実在したかもしれないアトランティス①
大西洋に興ったアトランティス帝国。円形の都市に暮らし、オリハルコンなる未知の金属を扱う超文明は、繁栄の頂点で海に沈むという劇的な最期を迎える。はたして、このような文明が実在していたのだろうか。
存在していてもおかしくない理由
現代のアトランティス文明に対するイメージは、魔法のような科学力を持つ文明といったファンタジックなものであるかもしれない。歴史というよりは、オカルトや都市伝説として語られることが多い。だが、原典となっているプラトンの記述を読む限り、アトランティスはより現実的な帝国である。
現在は大西洋に大きな島など存在しないが、過去には有史以降も何度も激甚災害が起きており、そのたびに陸地が沈んだり現れたりを繰り返している。アジアにだって、昔はスンダランドやジーランディアと名付けられた大陸があったと言われているが、今、それらは海の底だ。大陸だって沈むのだから、大昔に大きな島が沈んだと言われても、否定できる根拠はない。
アトランティスがあった島の大きさは、アジアとリビアを合わせたよりも大きいとあるが、ここで言うアジアとリビアは現在意味するものとはかけ離れている。プラトンの時代のアジアは現在トルコがあるアナトリア半島のあたりに限られ、リビアも現在のリビア国の東半分のキレナイカのみを指していた可能性がある。
要は、現在のリビア国くらいの大きさの島があった、と言いたかったのかもしれない。
さらに、アトランティスの町は円形に作られていたと言うが、古代では円形都市自体は珍しいものではない。3重の輪っかのような水路に囲まれていたというが、水路を引いた都市というのも珍しくはない。大規模な土木工事で地面の形を整え、シンメトリーにデザインされた計画都市というのも珍しくはない。古代のシュメールやエジプトでもすでに壮大な土木工事は行われていた。また、合金を製造していた文明も全く珍しくない。
では、アトランティスの何がそんなに特別なのか?
それは、強大な国家が一日のうちに跡形もなく消えてしまったことだ。しかも、アテネとの戦争中にである。現代で例えれば、攻めてきたアメリカ軍と戦っている最中にアメリカ本土が消え去ってしまったようなものだ。そんなことってある?存在自体を疑問視されるのも当然である。
だがしかし、もしかしたらアトランティスが実在した証拠が、古代の歴史の中に隠されているかもしれないのだ。
アトランティス人のルーツ
そもそも、アトランティスという言葉。ギリシア人のソロンがエジプトで仕入れた情報をギリシア語に訳したものであるため、もとの音はアトランティスではない。エジプト語で何と発音していたのかもわからない。アトランティスはアトラスの娘という意味に取れるので、アトラスのルーツをまず考えなくてはならない。
アトラス王を含むアトランティス人のルーツはポセイドンであるという。
では、ポセイドンとは誰なのか。
ポセイドンの子孫であるアトランティス人は、神族という扱いであった。神族とはどういうことかというと、古代に神格化された王の子孫ということである。間違っても宇宙人ではない。
王を神格化していた古代文明はどこかというと、シュメールとエジプトである。ポセイドンはこのどちらかの出身だと推測できる。おそらく、シュメールだ。なぜなら、エジプトは自分たちがアトランティスの親文明だとは考えていなかったように読み取れるからだ。
(⇒⇒『シュメール』ってどういう意味?)
ポセイドンのより古い形はポセイダオナである。これをシュメール語として分解すると、
ポセイダ+ene(複数形)
現代英語的に訳すと、ポセイダーズ。アダムスファミリーのアダム+’sがアダムに属する子孫を意味するのと同じで、要するに、ポセイダ家の人間の意味である。
ポセイダって誰よ?………知らん。
そうなのだ。ポセイダオナはおそらくシュメール語ではない。
ポセイドンは一時期シュメールを離れていたが、のちに帰還した神族の王である。彼の名前は直接「支配者の一族」を意味していると考えられる。
このブログでは小難しいことは書かない方針なので、関心のある方は拙書『ニムロデの系譜』で詳細をお読みください。
シュメールから西へ移動したアトランティス人は地中海の外、大西洋にあった大きな島に住んでいた。繁栄して強大になり、領土拡大の野心を抱いて、やがてギリシアやエジプトと激突する。その闘いの記録は残されているのだろうか。
つづく。
⇒⇒実在したかもしれないアトランティス②
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こちらはエデンの園の場所から出エジプトのルートまで、地図付きで解説しています。宗教に関する本ではなく、歴史に関する本です。モーセの時代の地理はポセイドン時代の地勢を理解するうえで重要な記録です。⇩

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