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船乗りを辞めて8年。二段ベッドで震えていた私が「電気エンジニア」として再生できた理由

気づけば船乗りを辞めてから8年が経過していました。

今だから断言できます。 あの時、船を降りて職業訓練校へ行くという選択をした自分は、大正解だったと。

現在の私は電気エンジニアとして働いています。 職場で一定の評価をいただき、「自分にしかできない仕事」で貢献できている実感があります。

何より、出勤前のトイレで**「仕事辞めたい」という呪詛の言葉を延々と吐き続けなくて済んでいる。** それだけで、人生の質は劇的に変わりました。


8年前、二段ベッドの中で見ていた夢

8年前の私は、仕事中はずっと「辞めること」と「辞めた後のこと」ばかり考えていました。 自分の部屋に戻れば、狭い二段ベッドの中でタブレットを握りしめ、延々と職業訓練校の情報や雇用保険の受給額を調べていました。

期待と不安。その間を振り子のように行ったり来たりしていたあの頃。 なぜ、あの時の自分は船乗りとして上手くいかず、今の電気エンジニアという職業では上手くいっているのか。

その理由を、5つのポイントで考察してみます。

1. 「適性」を見極めた(PCスキル vs 現場作業)

私は手先が不器用で、ロープワークや入出港の激しい作業が苦手でした。 一方で、PC操作は人並みにでき、エクセルのVLOOKUPやデータベース関数を使いこなすことができました。

船乗りは前者のスキルが命ですが、電気エンジニア(特に設計や管理)には後者のスキルが求められました。自分の「武器」が通じる戦場を選んだことが、最大の勝因です。

2. 「習得スピード」の遅さを、訓練校でカバーした

私はコツを掴むまでが人より遅いタイプです。 かつてチラシ投函のバイトをしていた際、普通の人が1週間で終わる研修に1ヶ月かかりました。当時の評価は「過去最低」です。

しかし、いざ習得してからの反響率や正確性はトップでした。 つまり、私は**「必要経験値を人より多く稼がないとエンジンがかからない」**タイプなのです。いきなり現場に放り込まれる船乗りの世界よりも、職業訓練校という「練習場」でじっくりレベル上げができたことが、私には合っていました。

3. 「可処分時間」を攻略に充てた

「経験値を貯めてレベルを上げれば、攻略は楽になる」 これはゲームでも仕事でも普遍的な原理です。訓練校時代、自分の時間を削ってスキルを磨いたことが、実戦(仕事)での余裕に繋がりました。

4. 34歳未経験でも戦える「市場」を選んだ

どんなに適性があっても、門前払いされては意味がありません。 電気エンジニアは慢性的な人手不足。34歳未経験でも、正社員としてスタートラインに立つことができました。これは船乗りも同様でしたが、市場のニーズと自分の適性が重なる場所を見極めることが重要です。

5. 「心理的コスト」の低さ

これが最も重要かもしれません。船乗りの世界には、以下の要素が充満していました。

  • 不機嫌な誰かの機嫌を取る

  • 理不尽な叱責を受け流す

  • 常に誰かの顔色を伺う

今の職場では、これらが大幅に少ない。 実は、船を降りた後に最初に入った電気系の会社にはこれらがあったため、2年で去りました。つまり、①〜④が揃っていても、⑤(環境の健全さ)が欠ければ継続は不可能だということです。


転職に迷っている人へ

もし、今の仕事に悩み、転職を考えているのなら、まずは①〜④が成立するかを冷静に考えてみてください。そして、⑤については実際に働いてみないと見えない部分もありますが、違和感を感じたら「ここは違う」と判断する指標になります。

8年前、二段ベッドで震えながらタブレットを叩いていた私に、今の自分ならこう声をかけます。

「その調べ物は、無駄じゃない。お前の分析は、間違ってないぞ」

もし同じように悩んでいる方がいれば、この記事が少しでも「正解」へのヒントになれば幸いです。

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