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叶った自分を想像すればするほど、現実が遠のく理由

「理想の未来を強くイメージしましょう」
「叶った自分を、ありありと想像しましょう」

自己啓発やコーチングの世界では、よく言われることです。

わたし自身もそう教わってきました。


正直にいうと、
「理想の未来」を思い描いている時間は、
わくわくしていて、とても楽しい。

けれど、
現実が動いている実感や自分の変化は、
聞いていた印象ほど感じられませんでした。


「わたしは成功しています」
「目の前にいるクライアントさんの変化と、
 その笑顔が嬉しいです」

そう宣言しながら、
「いま」の自分を見て
「ぜんぜん、そうじゃないじゃん…」と
胸が苦しくなる。

理想の未来を描けば描くほど、
いまの自分がみじめに感じることもありました。


「そんなネガティブなこと考えてるのは
 わたしらしくない。大丈夫。こんなものじゃない」

そうやってセルフトークを見直し、
自分を肯定することも学んだのですが、
どうしても、こころの中の影が色濃くなるような感覚を
無視することができませんでした。


「理想の未来」を描くことに、
エネルギーを使い過ぎていたのかもしれません。


心理学者が突きつけた、不都合な真実

心理学者であるガブリエル・エッティンゲン氏の研究によると、
痩せた未来をポジティブに想像していた人たちは、
そうでない人たちに比べて
1年後に減った体重が平均約11kgも少なかったそうです。


未来をポジティブに想像していたのに、
思ったように成果が出なかったという例は、
ダイエットだけではなかった、とも。

就職活動、恋愛、試験の成績など、
あらゆる場面で同じような結果が出ている、と。


なぜなのかーーーーー。

これは、わたしも感じていた部分もあったので、
耳の痛い話なのですが…

頭の中で「叶った自分」を鮮やかに思い描くと、
脳は少しだけ「もう手に入った」と勘違いします。

この、脳を勘違いさせる・錯覚させることを
コーチングでは「未来に臨場感を持つ」
「未来側をコンフォートゾーンにする」と
表現をすることもあります。


問題は、ここ。


「理想が手に入った」ことを疑似体験することで、
程度の差はあるにせよ「満足」してしまうんです。

その結果、現実を変えるための、
地道でめんどうな「小さな一手」や
「目の前の取り組み」に向かうエネルギーが失われてしまう。


つまり、
願いが叶わないのは、願いが足りていないからではなくて。
頭の中で一度「ゴールしてしまっている」ことが
原因かもしれない、ということ。


「期待」と「空想」は何が違うのか

ガブリエル・エッティンゲン氏の研究では、
未来への向き合い方を大きく2つに分けて考えています。

「期待」は、
これまでの経験をもとにした現実的な判断です。

「前回もできたから、今回もできそう」という感覚。
自信とも取れるこの感覚は、行動のエネルギーになります。


「空想」は、
まだ起きていない未来の気分を先取りして味わうことです。

これ自体は悪くありません。
でも、そこに浸りすぎてしまうと、脳が「もう手に入った」と
勘違いして満足してしまう。


わかりやすい例えだと、
「行きたいレストランを調べて、メニューを眺めて、
 味わっている自分を想像したことで食べた気になってしまい、
 結局、レストランへは行かなかった」という感じ。


夢を描くことって、
わくわく感などのエネルギーをチャージする。

でも、描いたそのあとに現実に戻ってこれないと、
そこで湧いたエネルギーは行動じゃなくて
「満足感」に変わってしまう、ということなんです。


じゃぁ、どうすれば動き出せるのか

決して「ポジティブに考えるな」
「理想の未来を鮮明に描くな」ということではないんです。

夢やゴールを描くことは大切なことだ、
と、わたしも思っています。


ただ、描き方が
感覚とあっていなかったのかもしれません。


「叶えるためにリアルにイメージする」のではなくて、
「方向を照らすために描く」ことが重要なのかも、
というふうに、いまは考えています。


叶えることよりも、
そこへ向かうプロセスを大切にする。

今日の小さな1歩を、自分で選んでいく。


そして、夢・ゴールに向けて1歩を踏み出すとき。
事前に想定するんです。

「不安や障害になりそうなことは何か」
「その不安・障害が出てきたとき、どうするか」を。


本当の障害は、外側じゃなくて内側にある

たとえば、わたしも「あるある」なので、
お恥ずかしいことでもあるのですが…

「今日は時間がないから書けない」
「忙しいから後まわしにしよう」

これって一見、外側の障害に見えますが、
実は内側の感情が隠れていることが多いんですよね。


本当の障害は、
「うまく書けなかったらどうしよう」
「読まれなかったら恥ずかしい」
「また途中でやめてしまうかもしれない」
「ちょっと調べが不十分で不完全すぎるから心配」

こういった小さな「引っかかり」だったりします。

それを直視することに抵抗を感じてしまって
「時間がない」「不十分な情報だと申し訳ない」
という外側の理由に逃げてしまう。


でも、その引っかかりに気づいて
「もしその感情が出てきたとき、自分はどうするか」を
事前に決めておくだけで、
ずいぶん動きやすくなります。


わたしの場合は、
記事を書ききれなくても書きたいテーマだけは
下書きに入れておく、とか。

いまはこういう考えだ、ということを入れておく、など。

そういう対処をしよう、と決めています。


ポジティブに未来を想像しているのに、
現実が変わらない。

思うように動き出すことができない。

行動が続かない。


そんな悩みにぶつかってしまったとき、
この記事があなたの背中を押せますように。



では、また。


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