『恋するムービー』を観て思ったこと
昨年、友人に勧められてはじめて韓国ドラマを見て以来、晩ごはんのあと、お風呂に入るまでの30分間、ネトフリを見るのがいつのまにか習慣になっている(実際は、強い気持ちがないと30分ではやめられないことの方が多い)。
『恋するムービー』を観た。
きっかけは、キム・ムビ役の女の子があまりにもかわいくてキュンとなったからだ。タイトルがポップな感じだったのでもっと軽い恋愛ストーリーかと思っていたら、少し違った。
20代男女4人の10数年を、心の中の経過に合わせてゆっくりと描いたドラマである。
大好きな父親が自分より映画を優先して生きることに反発するが、父と同じように映画監督を目指すキム・ムビ。
両親を早くに亡くして唯一の身内である兄に育てられ、ひとりぼっちの時間を映画で埋めていたコ・ギョム。
学生時代から7年つきあって別れたが、同じ映画の仕事で再会することになった、作曲家を目指すホン・ジジュンと脚本家のソン・ジュア。
この4人は、好きすぎて腹が立つくらい大好きな相手を失ったことが共通点にある。愛する人を失い、ぽっかりと心に穴が開いたままの自分を隠して、人と距離を置いたり、人の感情に気づかぬふりをしたりして、自分を立て直していこうとする。
夢を追うことが楽しい20代から、自分はまだこんな子供でいいのかと自問する30代へと成長していく4人が、眩しくて、可愛くて、力になりたいと思ってしまうドラマだった。
主人公たちの周囲にいる大人が、味があってあたたかい。私はこの4人の親世代の年齢なので、ムビのことを気にかけながらも、興味のない素振りで娘を見守るムビ母に共感した。
最後にドラマに出てくる”おうち”のことを書きたい。
ムビとムビ母の住む家がとてもいい。優しくてあたたかくて懐かしい家だ。生活感はあるのにモノがきれいに片づいていて、ムビ母のしっかり者で几帳面な性格を想像させる。ムビが小さい頃からずっと住んでいる設定だから、数十年住んでいるのかな。韓国のおうち事情を全く知らないので、自分の勝手な印象だけど、リビングと、ムビ母の部屋を仕切る木製の大きなガラス引戸や、カントリー調のこげ茶色の階段が日本の昭和を思わせて懐かしい感じ。窓ガラスに貼ってある、丸いお花を描いたステンドグラス風のフィルムもレトロ感が漂う。どっしりしたナチュラルな木製のダイニングテーブルと、フランスっぽいパステル調の水色と白のシステムキッチンの組み合わせが、とても新鮮で、素敵だなと思った。
他にもぬくもりを感じるインテリアが沢山あるので、それも楽しんで見ていただきたい。
