明がら寿 山田桂月堂 秋田県大館市 和菓子なスクチャイ040 2025.07.22
和菓子なスクチャイ040 秋田県 > 大館市
※くまの身長は7.5cm。大きさの参考に。
明がら寿 山田桂月堂 秋田県大館市




「明がらす(あけがらす)」は岩手県遠野のまつだ松林堂の銘菓のはずだがなんで秋田に?製造元も違うやん?と思いつつも買ってみた。秋田県産品プラザで税込540円。
この大館の「明がら寿(あけがらす)」を作る山田桂月堂は明治時代に京の菓子職人から伝授されたすでに120年も歴史があるお菓子屋だと知る。
砂糖と寒天で固めた寒氷に胡桃を散らしたも素朴な干菓子で、切った胡桃の断面が暁に飛ぶ鴉(からす)に似ているところから命名されたようだ。
遠野のまつだ松林堂の「明がらす」の命名理由も同じで、切断した胡桃の断面が明け方に飛ぶ鴉の姿に似ているからだ。
調べると「明がらす」と名が付くお菓子は遠野と大館の2か所だけにしかない。
共通点は「胡桃の断面が飛んでいる鴉に見える」ところだ。しかし大館と遠野では製法の起源と原材料が違いお菓子自体が異なるのでどちらがどちらをマネしたというものでもなさそうだ。
しかしながら胡桃の断面を「明け方に飛んでいるカラス」と見立てて命名したのはどちらかが先だったのだろう。
遠野の「明がらす」はまだ食べたことがないが、米粉を使って蒸すために飴のような粘りがあるようだ。
一方、今回買った大館の「明がら寿」は口に含むと上品な甘さがほろほろと儚く崩れ去るとても繊細で美味しいお菓子だった。胡桃の芳ばしいアクセントも良かった。
ひょんなことで秋田の土産物店で見つけて買った大館の「明がら寿」だったが、食べてみて落雁系のお菓子を好む吾輩の嗜好に完全に合致していた。
こうしてほぼ偶然ながら大館「明がら寿」は吾輩の大好きな和菓子の仲間入りになった。
大館「明がら寿」は落雁よりもしっとりと湿り気があるのでポロポロと粉がこぼれることはない。
落雁系が好きな一方、粉がこぼれる散らかり系のお菓子は苦手なのだ。
大館「明がら寿」は落雁の短所を見事に覆した食べやすい庶民価格の上菓子といった位置付けのお菓子だ。
今後も買って食べ続けることになりそうだ。

ところで羊羹のように竿状だった「明がら寿」の胡桃部分を敢えて切ったのだが、楽しみにしていた名前の由来「鴉が飛んでいる姿」は見られなかった。胡桃はせいぜい古代化石のフズリナに見えただけだ。
写真のように切りまくったが、鴉が一羽も飛んでいなかったという無残な結果になった。
美味しい和菓子の時間を優雅に楽しんだのではなく、ひたすら飛んでるカラスを探しまくり結局見つからなかった無念さがこの残骸に現れているのだった。・・・_| ̄|○
ちなみに遠野の「明がらす」は元から切ったものを個別包装しているので、高い確率で鴉が飛んでいる姿と対面できるのではないかと思う。
(おわり)
