「これからもお互い傷つけあうことがあるかもしれないけど、どうか心だけは閉ざさないで」
📘 Releaf Book Letter Vol.5
これは、登場人物の一人・あゆみが秘密を打ち明けたとき、
シェアハウスの管理人、香良(から)がかけた言葉です。
この一文に、この物語のすべてが詰まっている気がします。
📗 今週の一冊
『鎌倉駅徒歩8分、空き室あり』越智月子
「シングル女性が、老後も安心して暮らせる場所をつくりたい」
そんな想いから出会ったのがこの一冊でした。
主人公の香良は、鎌倉の広い洋館で一人暮らし。
その一角で、テラスに6席だけの「おうちカフェ」を営んでいます。
ある日、学生時代の友人・三樹子が転がり込んできます。
離婚を決意した彼女は、
「この家を女性だけのシェアハウスにしよう」と持ちかけます。
気乗りしない香良をよそに、三樹子は着々と準備を進め…
いつのまにか、里子・あゆみ・千恵子が住人として加わり、
香良を含めて5人の女性が一つ屋根の下で暮らし始めます。

年齢も境遇もバラバラな彼女たち。
ぶつかり合い、秘密を打ち明け、家族との再会を経ながら、
少しずつ心の距離を縮めていきます。
他人同士で暮らすということは、時に傷つけあうこともある。
でも、香良がつくるあたたかな食事が、ふっとその空気を和らげる。
一緒に食卓を囲みながら、少しずつ折り合いをつけていく——
そんな丁寧な時間の描写が、とても優しく胸に沁みました。
🌱 今週のことば(読書後の問い)
「あなたが“誰かと一緒に住む”ことに感じる理想と不安は、どんなことですか?」
☕ 編集後記
理想の老後ってなんだろう。
孤独を選ぶことも、自立しているようで寂しいことがある。
一緒に暮らすことも、優しさだけでは成り立たないかもしれない。
でも、そんなリアルな現実の中に、小さな希望の芽を見つけたような気がしました。
✉️ Releaf Book Letter(リリーフ・ブックレター)紹介文
日々の暮らしに、ほんの少し“読むことで深呼吸する時間”を。
日々、忙しい生活を送っている方に向けてお届けする、癒しと気づきの読書の手紙です。
毎週1回、季節や感情に寄り添うテーマで、
心にそっと効く1冊と、あなたの内側を整える言葉をお届けします。
忙しさに飲まれがちな毎日でも、
「読むこと」が、あなた自身に戻るための入り口になりますように。
📬 note・facebookで配信中
🌿 毎週土曜配信
