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🌙ゲッコーカフェ🍽️第二夜 🐱🐶比乃さんと「比べる心」


📜 今夜の小さな灯: 一行で OK ── 明日のあなたの "ひと呼吸" を書き留めてみてください。


#0 窓辺のプロローグ


満月と灯台の光が交互に波打ち際を撫で、GECKO CAFE の看板を淡く揺らした。
灰色のコートの比乃さんは、スマホの "100いいね" を前に立ち止まる。指が動かない。

*また誰かが、遠くへ行ってしまった気がする。*

胸の奥がじわっと重くなって、無意識に潮風の方へ歩き出していた。深煎り豆の香りが、波音に紛れて漂いはじめた。

#1 星降るブレンドと猫の手


扉の前で、比乃さんは少し立ち止まった。
見知らぬ店に入るのは、なんとなく勇気がいる。でも深煎りの香りが、背中をそっと押した。

*ここなら、しばらく黙っていてもいいかもしれない。

からん── ベルと潮騒が重なり、扉が開く。

カウンターにはトラ柄ポンチョの コロッケノスケ。
奥では丸眼鏡の クロちゃん先生 がドリップポットを構える。

クロちゃん先生(豆を量りながら)
「あれ、1 g 多い……まったく猫の手も借りたいですよ」

コロッケノスケ
「え、もう借りてるじゃないですか。ここにトラ柄のが──」

比乃さんは入り口で少し迷った。声をかけるタイミングが分からなくて、看板メニューの黒板をじっと眺めるふりをした。

コロッケノスケ(気づいて、でも急かさずに)
「どこでも好きな席へどうぞ。決まったら声かけてください」

*助かった。選ばなくていいんだ。*

窓際の席に腰を下ろした瞬間、ようやく息が出た。自分でも気づかないくらい、ずっと止めていたらしい。

クロちゃん先生(ポットを置かずに、独り言のように)
「夜の海辺から来た方は、だいたいみんな肩が上がってますね。不思議と」

比乃さん(少し驚いて)
「……そんなに分かりますか」

クロちゃん先生
「分かるというより、私もそうだったので」

それ以上は何も言わなかった。でもその一言で、比乃さんは少し椅子に深く座れた気がした。

泡が ぽこぽこ と膨らみ、柑橘を忍ばせた 星降るブレンド がゆっくり抽出される。

コロッケノスケ
「潮風に合う一杯です。どうぞ」

比乃さん(マグを両手で包んで)
「こんばんは、比乃です」

*名前を言えた。それだけで、少し楽になった。*

#2 "比較疲れ" の正体



マグを受け取った瞬間、スマホの通知がまた弾けた。

比乃さん(画面を伏せながら)
「同じ時期にnoteを始めた子がいて。似たようなテーマで書いてるのに、その子だけ100いいねで……」

少し間があった。

「フォローしたまま、もう3週間タイムラインを避けてます。外したいけど、外したら負けを認める気がして。でもたまに見てしまって、そのたびに……なんか、自分がどんどん惨めにになっていく感じがして」

*言葉にしたら、少し恥ずかしくなった。でも嘘じゃない。*

比乃さんはふと、テーブルの隅に布に包まれたデッキが置いてあるのに気づいた。

比乃さん
「それ……タロットカードですか」

コロッケノスケ(さらりと)
「迷ったときに引くんです。ここでは」

コロッケノスケ(少し間を置いて)
「分かります。私も去年、同じ週に投稿した記事で売上が10倍違ったことがあって。相手は知らない人なのに、なぜか負けた気がしてずっとタイムラインを見返してました」

比乃さん
「見返しますよね……」

クロちゃん先生(ポットを置いて、少し遠くを見るように)
「私はまだ答えが出ていないんですが……比べること自体は止められないんですよね、たぶん。ただ、比べて消耗しきったとき、私はとりあえず画面を閉じることにしたんです。それだけで少し違った、気がして」

比乃さん(スマホをテーブルに伏せたまま、湯気を見つめて)
「……閉じるだけでいいんですか」

クロちゃん先生
「閉じるだけでいいかどうか、私にも分からないです。でも閉じてからじゃないと、次のことが考えられなかったので」比較するなら昨日の自分でいいと思ったのですよ。


#3 灯台ブレス法


窓外の灯台が、三拍子で光を回していた。

クロちゃん先生
「灯台の役目はひとつ──ここが港と知らせること。誰とも競いません」

コロッケノスケ
「あの光に合わせて、三拍子で吸って、三拍子で吐く。数字の帳簿は一度閉じて、ただ波と灯台に拍子を合わせるだけでいいんです」

比乃さんは灯台を見つめ、そっと息を吸った。
一拍、二拍……三拍より早く吐いてしまった。

*あ、失敗した。*

もう一度。今度は少し遅めに。
二回目も、三拍子にはならなかった。でも吐くとき、肩が少しだけ下がった気がした。

*下がった。たぶん。*

三回目でようやく、波の音と呼吸のリズムがわずかに重なった。「すっとした」とは言えない。でも、

*さっきより、ここにいる感じがする。*

#4 タロットの道しるべ《ソードの5・逆位置》


コロッケノスケ
「よかったら、一枚引いてみますか。答えは出なくていい。ただ、今夜の自分に何か映るものがあれば」

比乃さんは少し迷って、でも手を伸ばした。
すべり出た一枚。銀の刃が灯台の光を一瞬返す──ソードの5、逆位置。


コロッケノスケ
「"争いの舞台を降り、自分の視点を取り戻す" カードです」

比乃さん(カードをじっと見て)
「舞台を降りる……逃げることとは違うんですか」

コロッケノスケ
「降りると逃げるは似てるけど、違うと思っています。逃げるは舞台が怖くて背を向けること。降りるは、次のルートを探すために一度立ち止まること
そして自分らしさを考える事だと思ってます。

比乃さんはしばらく黙っていた。

クロちゃん先生(静かに)
「明日、何かひとつだけやってみるとしたら……比乃さんはどんなことが思い浮かびますか」

比乃さん(少し考えて)
「……スマホを置いて、カフェでコーヒーと本だけの自分だけの時間を作ること、かな。通知が来ても見ない時間」


*言葉にしてみたら、それがいちばん自分に近かった。*

クロちゃん先生(小さくうなずいて)
「いいですね。空の色でも撮れたら、なおいい気がします」

比乃さん
「空の色……日記に貼ってみます」


#5 比乃さんの"小さな灯" ✍️



コロッケノスケ(静かに、でも確かめるように)
「今夜の灯、一言で言うとしたら?」

比乃さんは少し考えた。

「……スマホを置いて、自分の時間を取り戻す事、空を見る時間」

コロッケノスケ(小さくうなずいて)
「それで十分です。灯台はひとつあれば港が分かる」
自分の足元は照らしてくれるかも知れませんね。

#6 エピローグ


**6-1 店先の夜**


潮風は冷たい。でもポケットにメモを入れた手は、少しだけ温かかった。

*フォローは、まだ外せていない。でも今夜はスマホをポケットに入れたまま、駅まで歩けた。*

*帰ったら、下書きに残ったままの記事を開いてみようと思った。誰かと比べるためじゃなく、自分の言葉を確かめるために。*

**6-2 三日後のDM**


"正直、最初の2日はスマホ置けなくて。あの子の投稿も結局2回見てしまいました。でも3日目にカフェで30分だけやってみて。その間スマホ、1回も開かなかったんです。

帰り道に空の写真を撮って、そのまま下書きの記事を開いたんですけど……なんか、前と読み方が違って。あのとき自分の言葉で何を伝えたかったんだろうって、初めてそっちが気になったんです。いいね数じゃなくて。

まだあの子のことは気になります。でも昨日、久しぶりに最後まで書き切れた記事があって。それだけ報告したくて"比較で消耗しないやり方少しわかってきたかも、コロッケノスケさん、クロちゃん先生ありがとうございました😊

コロッケノスケとクロちゃん先生は目を合わせ、猫と犬のニッコリ、比乃さんの明日の一歩照らせたなら幸いです。

#7 次回への灯り


予告:次の夜、ゲッコーカフェの扉を開けたのは、何度も変わろうとして、何度も戻ってきてしまった人だった。

*「また同じ自分に戻ってた。もう変われないのかな」*

#今夜の小さな灯 をつけて、あなたのひと呼吸をシェアしてみませんか?
灯台の光が、きっと次の誰かの足元を照らす事はできるかも知れません。


もし良ければタロット占いで明日を占ってみませんか!

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