英検3級が行くマニラ空港の洗礼!留学初日の「絶望」と「NOTICE」の罠
1. 終わりの始まり 見落としていた「NOTICE」
「終わった…。セブにたどり着けない――。」
私はマニラ(ニノイ・アキノ)国際空港のカウンターで、頭が真っ白になっていました――。

今から7年前のあの日、フィリピンのセブ島へ語学留学に向かうべく、セブパシフィック航空に搭乗しました。
「成田からマニラに飛んで、ターミナルの中で、国内線に乗り換えるだけ!」
事前に調べるとセブパシフィック空港は、主に第3ターミナルに発着する。完全にそう思い込んでいました。
航空会社からの旅程表のメールに、英語で「NOTICE(注意書き)」の文字とメッセージがありました。
けれど、当時の私は「何かのメモ書き?」と特に気に留めず、翻訳機も使わずに当日を迎えたのです。
それが、すべての悲劇の始まりでした。
2. 掲示板から消えた私の飛行機
マニラに到着しました。自分の預け入れ荷物を受け取った私は、そのまま一般の到着エリア(外)へと出ました。
成田空港では遅延しての出発で、乗り継ぎ時間が短くなりました。次のセブ行きに間に合うように、小走りで移動しました。
異国の熱気と喧騒に包まれながら、意気揚々と次のセブ・マクタン空港行きの便を確認します。大きな出発時刻表の電子掲示板を見上げると……
――ない。
上から下まで何度探しても、私の搭乗する便名がどこにも載っていないのです!心臓の鼓動がドクンと跳ね上がるのが分かりました。
焦った私は、近くにあった航空会社の受付カウンターへ走り、チケットを差し出しました。スタッフは私のチケットを確認すると、信じられない言葉を口にしたのです!
「あ、ここじゃないよ。ターミナル4に行ってね。」
「えっ、同じ航空会社なのにターミナル違うの?」
旅程表をよくみると、ターミナル3から4になっていて、NOTICEはこのターミナル移動についてだったのです。
マニラ空港ターミナル4行きの無料シャトルバスに乗るには、預入荷物受取所から外に出ずに、出口付近の専用通路を通らないと利用できなかったのです。
私はすでに一般エリアへ出ていました。乗り換え時間が短くなって焦っていたため、空港案内図も見つけられませんでした――。
当時は、今のように海外で使えるスマホプランの契約もしていなければ、ポケットWi-Fiを所持をしていませんでした。
ネットは遮断され、Google検索も翻訳機能も使えない。ましてやAIなんてない。迫る時計の針。言葉の通じない異国。
留学初日から、語学学校はもとより、この空港から出られない?しかも時刻は夜!もし乗れなかったら、ここで一夜を過ごさなければならない。
私は最大級の大ピンチを迎えていたのです!
3. 救世主の登場と、パニック状態が招いたミス
「ターミナルが違う…」
その言葉に絶望し、半泣きになりながら、近くにいた空港の警備員さんにターミナル4はどこか尋ねました。
事情を察した彼女は、私の重い荷物を持って、急いで空港内にあるタクシーの受付カウンターへと連れて行ってくれました。
マニラ空港のターミナル間を移動するには、タクシーに飛び乗るのが一番確実だったからです。
「ペソに両替した?」と警備員さんに言われ、すぐ現金をフィリピンペソに両替しました。タクシーの受付に到着すると、スタッフに――。
「One thousand peso💵」
頭の中は「乗り遅れる」「留学初日から迷子になった」「言葉が通じない」という、恐怖と焦りで完全にパニック状態でした。
私は震える手で財布を開き、とにかく紙幣を掴んでカウンターに差し出しました。
――しかし、差し出したお札を見たスタッフと警備員さんが、怪訝な顔をしています。極限状態のせいで私は「100ペソ札」を出していました。
スタッフは、私の財布から1000ペソ札を抜き取りました。

4. 「えっ、大丈夫なの?」淡々とした受付と謎の英単語
「あっ…。100はone hundredだ!thousandは1,000だ!」
助けてくれた警備員さんと別れ、恥ずかしさと焦りで顔を真っ赤にしながら、なんとかタクシーに乗車しました。
大渋滞で有名なマニラの道路に、ハラハラしながら移動しターミナル4へ。時計はすでに、出発時刻を過ぎていました。
「間に合わなかった――。もう乗れない……。」
諦めの中、タクシーを降りました。搭乗できないと思いつつも、震える手で国内線カウンターへチケットを差し出しました。
怒られるか、冷たくあしらわれるか。
最悪の事態を覚悟して身構える私をよそに、スタッフは驚くほど淡々と、機械的に手続きを進めていきます。
ポン、とチケットを返され、無表情に待合室の方向を指差されました。
「えっ……。なんで? 」
状況が飲み込めないまま、言われるがままにロビーへと歩を進めました。

5. 「DELAY」って何!?
狐につままれたような気持ちで、待合室のモニターを見上げると、そこには確かに私が乗るはずの便名が表示されていました!
しかし、そのすぐ横に見慣れない文字がついています。
【 DELAY】
当時の私の英語力は、英検3級ほど。単語の意味が分かりませんでした。
「ディレイ?……何これ? departure(出発)の類義語? もしかして略語!?」
Wi-Fiがないため、ネット検索もできません。 飛行機はもう行ってしまったのか。
荷物はすでに預けてしまっています。「荷物だけ盗み取られたのでは!?」と、頭の中はまたパニック状態に!1人で激しくテンパっていました。
藁にも縋る思いで、スマホに入れていた(オフラインでも動く)辞書アプリを開き――、
d、e、l、a、y、……。
検索ボタンを押すと、画面に浮かび上がった日本語は――。
【delay : 遅延する、遅れる 】
「あっ!!」
頭のモヤが一気に晴れ、心臓のバクバクがピタッと止まりました。その場に膝から崩れ落ちそうなほどの圧倒的な安心感が、全身を包み込みました。
「飛行機が遅れていたから……間に合ったんだ!」
海外では日常茶飯の遅延――。悪名高いマニラ空港の「大雑把」が、この日ばかりは私を救ってくれたのです。
その後、無事にマクタン・セブ空港に到着しました。出口付近で、語学学校のプラカードをもった日本人スタッフを見つけ、ピックアップされました。
これが、私のフィリピン留学の、あまりにも刺激的な幕開けでした。

エピローグ:後日知った、もう一つの「洗礼」
フィリピンでの留学生活にもすっかり慣れた頃。私は、語学学校で仲良くなった友人たちと遊びに行くため、タクシーに乗車しました。
「……あれ? あのときのタクシー代って、いくら払ったっけ?」
私は、あの初日の大パニックを振り返って、ある衝撃の事実に気づくことになります。
そう――。
私がパニック状態で、財布から1000ペソ札を抜き取られるがままに支払った、あの空港内の屋内カウンター。
実は、観光客向けの「超割高な定額システム(クーポンタクシー)」だったのです!
空港内を事前に把握していれば、預入手荷物受取エリアから出てしまっても、無料の巡回シャトルバスに乗ることができたのです。
また、通常の「メータータクシー」や「有料シャトルバス」もちゃんと運行していました。もしそっちを使っていれば、移動費はわずか200〜350ペソ(当時のレートで数百円)で済んでいたのです。
そして、私をタクシーの受付に案内してくれた警備員は、良い救世主ではありませんでした。
「空港スタッフや警備員が結託して高額なぼったくりタクシー(イエロータクシーやクーポンタクシーの悪質なドライバー)に旅行者を誘導する」という罠に引っかかってしまったのです。
マニラ空港では、昔からよくあることだそうです。確かにターミナル移動はでき、運よく飛行機に乗れました。
しかし、本来安全を守るべき警備員に案内され、信じてしまった私は、言葉も通じない良いカモだったのです。
そんなことも知らず、当時の私は、本来の3倍以上の大金を、初日の空港でホイホイと差し出していたのでした……。

「NOTICE」の見落とし、英語の知識不足、そして情報不足ゆえの無駄な出費。まさに、マニラ空港の洗礼をフルコースで浴びた留学初日。
正直、「運が良かった」としか思えませんでした。もしもあの時、飛行機の遅延がなかったら……。想像するだけで、今でもゾッとします!
「私と同じような絶望を、他の人に味わってほしくない!」
そんな想いから、留学初日にマニラ空港で洗礼を受けた私が当時を振り返り、「あのときこうしておけば、大パニックを防げた!」とノウハウを期間限定で100円の別記事(有料note)としてまとめました。
👉 【対策編】英検3級が伝えたい!マニラ空港のトラブルを限りなくゼロにする攻略法
事前にどんな情報を知るべきか、あると便利な持ち物などを解説しています。これからフィリピン留学を考えている方に「気休めになるお守り」となれたら嬉しいです。ぜひにあわせてご覧ください。
📢 次回予告
無事にマニラ空港のピンチを切り抜け、セブ島へたどり着いた私ですが、物語は始まったばかりです。
次回の記事では、私が「留学先をあえてフィリピンにした理由」や、語学学校での波乱の初日(レベル分けテストや寮生活)について書いていきます。
次回の記事では、私が留学に【持って行って良かった・いらなかった持ち物】を記事にします。
近日中に公開しますので、ぜひ楽しみにしていてください!

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