ぐちゃぐちゃになったドリルを、自分からもう1度開いた話
好きなゲームは何時間でもできるけど、勉強は数分で飽きてしまう。
何ならやってくれるかなと、考えて「まちがいさがし」のドリルを買った。
「まちがいさがし、しない?」
「えーめんどうだから、しない」
--やっぱり難しいかな、私がやってみる。
「えっとー、犬の数が違うなぁ。あっ!滑り台の形も違う」
「なにしてるの~?」
「まちがいさがし、やる?」
「難しそう・・」
「大丈夫だよ、あと8個違う所を見つけるの」
「あっ!山にかいてあるもじがちがう!それから、女の子がこっちは3人で、こっちは4人」
--やり出した✊️
ちゃんと丸も書けている。
残りのまちがいも全部見つけられた。
「すごいね、全部できたね」
ちょっと得意げに「まあね」と笑った。
--これなら続きそう。
--次の日。ちょっとバタバタしている時に声をかけた。
「今日もまちがいさがししよう?」
「うん」
「まちがいは10個だよ」
「えぇーっと、黒板消しの数が違うのと、女の子の髪型が違う。・・うーん!もう、わかんない!」
--昨日はできたし、できるでしょ?と軽い気持ちで
「もうちょっと考えてみたら?」と伝えたら、
「もうーーっ!」
--どこかにいってしまった。
--振り向くと鉛筆で殴り書きされたページ。
--私の声のかけ方がだめだったのかな、と思った。
「難しかった?」「うん。もうしない」
--やる気が0になってしまった。 バタバタしていた時にやり始めたからなのか、何か気になる事があったからなのか、何か原因があるはず、、。
--まただめだった、、と悲しくなった数日後。
「お菓子買って?」
・・物で釣るのは気が引けるけど、、
「まちがいさがし、したら買うかも」
--どうだ?、、。
「やる。けど10個は難しい。3個ならできそう」
--なるほど、、そうか。10個探すのがしんどかったのか。「わからなかった」んじゃなくて、「多すぎた」だけだったんだ。
「そうなんだね、3個でもいいよ」
--大人しく取り組んでいる。しかも今回はすぐに3個見つけられたみたい。
「できたー」
「もう1個やって、、」と言いかけたけど、やめた。
今日はこれでOK。
「明日もする!明日は1個!」
「え?1個?」
「うん、1日1個したらあと7日で終わるね。このドリル1日1個を最後まで続けたらいつ終わるのかな?笑」
--おもしろい。子どもは自由にルールを作る。そして、1度はぐちゃぐちゃに殴り書きされたドリルを自分からやると言いだした。
始めからルールを決めてもらえば良かったのかもしれない。
本当に明日からするのかはわからない。けれど、何か大切な事に気づかされたのかもしれない。
勉強を教えるつもりでいたけど、子どもから大切な事を教えてもらった。
「完璧じゃなくていい、自分のペースでいい」と。
これからはもう少し、同じ目線でいようと思う。
