見出し画像

見知らぬ誰かの優しさに触れた日

私はメルカリを頻繁に利用する。

ある日webライティングの勉強をする為の本を安く購入することができた。その本を出品していた方は私の値引き交渉を快諾して下さり、なんとその日の内に本を発送して下さった。
お陰様で翌日には本が手元に届いた。
新品同様の本はビニール袋に入れられて、メモが貼られていた。

『この度はご購入いただきましてありがとうございます。お役に立てましたら幸いです^^』


メモには手書き特有の人の温かさがあった。
メルカリでの売り買い歴は長いので、購入した品物と一緒にお礼が書かれた紙が同封されていることは今まで多々あったので驚きはなかった。正直ほっこりしていたのは初めだけで、今では「どうもどうも」と包装資材と一緒に廃棄している。珍しいわけでもないお礼文に今回心が動いたのは、現在私が仕事を休んでいて気持ちのゆとりがあるという影響が大きい。


私は早速、先方にお礼のメッセージを送った。


『とても綺麗な本をありがとうございました!この夏に勉強したかったので早く届いてとても嬉しいです。大事に使わせていただきます』
すると、すぐに返事がきた。
『早速お手元に届いたようでよかったです!この夏楽しんでお勉強されてくださいね^^お役に立てそうでこちらも嬉しいです』


久しぶりにメルカリで”人とやり取りをしている感覚”があった。

最近では運営側がテンプレート文を用意しており、ボタンを一つ押せば無個性な定型文を瞬時に作ってくれるので、自分で手間暇をかけて文章を作る必要がない。その為、最近の私はテンプレートの無機質な文章に甘んじて、単調で機械的なやり取りを頻発していた。

「顔の知らない相手と心の通ったメッセージのやり取り」をするのは久々だった。


今回、先方の心のこもったやり取りで「人って、本来温かい生き物だよな」と思うと同時に、”顔の知らない人”とのちょっとした交流は嬉しかった。自分の「ただの物のやり取り」とビジネスライクな冷えた心を改めようと思った。

私は先方から貰ったメモを日記ノートに貼り付けた。

私はこれまでの生活で、自分の心に余裕がなかったばかりに、知らないうちに人の親切心や優しさに気がつかずにいたことがいくつかあったのかもしれない。

タスクに追われ、心に余裕がない精神状態で人に優しくできない経験は仕事でよく体験している。その度に「人に親切にできるか否かは心のバロメーターだな」と痛感していた。今回は先方の真心に気がついて感謝ができてよかった。

職場の冷蔵の上にお土産やお菓子が置かれていることがたまにある。旅行に行ったお土産や欠勤したお詫びのお菓子だ。
「旅行に行ける時間とお金羨ましすぎ」「私も休みたい」
振り返れば私は忙しすぎると、厚かましさと僻みで感謝も何もない心情で差し入れのお菓子を食べている。


メルカリで出会う丁寧な取引相手に対しても僻んでいた。
「こんな丁寧な手書きメモを書ける時間と心の余裕が羨ましい」
自分の心の健康状態は人の親切や優しさを素直に受け取れるかどうかで判断することにしよう。

人の温かさに気づけますように。


いいなと思ったら応援しよう!