ライティングで「やってはいけない」第1位
「固有名詞だけは間違えるな」
10年以上ライターをしてきた私が、書くときに一番気をつけていること。
▶︎固有名詞とは
一つしかないものに付けられた名称を表す。人名・地名・商品名など
固有名詞を間違えない=正しく書く。「あたりまえ」だけれど、だからこそ意識しておいた方がいい。
もちろん、人間なので間違ってしまうこともある。けれど、それに気づいたとき、適当に見過ごす人と、すぐに直す人とでは全然違う。
私はライター初期から、「固有名詞だけは間違えるな」と編集者から何度も厳しく言われてきた。「間違えるのが嫌だから、固有名詞がなるべく出てきませんように」と願うくらいに。
こうした緊張感を経験しておいて、本当によかったな、と今でも思う。
「正しく書く」はリスペクト
なぜ、固有名詞を間違えるのがいけないのか。
理由はさまざまあるけれど、
固有名詞を正しく書くことは、相手をリスペクトする気持ちだから
というのが大きいだろう、と私は思う。
私の本名の「旧姓」は割とめずらしく、読みも書きもよく間違えられた。小学校の頃などは、新任の先生から変なふうに間違われ、同級生からからかわれた。
このとき私が感じていたのは、怒りや悲しみなんかじゃない。
「がっかり」だ。
この人(名前を間違えた人)、それほど私に興味ないし、私を大切には思っていないんだな。そう感じてしまうのだ。事実とは関係なしに。
ちなみに、これは私だけかもしれないけれど、読みより書きの間違えの方がダメージが大きい。読み間違えにはもう慣れたし、訂正すらしなくなったけれど、書き間違われるといまだにちょっとモヤッとする。
これがもしも、私だけじゃなく、多くの人に共通する気持ちなら——
ライターにとって、固有名詞の書き間違えは、やっぱり命取りだ。
ナカグロ「・」1つにも愛を込めて
一言で「書き間違え」といっても、その種類はいろいろある。
とりわけ、間違えやすいと思うのは、読むときに発音しない部分だと思う。
例えば、アルファベットの大文字・小文字はややこしい。
noteなのか、NOTEなのか、Noteなのか?
↑これ、即答できますか?
答えは「note」だ。
答えを確認するときは、基本的にその固有名詞に関わる組織の公式サイトを確認する。
もう一つ、ナカグロ「・」の有無も間違えやすい。
ABC中学校・高等学校
ABC中学校高等学校
ABC中学・高等学校
ABC中学高等学校
↑この例はナカグロ「・」の有無だけじゃないけれど、知らなければ書けないということがよくわかると思う。
私はライター初期の頃、学校関係の取材・執筆に多く携わっていた。
中高一貫校の学校名はいろいろなパターンがあり、めちゃくちゃライター泣かせだ。所属している人ですら正しく書けるか怪しい。でも、だからこそ愛を込めて正しく書くことにだわった。
ときには、公式サイトをみても、正式名称がよくわからないこともある。
その場合は、原稿に「要確認」の印をつけて、編集者に確認。←この行動だけでも、「大切にしていますよ」というメッセージになる。
100年後も、変わらないもの
どんなに時代が変わっても、固有名詞の大切さは変わらない。
「大切にされたい」という想いも。
……と、思う。
今後、文章生成AIもますます進化して、精度が高まる一方だろう。固有名詞を正しく書くことも、お任せできるようになるかもしれない。(←今はまだ、平気で間違えてくることあるから要注意!)
けれど、私たちが固有名詞とか、そういう大切なものに鈍感になってしまったら、どうなるだろう?
今も、文章生成AIたちは、私たちが過去に書き残した文章から「学習」している。……ってことは、人間である私たち、特に「現:書き手」である私たちの責任は大きい。
そんなことをふと思って、この記事を書いた。
書きながら、最近の私は大丈夫だったかしら……と気になってくるけれど。
これからも、私たちは愛を込めて文章を書き続けようね! 約束だよ!
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