トシガミ様はガチャガチャガチャピンが大好き
よもぎさんに捧ぐ
忘年会で忘れたのは、名前だった。事実だった。
だって俺たち、ともダッチダッチだから。
……おっとと!オットットも忘れるところだった。
おっとととっと、うっかりしちまった。
つい自分を“あのねのねな30代男性・ありのままに生きようとしたありはありのままだった”になり下がるところだった。
“俺”とか言っちゃって、ぼくったら油断するとすぐわしになりたがるんだから!
ほらほら、あんたはあんたでっしゃろ?
落ち着いて。
そんなおいらが降り立ったのは地下鉄の駅。
東京ロミオとメトロ。
約一週間ぶりの「おひさ」からの「しぶり」の六文字に。
漫画の吹き出しならず吹き出したのはハリスンスン。嘘ついたらハリスン飲ーます。指切ったのハリスンだ。
今では立派な臨床心理士(パリ在住、時々)だ。
笑ったら負け。怒ったら勝ち。にらんだら引き分け。
謎の戦いの火蓋はいつも唐突に仕切りで仕切られる。
探る腹が無くなればそこからはもう粗探しだ(あらやーね。あらやしきならずの粗探しだ)。
ハリスンはすでにゲームオーバー(若干のオーバーアクション気味)。
今はレノンと私の戦い(じゃんけんからのまさかのあみだくじ)。
「ん?」
レノンが私の右手を引っ掴んでまじまじマジ卍している。
ハリスンもズボンドボンハゲチャビンでゲラゲラと笑っている。
「ねえこれさ」
私の小指の爪の間にワカメが挟まって!
「おまえ、よくそんなの見つけるな、いつから気になってた」
「ワケワカメ?」
私は小指の爪でワカメをワケワカメにして年越ししたってことか、まったく我ながらワケワカメちゃんだな。
「そういや、官房長いなくね?」
我々はまたやってしまった。
誰かしらが時間通りに現れないと神隠しにあったことにしてしまう。
おかげで銭湯と千尋の神隠しを何度も実際に体験済みだ
少なくとも、私たちの世界線では。
ようやく現れた官房長は、
「遅れてごめん」でも、
「2025年の幸運の連続の原因がわかった!」と叫んだ。
。
幸運?なんのこっちゃ!ふぅ~んとのんきなのんちゃんのレノンとハリスン。
相変わらずのノーテンキが羨ましいわと私。
「2025年、2月生まれの水瓶座は運気が最高だったんだよ!」
【2025年 吉運ランキング】
1位:水瓶座×2月
官房長のスマホ画面より
幸運に追い立てられし、官房長の2025年。
私もめくるめく2025年に思いを馳せる。
「こりゃあ歳神の大当たりだ。」
「え?」
「歳神の巳神ミカミニコちゃんの大当たりだ!」
そもそも星占いなんて信じちゃいないけどだ。
でも、幸運に見舞われたことは確かだ。
なのでどうにもこうにも笑いが止まらなくたっていいだろ!
「あ。」
「あん?」
「これ……」
【2026年 幸運ランキング】
1位:水瓶座×2月
「幸運三昧はいいもんだ!」
こうして如月アクアは次の歳神・馬場フウロに託されることになったのだった。
前年の不運なんてとっくに忘れた、おかげで私は呑気に生活できている。
だからか……
今朝、ヒヨドリの糞にもやられた。
お願い、馬場フウロ。
鳥糞もちょうだい、もっと運がうんとつくように!
話のオチも忘れずに頂戴な。
……あらそう。
くれるのね。
いいわ。
と、初詣もせぬのにのうのうとおねだり三昧の私であった。
