”私の幸せ”に正直になったら、年収減ったけど人生がのびのびしてきた話
私は40歳の時、13年間人事として働いた会社を辞めて、転職しました。
転職をするときに、多くの人が「給与」「年収」を必ず気にします。私も人事をしてきたり、今は転職エージェントをしているのでよくわかります。自分も、一番そこが不安だった。
でも、私、実は「年収を下げる」という決断をして、転職をしています。
未経験の仕事かつ、会社の規模も小さい。本社は私と社長の2名。雑用だってなんでも、自分がやらないとならない。
でも、給料へのこだわりを手放したことで、人生が自由で、のびのびとしてきました。
これはそんな私の、転職体験談です。

「転職をしよう!」は、なかなか決められなかった
創業メンバーとして入った会社が上場し、管理職。転職前の私は、給料としてもほどよく稼ぎがあり、安定していたと思います。人には恵まれ、無理に「変化させる」必要もなかったのが正直なところです。
なのになんで、転職を考えたのか。
正直に言えば、「めちゃくちゃ疲れてしまったから」です。
会社ではある一定の評価をしてもらい、若くしてリーダーをまかされました。仕事ぶりが信頼され、年々ポジションも上がっていく。やっていたのは採用、人事の仕事がメイン。会社は毎年、好調に伸びていく状態でした。
一方で、会社が成長すればするほど、私は疲弊していきました。
・年々人材の獲得は厳しくなるばかり、、、
・人事に求められるスキルや知識は確実に難易度が上がっている、、
・経営層からは「コストを下げて」と言われる、、、
・現場からは「人を入れて!」と悲鳴の声が届く、、、
・自分もプレイヤー兼マネージャーとして、いろんな部下の育成だってフォローだってしなければならない、、、
うおおおおお!いい加減にせいや!!!!好き勝手いいやがって!!!私はスーパーマンじゃねえ!
でも周りからは「ささきさんなら、なんでも大丈夫だよね」って見られ、頼られるタイプ。(昔からそう)
ぜんっぜん大丈夫じゃねえからな〜〜お前らあああああ!!
一方でそんな生活は、一時的にはものすごく、自分を必要とされている感じがあります。「常にドーパミンとアドレナリンがドバドバ出ている状態」。
ここが怖いところです。
大変だけど「それはそれで”しあわせ”」と無意識に自己暗示をかけていました。
でも40歳がみえてきたある日、ふと思ったのです。
私はこれを、本当にあと何十年も、やりたいんだろうか。
これって、本当に、”しあわせ”なんだろうか。
結構この生活キツくない?人間らしいのこれ?
それに、人事異動がかかれば、全然別の仕事に回される可能性だってあるよね?
仮に明日死んでも、私、後悔しない?
いや、これじゃ後悔しまくるだろう…でも安定はしている…独身だから自活しないとならないし無駄に冒険はできん…でもだめだ、モヤモヤする…これをそのままにするのは気持ち悪い…でも転職してまでやりたいことがあるんだろうか…やっぱり転職するしかないのか…?でも、転職して本当に大丈夫なの?もうアラフォーだし…
ぐるぐるぐるぐる…..
「安定をとるのか。チャレンジをとるか」
堂々巡りの期間はなんと、5年も続いたのです…(悩みすぎだろ)。
自分に問いかけてみようと決意
でも現状を変えたい!自分を変えたい!
そして「嫌だから辞める」はしたくない。でもそのためには、自分が今何にモヤモヤしていて、どうすればそのモヤモヤは晴れるのかを、しっかり考えなきゃすすめない!と思いました。
だから私は、「本当に転職するべきか?」と「どんな人生を自分が歩みたいのか」という「心の声」を徹底して聞くぞ!と決めました。
そのために、いくつも自分に質問したんです。
質問①:そもそも何にモヤモヤしているの?
何年悩んでも答えが出ない。そこで私は人の力を借りることにしました。しかもプロに。
1、自分の状態を立ち止まってみるため、自分の特徴や強みを開発していくような研修を半年間、真剣に受ける(もちろん自費)
2、信頼のおける人にキャリアコーチングしてもらう
回り道のようでしたが、これは抜群の効果がありました。
見えてきたことは「私はかなり自分を抑えて生きてきたんだ」ということ。
えええ!そうなんだ!びっくり!
結構、無意識なことがたくさんあったんですよね。良くも悪くも「私はこうあるべき」というのが、染み付いてしまっていたんだと思います。
その現状と、自分の望みの乖離がモヤモヤを産んでいるんだなと。
「本当はもっと、自由に、自分を発揮して生きていきたい」
それが本当の、心の声だと気づいたんです。気づいたところがスタートでした。
質問②:現状維持ではダメなの?
前職は、リモートOK。尚且つフレックスだったり、副業がOKだったので「現職に残りながら、変化したり、チャレンジしてみる」こともできるので、その可能性も考え抜きました。でも結論、その選択をしませんでした。
理由はいろいろありますが、こんなようなこと。
・会社の期待が高く、今後ますます多忙を極めると「生活の自由度が減る」ことは変えられない(自分の精一杯の限界)
・大きな組織では「手触り感のある仕事」をすることや「なんのためにこれをやるのか」を感じることが難しいと思った
・プライベートを楽しんだり、副業する気力も削がれるほど忙しい
・13年である程度やり切ったと感じていた
最後まで「現職にとどまる」可能性も真剣に考えて、「ここでは難しい」と判断しました。
質問③:収入が下がってやっていける?
で、大切なお金の話です。
前提として、最初から「給料を下げよう」と思っていたわけではありません。むしろ、実際にエージェントさんからもらった数々の求人から考えても、今までの人事の経験を活かした転職をすれば、年収を100〜200万くらいは上げることができそうでした。
もし私が、人事のプロフェッショナルになりたい!という情熱があれば、その選択をしても良かったと思います。これから人材難になっていく中で人事の仕事は必要とされるものだし、法律の改訂もあり、組織でも多様な問題が起こる。人事でいれば、ある程度安定的に稼げる。
でも、私の場合、ものすごく情熱をもってやりたいことではない以上、人事を続けるためにはかなりエネルギーを投じないとできない、きっとまた疲弊していくと思ったんです。
それに、私が好きで得意なのは、採用の仕事や、人と直接関わったり育成するという人事の仕事の「一部分」だということ。
なので、人事としての転職という選択肢を、思い切って無くしたのです。
「仮に年収が下がったとしても、行きたい環境にいくことを最優先にする」と決めました。

最終的には、友人が立ち上げたベンチャーで、幅広く事業に関わる(メインは転職エージェント)という選択をしました。会社規模は小さいですが、友人である社長が近く、自由度と裁量権を与えてもらえることが大きかった。
そして何より、入社する前に、「私がどんな人生を生きたいか」をしっかり話し、応援してもらえそうだと思えたことが決め手でした。
結果的に、一時期、年収は250万は落ちました。まあまあ、いやだいぶ怖かったですが、収入が減るなら、支出を見直せばいいと思い直しました。
また、「本業」だけではなく「副業」も考えたらいい。
心のゆとりができて、新しいことにも挑戦できそう。
家族、パートナー、人間関係、健康、趣味、学び、お金、ボランティア…など、人生のバランスが取れていることが大切。そのバランスをとり、心から幸せと思える状態を作りに行こうと思ったんです。
何より私自身が、「人には色んな可能性がある」ということを信じたいと思っている。だから「こうなったら自分の生き方そのものを実験台にするぞ!」と思ったんです。
そうしてやっと決めた決断。はああ〜〜長い道のりでした。

で、今どうかというと。
転職して2年(2025年時点)。本当に、じんわり、自由にのびのびと生きられるようになりました。
収入が減ったことで、前よりもお金の使い方にシビアになったせいか、厳選して買うことが増えました。特に服や、美容関係。自由にお金を使えるという視点で言えば、少し不便になったかもしれません。
仕事は、小さい組織だからこその、大変なことも多い。そういう責任はもちろんあるのだけど、裁量権があり、自分で何かをすすめていく自由度がある。大企業にいた時のような種類のストレスもない。「責任を伴う自由」というのがわたしにはフィットしているなと感じます。
大きな変化は、時間や心に余白ができたことで、ボランティアコミュニティなどで人と関わる機会が増えたこと。世代を超えた仲間がどんどん増えています。



また、自分の可能性にチャレンジする活動も。こうやってnoteを書くなど「自分の創作活動の時間」がとれるようになったり、プロボノを始めたり、生きたい人生に向けて必要なお金の勉強や投資などにも程よくチャレンジできています。人事の経験があることで、人から頼まれてコーチングをすることもあり、副業も少しずつやっています。自分の可能性が広がっている感じ!
何より、環境を変え、自分自身が良い状態になったことで、転職から1年後、人生を共に歩みたいと心から思うパートナーに出会うこともできて、1年のお付き合いののちに結婚もしました。しかも相手はモンゴルの方で国際結婚。(どんな人生やねん!)
今後は、モンゴルとの2拠点生活も視野に入れて準備を進めています。
人生がバランスよく、循環し始めてるかんじです。

阪急百貨店さんで催事を行ったり、



自分にとっての幸せってなんだろう、が大事
今、私の人生は、以前よりはるかに心地よいものになっています。
それは多分、もがきながらも「自分にとっての幸せな状態」にどんどんシフトできているからだと思います。
この選択が正しかったのかは、まだわかりません。不安がないわけでもない。「上場企業の管理職」という肩書きによる信用は間違いなくなくなりました。でも今は、私という人間を、精一杯生きている気がするのです。自分の声で、自分の言葉で生きている人生。先はわからないけど、そのわからなさすらも、ワクワクしています。
人生はまだまだ続く。でも、きっと短い。
今この瞬間を味わい、生きていこう。
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