見て描いた自分の顔に、絵の具でうっすらとメイクをほどこしてみた。アイシャドウで彫りを深くした。目のきわにアイラインを引いた。まゆ毛はもう少し細く。現実ならやり方がわからないし、失敗も怖いけれど、絵ならできる。
すると回ってきた先生が、爆笑したのだ。
「どうして自分を美化するんだよ。おまえがこんな美人になれるわけないだろ。ありのままを描けよ」
たしかに願望は入ったかもしれない。
でもここまで言われる必要はあったのだろうか。
先生との接点はほとんどなかった。
けれども、なぜだか私には異様に冷たかった。
べつなときには、ひとりずつ絵のモデルをすることがあったのだけれど、私がさせられたのはマッチョのようなポーズだった。
女子はだれもそんな変なポーズはさせられていないのに。
引き立てられるようにまん中に連れて行かれる。恥ずかしくてできないと言うと、先生が腕に触れてそのポーズを形作られた。くすくす笑う声が響いてくる。
クラスの視線が刺さるなかで泣きそうなのをこらえていた──あの瞬間は、今でも忘れられない。
私は人生の中で、こんなふうに ”なにかしてもいい人間” として扱われていた時期が長い。
だからこそ、もしも美の秘訣が自己肯定感だとしたら、もしかすると私はずっと持てないのではないだろうか、という不安がよぎった。
もちろん、美人に見せるためのツールとしてメイクやファッションやヘアスタイルがあり、そちらは研究を続けていきたいけれど……。
2月の終わりに、改めて「美と自己肯定感」に向き合ってみる。
やっぱり自分を好きになれって言われてもむりだ。
上に書いたような、だれかに嘲笑われた経験しか思い浮かばない。
けれどもそうしてもやもやしているうちに、ふと思った。
私のなかには「貶された瞬間」コレクションが大量にある。
じゃあ逆に「だれかが褒めてくれた経験」を大事にしていこうかなと思うようになった。貶されコレクションを塗り替えるくらいに。
会うたびにいつも「りっちゃんは可愛いね」と言ってくれるママ友がいる。
お世辞だよねと思いつつ、お世辞ですら可愛いなんてほぼ言われたことがなかったのでそれでも十分すぎるくらいにうれしかったのだけれど……
ある日、そのママ友がこんなことを言った。
「あたし、美人な子を見るのが好きなの。幼稚園だと、りっちゃんと◯◯くんママ。ふたりとも美人。顔が好き」
顔が好き、なんて、人生ではじめて言われたかもしれない。
そしてそれは単に「可愛い」と言われるよりも、どこか本当っぽさがあって、何百倍もうれしくなった。
「顔が好き」っていうのは主観だからだ。
一般的に見た美人にはなれないかもしれない。
けれども、だれかがそんなふうに思ってくれるのだとしたら、メイクをもっとがんばりたいとそう思えた。
私自身が自分を好きになるのはむずかしいとしても、だれかがくれた、こういう心がじゅわっと温かくなるような言葉をいつも胸にとどめておけたら、自己肯定感も育っていくのかも。
そんなことを思った2月だった。
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