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芸人さんによりより親しみやすくなったスポーツ (本文2389文字)

 私の子供のころ、スポーツといえば、野球が圧倒的にメジャーで、サッカーはなんとなく不良がやるスポーツという扱いであった。
 このサッカーに対する扱いは、まったく不当なもので、私の中学時代の級友でサッカー部にいた連中はみないいやつだった。もっとも、野球部の連中もいいやつばかりだったから、結局スポーツをやっている奴で嫌な奴はいなかった記憶である。

 とにかく身近なスポーツは野球とサッカーしかなかった。
 私は、子供会館で卓球をすることがあったが、だからといって卓球人気はまだまだ低かった。
 他にも相撲は人気格闘技であったが、当時はスポーツという風に扱われていた。それでも、NHKの相撲中継くらいでしかお目にかかれないので、身近なものではなかった。

 ところが最近、芸人さんが紹介するので多様な競技が注目を集めるようになり、それまであまり知る機会のなかったスポーツの人気が高まって来ているような気がする。

 私が今思いつく限りで例を挙げると、
(1) 野球なら、エバース、ティモンディ、バッテリイズ(野球は既に人気のスポーツであるが、今まで「硬式野球による試合こそ野球の本流」といった空気を変えてくれている気がする。
(2) アメリカン・フットボールなら、オードリー(未だにアメフトのルールが分からないし、調べてもいないが、オードリーが語るアメフトの話を聞いていると、「こりゃ、避けては通れないな。」と感じている。)。
(3) サッカーなら、ペナルティ、パンサーの尾形さん(サッカーも人気スポーツであるが、スポーツに有りがちな縦社会性が緩和されているような、親しみやすさを感じる。)。
(4) バスケットボールなら、麒麟の田村裕さん(バスケは、ファインプレーンなのか、自己顕示欲の発露のプレーなのか判断できないことが多いが、田村さんのプレーをごくたまに見ると、質実剛健なプレーが大事だと感じる。)。
(5) フィールドホッケーなら、ロッチの中岡創一さん(「QTube」のチャレンジ企画に挑戦している中岡さんを見ていると、「あのひたむきさはフィールドホッケーで養われたのかな。」と感じる。)。
 なお、フィールドホッケーとラクロスはよく似た競技である。
 フィールドホッケーは地面を転がす球を扱うのだが、ラクロスは空中に浮いたボールを網ですくい取ってパスやシュートを行うということが主な相違点である。

といった感じである。

 私の父親の世代は、「一つのことをずっとやること。」を美徳とする考え方が強くて、父は私に、野球なら野球をずっと続けるようよく言っていた。
 しかし、私はスポーツをすることに楽しみを見出だすことがなく、中学や高校の授業で柔道や剣道それにサッカーとラグビーをさせられたくらいで、競技として知る範囲はあまり広くない。
 他には自宅で、体育の副読本でいろいろなスポーツのルールを読むのが精一杯だった。

 私は、子供のころはいろいろなスポーツをやってみて、成長するにつれ自分の成長(身長の伸び方等)や好みに合わせて徐々に続けるスポーツを絞っていくという方法がいいように思う。

 何事も、「それだけ」というやり方は、環境変化に対応できなくなるというリスクを抱え込むことになる。

 私の先輩が言っていた話であるが、職場にコピー機が配備されはじめた頃、それまでカーボン紙で複写することを得意としていた社員らはコピー機を目のかたきにしていたらしい。

 カーボン紙で複写をとる方法としては、手書きして写すのと、和文タイプライターで複写をとる方法があったそうだが、手書きを得意としていた人はたしかに字が上手でそれを自分の売りうりにしていたから、そのセールスポイントがコピー機によって出番を取られることが我慢ならなかったらしい。

 また、コピー機は開発されたばかりだったので、初期不良があり、整備に来る度に「機械じゃだめだね。」などと言っていたらしい。

 しかし、技術革新が繰り返され、いつしかコピー機なしには仕事が回らなくなっていった。

 そうなったとき、字の上手なカーボン紙派は「字が上手なだけじゃやっていけそうもない。」と感じたようだが、コピー機がデジタル複合機となり、パソコンとデータのやり取りをすることが仕事に必須になったとき、もはや彼ら(カーボン紙派)は職場にいる場所がなくなってしまったのだそうだ。

 つまり、上手な文字一本槍もじいっぽんやりでは、職場環境の変化に付いていけなかったのである。

 これは、仕事以外に分野のことにも通用するのではないかと思う。

 だから、スポーツは「野球だけ」とか「サッカーのみ」というのではなく、いろいろやったうえで「野球を選ぶ」とか「サッカーを選ぶ」という方が未来に楽しいスポーツ人生が待っていそうな気がする。

 たまに、プロ野球選手が練習後にサッカーをやっているシーンがテレビ放送されることがある。
 そういうとき、きまってプロ野球選手OBは「もっと野球に集中すべきだ。」とか「あんなことして怪我でもしたらどうします。」などと言い、そういう選手らに苦言を呈する風なコメントをすることが多かった。

 「多かった。」と過去形で書いたのは、そのプロ野球選手OBは既に解説の仕事からも退いているおり、既に仕事という場にいないからである。

 私生活ではその老害っぷりを発揮しているかもしれないが、私にはそれを知るよし(てだて。方法。)がない。


 とにかく、いろいろな選択肢の中から自分の感性で徐々に好きなものを絞っていくというのは、いろいろなもので尊重すべき姿勢だと思う。

 スポーツでいえば、前期のお笑い芸人さんらはその選択肢のヒントを与えてくれているように思う。

 

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