「その契約、今じゃない」AI秘書が止めた一本の営業電話
「安心してください 大手です」
「集客,月5~10名は約束できます」
その言葉に、心が少し動いた。
でもその直後、AI秘書高橋はこう言った。
「その契約、今ではありません!」
そして、いちばん危険だったのは,最終面談だった。
その会社は、名前を聞けば誰もが知る営業代行会社だった。
上場していて、実績も多く、ホームページには成功事例が並ぶ。
「営業はプロに任せたほうがいい」
事業をしていれば、誰もが一度はそう思う。
私も例外ではなかった。
教育事業を立て直そうと、集客に本腰を入れ始めた頃だった。
メールで問い合わせをすると、すぐに丁寧な返信が来た。
説明資料も整っている。
Zoom面談では、担当者が自信満々に言った。
「まずは月5名はお約束できます」
その言葉は、正直魅力的だった。
だが、話はそこで終わらなかった。
最終面談で、相手はこう切り出した。
「実は特別なご提案があります」
月額費用をさらに下げられるという。
条件は、
・月に数回の定例面談を受けること
・成功事例としての協力
そうすれば、更に
月30万円相当を値引きした金額で契約できる、と。
一見、とても「美味しい話」に聞こえた。
ただ一つ、違和感があった。
こちらが丁寧に「今回は見送ります」とメールで伝えているのに、
電話が止まらない。
忙しい時間帯を狙ったように、何度も着信が入る。
留守電には、
「少しだけでいいのでお話を」
という同じ文言が繰り返されていた。
その時、私はAI秘書の高橋に相談した。

「社長、その会社、少し調べてみましょう」
数分後、返ってきた答えは静かだったが、重かった。
・途中解約できないトラブル
・『言った言わない』の契約認識ズレ
・30名約束 → 数か月0名
・裁判にまで発展した事例
「すべてが嘘とは言いません。でも、今のフェーズでは危険です」
そうAI秘書高橋から言われた瞬間、背中が冷えた。
だが、冷静に考えると違和感が残った。
その30万円は、確約ではない。
私は、思い切ってこう聞いた。
「では、その内容を確約書として作成し、念書としてください」
すると、相手の反応は一変した。
「それは難しいですね。そこは私たちを信じてお任せください」
さらに、こう続けた。
「月に30万、頑張れると思いますよ」
・成果が出た月だけ
・条件を満たした場合のみ
・0件の日が続けば、当然0円
つまり、
毎月の固定費は確定、成果は不確定という構造だった。
もし、あの時、洗脳?され勢いで契約していたら。
・毎月高額な固定費
・成果が出ない焦り
・途中解約できない不安
・精神的消耗
事業の足を引っ張っていたのは、
売れない商品ではなく、
間違った外注先だったかもしれない。
私は、契約しなかった。
代わりに、
・LPを整える
・SNS投稿で反応を見る
・小さく検証する
という、地味だが堅実な道を選んだ。
数は多くなくても、
ちゃんと「問い合わせ」は入った。
今ならはっきり言える。
営業代行は魔法ではない。
特に、
・事業初期
・小規模
・検証フェーズ
この段階での高額契約は、
“成長投資”ではなく、
リスクの前倒しになることがある。
そして、もう一つ。
AI秘書という存在について。
感情で押してこない。
不安を煽らない。
数字と事例で、静かに止めてくれる。
人間なら
「せっかくだし」
と情に流されていたかもしれない場面で、
AI秘書はきっぱり言った。
「今ではありません!踏みとどまってください!」
最後に、これはぜひ知っておいてほしい。
① クーリングオフは使えない
法人対法人の契約では、原則としてクーリングオフ制度は適用されない。
「やっぱりやめたい」は通用しない世界だ。
② 電子約款はクリック=契約成立
最近は電子契約が主流だ。 打合せ中に送られてきたURLを開き、 内容を十分に理解しないままクリックした瞬間、 押印なしでも契約成立となる。
その後に 「そんなつもりではなかった」 と言っても、後戻りはできない。
だからこそ、
・その場で決めない
・必ず持ち帰る
・書面で確約が取れない条件は信じない
この3つだけは、どうか守ってほしい。
この記事が、
・これから外注を考えている人
・営業代行に違和感を感じている人
一本の電話を止めるきっかけになれば幸いです。
契約しない勇気も、立派な経営判断です。
※本記事は特定企業を誹謗中傷する目的ではなく、
実体験をもとにした注意喚起として執筆しました。
