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不幸続きは地場が悪いからなのか

近所の人が立ち話をしているのが通りすがりに聞こえてきた。


「あの辺りって、どう考えても変なのよ。苦労している人が多すぎるっていうか……。やっぱり地場の悪さと関係しているんじゃないかって、主人と昨晩話してたところよ」


こういう話には興味がある。


立ち止まって聞きたい衝動に駆られたものの、とりあえず興味を抑え込んだ。


そして翌日、その話をしていた人と近所のスーパーで偶然出くわした。


そこで思い切って続きを聞いてみた。


「ああ、あの話ね。いえね、偶然にしてはおかしいの。●●番地のAさん、知ってるわよね?Aさんの息子さんが大学4年生の時、大学のカフェテリアで倒れて急死したのよ。原因も分からないままでーー。長年の妊活治療の末にようやく授かった一人息子さんだったから、気の毒ったらないわ」


「あら、それはショッキングなお話ですね」と返したら、次の話になった。


「ええ、でもあの息子さんだけじゃないの。そのお隣のお家の息子さんも……。やはり一人息子さんでね、中学生の時に交通事故に遭って下半身不随になっちゃったのよ。もうずっと車椅子生活されているわ」


<お隣同士でこんな悲惨なことが起きるかしら?>

と驚いていたら、さらに続きがあった。


「一つブロックを離れたBさんとCさん、知ってるでしょう?どちらのお家も一人っ子で男の子よ。Bさんのお子さんは小学校低学年から、いわゆる引きこもりってやつで、ほとんど学校に行かなかったみたい。それからCさんのところもね。あそこのお子さんは少し離れた大学に行ったけど、卒業後はずっと家で過ごしているわ。体が弱くて働けないそうよ。不妊治療で13年かけてようやく授かったお子さんなのに、大変そうね」


そう言えばBさん宅もCさん宅も、真夜中に電気がつきっぱなしだとか。しかも、私は、お子さんたちを見かけたことがない。


流石に普通なら、ここで話は終わると思うが、続きがあった。


「それからね、他にも似たようなお家があるの。BさんとCさん宅の通りを一つ挟んだ●●通りにあるお家なんだけど、あそこにも一人っ子の息子さんがいて、ずっと支援学級に通ってたそうなのよ。今は支援センターの職員として働いているみたいだけど……。なんというか、兄妹がいるお家には不幸や苦労は外から見た限りないんだけど、男の子の一人っ子の場合、どう考えても何だか……」


「それって地場に問題があるって思っちゃいますよね」

「ええ、それを昨日はX子さんと話してたのよ。私が知らないだけで、他にも奇妙な境遇のお家があるんじゃないかって思い始めたわ。でも一人っ子の息子さんがいるお家以外にも、やたらとガンで亡くなったり、急に腰が立たなくなった人、詐欺で大金を奪われた60代の独り身男性、ここ4年で入院して戻ってこない人が知っているだけで8~9人もいるのよ。離婚した人も5~6人知っているわ。やっぱり地場が悪いのかもね」


こういう話、ドラマや小説では知っていたけど、近くであるとギョッとしてしまいました。

以上

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