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戦わないジョージが、場を支配する──たくろう赤木の「比較を起こさない返し」

たくろうの漫才を見ていると、
張り合っている感じがまったくしないのに、ちゃんと笑いが起きる。

誰かを下げているわけでもない。
かといって、逃げているわけでもない。

ジョージ(赤木)がやっているのは、
戦わないことだ。

その理由は、
NLPでいうロジカルレベルを見ると、かなりはっきりする。

ロジカルレベルを簡単に

ロジカルレベルとは、
人が物事を理解・評価するときの「階層」のこと。

下から順に並べると、
• 環境:どこで、何があるか
• 行動:何をしているか
• 能力:何ができるか
• 価値観・信念:何を大事にしているか
• 役割・存在:何者か

上に行くほど抽象度が高く、
下に行くほど生活や身体に近い。

重要なのは、
同じレベルで話すと比較が起きる、という点だ。

スティーブは「存在レベル」で来る

ネタのフリである
スティーブ(きむらバンド)の紹介は
• GoogleでAIを開発しているジェームス
• マクドナルドでCEOをやっているマイケル
• オハイオ州で州知事をしているケイト

どれも「何者か」を示す話。
役割・存在レベルの情報だ。

この瞬間、会話には自然と
「どれくらいすごいか」
「どっちが上か」
という比較の土俵が立ち上がる。

同じレベルで返すと、戦いになる

ここで、もし
ジョージ(赤木)が同じ存在レベルで返したらどうなるか。
• 「俺はGAFAでAIのプロジェクトをやってて」
• 「俺は外資で役員をやってて」
• 「俺は日本で政策に関わっていて」

これは全部、
存在レベルでの自己紹介。

この時点で、
意図せず勝負が始まる。

同じ論理レベルで「俺は」と返した瞬間、
比較と序列は避けられない。

ジョージは、その土俵に乗らない

実際のジョージ(赤木)の返しは、
• Yahoo!で天気予報を見ているジョージ
• やよい軒でおかわりをしているジョージ
• 大阪府の納税者のジョージ

「俺は何者か」ではなく、
「今、何をしているか」。

能力でも価値観でも受けない。
一気に 環境/行動レベルへ話を移す。

ここで、
比較の前提が崩れる

何が起きているのか

これは、

❌ 存在レベル × 存在レベル
(=すごさ比べ)

ではない。

⭕ 存在レベルの話を、
行動・生活レベルにずらす

同じ論理レベルで返さないから、
勝負が成立しない

だからジョージは、
勝たないし、負けない。

そもそも戦っていない。

マウントにならない理由

もし、

「どんなに偉くても、結局みんな同じですよね」

と言えば、
それは解釈になる。

でもジョージは、
意味づけをしない。

評価が起きない事実を、
ただ置くだけ。

だからこれは、
相手を下げる笑いではなく、
比較そのものを発生させない笑いになる。

まとめ:戦わないという技術

ジョージ(赤木)がやっているのは、
謙遜でも、論破でもない。

同じロジカルレベルで返さないこと。

存在や肩書きの話が出たときに、
同じ土俵に乗らず、
行動や生活の話へずらす。

それだけで、
• 比較は起きない
• マウントも生まれない
• 会話は自然に終わる

「戦わないジョージ」は、
お笑いでありながら、
かなり実用的なコミュニケーションの見本でもある。

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