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nekonosara
しらない顔を見せないで
人が普段見せない一面を見てしまう時がすきじゃない。三者面談でのよそゆきのお母さん。親戚の集まりで急にシャイになる妹。友だちの前だと、ちょっとぶっきらぼうな感じの彼氏。
なんでだろう。「俺の知ってる君でいて」ってことなのかな。一貫性が崩れるというか。長期連載漫画「俺の人生」のキャラが、崩壊しちゃうから。世界観は守ってくれよな。
私のガラスのハートが壊れるのは、美容室に少し早く着いて、前のお客さんと美容師さんが盛り上がってる時。私の知らない顔で笑ってる…私の時は、施術についてのお話しかしないのに。それは私が話さないからだって分かってる。でも、寂しい。
こっちは、序列がついちゃうのが悲しいの。私しかいなければ、そこには「好きな客ランキング」という概念は存在しないけど、他のお客さんという比較対象の登場によって「最下位は…ちょと困さんでーす」と言うことになっちゃう。
自分の番が来て席について、
「あの子と…楽しそうだったね」
「そんなことねぇよ」
「嘘。見たもん。2人でドライヤーしてたとこ。私が見たことない笑顔だった…」
「ちょと困…これで、信じられる?」
ーキス & 染髪ー
こういう嫉妬イベントを発生させる勇気はないので、いつものように「前回と…同じ感じで…」ともそもそ喋ることしかできない。
(隣の席のお客さんと美容師さんが盛り上がってる時も、気になる。「うちの卓盛り上がってないじゃない!!誰か空いてる子ヘルプについて!!!スタッフ~」って思っちゃう。)
