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落とした手袋を思う

「koyuさん、手袋が落ちてます」
シャチさんが目を向けている方を見ると手袋が片方、道に落ちていました。

あー、何か切ない。
私もよく手袋を落とすので、何だかやけに胸が締め付けられる感じになりました。
手袋を必ずと言ってもいいほど、数年に1回ペースで落とすので2〜300円の安いものしか買わないようにしてるのですが、それでも使っていくうちに愛着が湧くもの。
落とした時は結構落ち込みます。

「手袋は片方落としちゃうと片方残ってても、もう使えないですからね」
「そうなんですね・・・悲しいですね・・・」
「ごめんなさい・・・」
「koyuさんが何で謝るんですか!?」
「いや〜、私もよく手袋を落とすんですよ(^_^;)
何かあの落ちている手袋を見ていると、自分の落とした手袋もあんな感じで悲しそうに誰にも拾われず道に落ちたままだったのかなって思うと申し訳なくなってきて(^_^;)」
「そうだったんですね。
あれ?そういえば、手袋がいつもと違いますね?
まさか・・・」
「はい・・・落としちゃったんです😢
結構、早めに気づいて、もと来た道をたどってみたんですがダメでした😞」
「あんまり気を落とさないでください!
koyuさんの手袋さーん!今まで手を温めてくれてありがとうございました!!落としてしまってごめんなさい!!次は落とさないようにしまーす!!!」
シャチさんは空に向かって言いました。
「多分、どこか落ちて隅に追いやられてゴミと一緒になってるので、地面に向かって言った方が良いのではないかと・・・」
私が遠慮がちに言うと
「いえ!もう天国に行っています!お空の上の上にいます!」

お空の上の上か・・・
私の手を温めてくれたあの手袋、成仏したのかな・・・
落とさないように気をつけてたつもりだったのにな・・・
結構、気に入ってたんだけどな・・・
だから小さい穴が開いても使ってたんだけどな・・・

「ありがとう、私の手袋。
ちゃんと管理できなくてごめんなさい。
お気に入りでした。
いつも温かかったです。
ほんとにありがとう」
目をつむって胸に手を当てて小さな声で言いました。

「koyuさん、手袋さんにもきっと伝わってます!
新しい手袋を探しに行きましょう!
お気に入りがきっと見つかります!!」
シャチさんは明るく励ましてくれます。
「ですね!
次は落とさないように気をつけます!!」
私も気持ちを切り替えて言いました。

それから、ずっと手袋を探していますが、これ!といったものに出会えていません。
それだけ、前の手袋はお気に入りだったようです。
もっとお気に入りに出会えますように。


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