【エッセイ】 官能の翼
エロを書ける人の内面を知りたい。
突然すみません。
素朴な疑問なの。
ねぇ、恥ずかしくない?
いや、恥ずかしいよね?
それとも、意識なんてしていなくて、
呼吸するみたいに書けちゃうのかな。
でも、わたしには書けないのである。
エッチな描写が。
◆
noterさんの記事には、ときどき性描写が出てくるものがある。
物語の必然だったり、
世界観の温度を一気に上げたり。
艶っぽかったり、コミカルだったり、
恐ろしくてゾワッとしたり。
読むたびに「文学だなぁ」って思っちゃう。
別にドキドキはしないんだけれど、
たまーーに赤面して“きゃーっ”ってなる時もある。
(あるんかい。)
でも、そういう描写があると、
キャラクターの関係性が一段深く見えたりもする。
触れたい気持ちとか、
二人の力学とか。
時には支配とか。
生々しく、浮き彫りになる。
◆
わたしは、ついオブラートに包んでしまう。
幻想や詩へ寄せる。
ぼかした光で包む。
わたしの持ち味なのかもしれないけれど、
どうにも“生々しい官能”だけは筆が避けるのだ。
しかもそれを、不特定多数に全公開。
いやいやいや。
なんか恥ずかしくない?
物語のことだから、
ほんとうのわたしとは違うんだけれど、
なんか、ねぇ?
まぁ、リアルでも……
誰か一人だけ知ってくれてれば、
十分だったりするし?
◆
でもね、本当はちょっと書いてみたい。
物語の温度を上げたい時。
呼吸を乱したい刹那。
人間の汚さと弱さを描きたい夜。
その時、性描写は“ただのエロ”ではなくて、
物語の血流みたいなものになる。
もしわたしが書くなら——
指先が触れただけで呼吸が合う、
そんな瞬間から始める、のかも。
◆
書ける人は、
きっと“表現の一部”として扱っている。
飾りではなく、必然。
物語の核で、生の証。
浮かないし、何の違和感もない。
水が流れるみたいに自然に。
いつか書いてみたいと思う。
この繭から羽化する時が来たら——
わたしにも新しい翼が生えるのかしら。
官能の翼が。
……うーん、これはちょっと、ナイかも(笑)
了

