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小説『台風の目の中は晴れている』裏話的なあれこれ【ペーパーウェル16】

ペーパーウェル16参加の皆様、楽しんでますか~~~~~~~!!!!
うぇ~~~~~~~い!!!!

1行目になんて書き出すか迷った末に、このような書き出しになりました。
あの、小説を読んでから来た方がいましたら引かないでくださいね……「作品とテンション違くない?」とか言わないで……アッアッ……。

まぁ、それはさておきまして。

改めまして、本記事はオンライン創作イベント「ペーパーウェル16」にて配布中の小説『台風の目の中は晴れている』の関連記事です。
ネタバレをふんだんに含んだ記事となりますので、本編をまだ読んでいないという方は、ぜひ下記のポスト or リンクから印刷して読んでみてください。


すでに読んでいるという方は、お読みくださりありがとうございます。
お礼に勝哉が喜び飛び跳ねます。アイヤーーーーーーーーッ‼‼(ホップ)(ステップ)(飛躍ジャンプ

あっ、引かないで、帰らないで。まだ本編始まってないから、ふざけすぎました。すみません、すみません(汗)

どうにも茶化さないとやっていられない質の人間でして……申し訳ない。

あんまり導入の枠を与えすぎると勝哉のおふざけが増していくことになりますので、そろそろ本題に入るとしましょうか。

というわけで、今回語る裏話の目次ラインナップは以下の通りです↓↓↓



裏話①キャラクターの名前に込めた意味

今作を書くにあたり、最初に思い浮かんだのは「台風のような男」という設定でした。
ペーパーウェル16のテーマが「天気・天候」だったのでね。
それ関連で考えた時に浮かんだのがこの設定でした。

台風を題材にするなら、主人公達の名前もそれ関連の名前にしたいなと思った次第。
直接的でもいいし、間接的でもいいし、なんかイメージがつくものにしたいなと。

最初にできたのは、「台風のような男」こと天崎てんざきの方でした。
台風の荒々しさを表現できないかなと思った時に、パッと浮かんだのがこの名字だった。

台風って、周りを巻き込みながら天を縦断だの横断だのしていくじゃないですか。
そのさまが天を裂いているみたいだなって。

なので、「天を裂く」⇒「天裂(てんさく)」⇒「天崎」という感じで、この名字に決まりました。
えぇそうですよ、シャレですが何か?(圧)

とはいえ、彼は作中で主人公である櫻井さくらいくんにいろんな刺激をもたらしてくれるキーキャラでもあります。
誰かの常識や概念を打ち破る、引き裂いていく役をもったキャラという意味で、「裂く」という意味は彼にぴったりなんじゃないかなとも思っています。

そして、お次はその櫻井くんの話。
実は彼については、何度か名前を作り直しています。

まず最初に浮かんだのは、櫻井でした。
つまり現行の名前ですね。そう、いろいろこねくり回した結果、一周回って彼は初期案に名前が戻ったという秘話があるのじゃよ。

最初に変えようとした理由としては、どうにも名前が台風関連っぽくないことが挙げられます。
せめてなにか「風」に関連した字をいれられないかと試行錯誤した結果、次に出てきたのが「楓井(かえでい/かいでい)」という名字でした。
ほら、「風」って字が入ってるでしょ?

「風早」とか「風見」とかも思わなかったわけじゃないのですが、あんまり直接的な漢字は使いたくないなという思いがありまして(理由については、「裏話③わざといろいろ書いていないという話」にて詳しいことを話します)。
なので、風が入る「楓」って漢字が丁度いいなと思い、この名字にしようかなと考えたわけです。

が、これだと一部の設定と矛盾することが判明した。

櫻井くんが初めて天崎に声をかけられた時、櫻井くん、「天崎が自分のことを覚えているとは思わなかった」といった理由で驚いてたのを覚えておりますでしょうか?

楓井なんて、めったに聞かん名字。
絶対、一度聞いたら忘れんだろがいっっっっっっっっっっ!!!!

大学って講義によっては未だに点呼があると聞くし、そういうタイミングで聞いたりしたら、忘れられねぇだろっ、楓井なんて名字さぁっ!!
楓井さんの総人口90人ぐらいらしいぞ!!
日本人の人口現在で1憶超えてるいうから、そのなかの約90人だぞ!!
人生に一度出会うか出会わないかだろっ!!!!(クソデカボイス)

というわけで、楓井は没となりました。

その後もいろいろ考えましたが、風という字を含んだ名字という縛りはなかなか難しく、いいものを見つけることはできませんでした。
そうして「『櫻井』でいくかぁ」と至った次第。

ただ、「よくよく考えてみると、櫻井って名字でよかったのかもしれない」とも思っていたりします。

櫻は「桜」の旧字体です。
そう、あの春になると風に吹かれてひらひらと舞い散る桜です。

それってつまり、桜は風に攫われるものってことでは????(強引①)

作中での櫻井くんは、とにもかくにも天崎に振り回されています。
というか、今回の事の発端自体彼にあるといっても過言ではない。ずっと彼の言動に振り回され、それに付き合い続けている。

台風=風と見れば、2人の関係は「風に振り回されている櫻」という図になるのでは????(強引②)

なお「井」の方は、「井の中の蛙大海を知らず」から来ています。

彼はまだまだ外の世界を知らない若者なのでね。
家族との関係についてのあれこれも、あくまでも彼目線の話であって、家族側の事情は不明です。すべての事象は、彼目線でしか語られていない。

もしかしたら、彼の知らない大海があるのかもしれない。
そういう余白やそこに目を向ける余裕がまだ存在しない彼自身を表すために、この字を使いました。

裏話②没シーンの紹介

今回、実は没にしたシーンは2つ
1. 年上の後輩の後日談2. 櫻井くんと天崎が廊下ですれ違うシーン、です。

1は、チャプター2に登場した彼女に関するエピソードですね。
彼女、あれから少しした後にバイトをやめているのですが(理由は「爪が自由に飾れないから」とかそんな理由だったはず。お前は飲食店で働くな)、それについては省きました。

これに伴い、彼女自身に関わる描写も結構減らしました。
この話はあくまでも櫻井くんと天崎の話なので、彼女に関する描写はそんなに多くなくていいかと思ったのが理由です。

実際、作品の雰囲気を深掘りするだけにつけたフレーバーみたいな描写だったしね。
推敲時に話をミニマムにしようとした結果、不必要な情報だと判断して消しました。

2の方も、同じく話をミニマムにするために消しました
場所としてはチャプター4辺りだったかな。
確かその辺りに、櫻井くんが天崎について話すシーンがあったと思います。

そこら辺で、櫻井くんが天崎と廊下ですれ違ったことがあると話す描写が最初はありました。
一瞬だけ互いに目が合うシーンだったのですが、それだけのシーンだし、それだけのシーンのくせになぜか結構文字数を取っていたしだったので、こちらもガッツリ削った次第。

といっても、正直この廊下のシーンについてはちょっともったいないなぁとも思っていなくもなかったり。

だってさぁ、廊下で一瞬すれ違った際に目があったことがある……だけの間柄の奴らが、それから数か月後に一緒に暮らすようになるってさぁ。

そんなんエモくないですか、設定として。ねぇっ!?(開眼)

裏話③わざといろいろ書いていないという話

本作を書くにあたり、どうしてもやりたいことがひとつありました。

それが「細かい事情は書かない」というもの。
天崎の事情とか、裏話①でも話した櫻井くんの家族側の事情とか、深く書き込んだ方がきっといい部分を、わざとすべて書かずに作り上げました。

つい長編にしようとしちゃう自分を諫めるために、話をミニマムに、文字数を嵩ませないために……という理由もありますが、それ以上に「想像させることの限界にチャレンジしてみたい」というのが主な理由です。
裏話①の名前の件も含めて、作品のあらゆるところから想像=深読みできる作品にしたかった。

これは、定期的にXなどで言っている持論なのですが、私は「小説は説明するものではなく、想起させるもの」だと思って書いています。

自分の好きな小説の一文でして。
感銘を受けたあの日から、ずっとこの言葉を胸の内に掲げて小説を書いている次第です。

実際読む側・見る側として触れた作品も、こうした「想起」……ひいては想像をさせてくる作品が好きだったりします。
行間を読ませてくる作品といえばいいのでしょうか。

漫画で例えるのが一番わかりやすいのかも。
セリフやモノローグといった文字はなく、顔や口元、手や後ろ姿だけが描かれているコマってあるじゃないですか。読者側にキャラクターの心情を想像させてくる作りのコマ。あれです。

想像というものは、一種の余韻を生み出す力を持っていると、そう勝哉は思っています。
想像すればするだけ、物語の世界に没入するし、没入すればするほど読み終えた後の余韻は大きく残るものでしょう。

この余韻が私は大好きで、そういう余韻が生み出せる作品が書けるようになれたらいいなぁ、と思っています。
今回はそんな勝哉のヘキをたっぷり詰めてみました。後に自分が読み返した時に楽しめるように。

だから、実をいうと、作者も天崎の抱える事情はわからないし、櫻井くんと家族の関係性についても薄ぼんやりとした設定しか作っていません。
作りこんじゃうと書く時にそれが反映されちゃいそうだったから。

とはいえ、曖昧なまま書くと矛盾が発生しやすくもなるため、推敲時は死ぬほど読み返して矛盾がないかを確認しました。

だからきっと矛盾はないはず。ない、はず……………………………………もしなにか見つけた方がいましたら、こっそり教えてあげてください(震え声)

裏話④イメージソングがあるのでぜひ皆聴いて

さて、勝哉のことをよく知っている方はご存じでしょうが、勝哉は基本的に自作にはイメージソングをつけています。

音楽を聴きながら書いた方が捗るタイプなので、1作品最低1曲は執筆BGM用と称して、イメージソングを設けちゃうんですよね。

なので今回もあります、イメージソング
今回はこちらの曲になります。


ヨルシカ好きな人いるか~~~~~~~~~!!!!
いたら握手しようぜ~~~~~~~~~!!!!

今聴くと、歌詞に「風」って単語が入っているんですよね、この曲。
確かにネタを練っている時からずっと聴いてたけど、相も変わらず、音楽に強い影響を受けすぎではないか、私……?

ちなみにこのMVの3分27秒あたりからのダンスが、特に大好きでして。
執筆中もそこが見たくて、何度か巻き戻すとかいうアホみたいな作業をしながら原稿を書いていました。

鹿のかぶりものをした男性が、夕空を背景に両手を広げながら雄大な雰囲気で歩いている……と思ったら、突然何度も何度も回ってジャンプして、なりふり構わずに砂丘を駆けだすこの展開。

本当にこのシーンが好きでね、このシーンみたいな雰囲気の話が書きたいなぁって思いながら、ネタを練っていたものです。
うん、そりゃ影響も受けますわな?(震え声)

せっかくなので、ぜひこの曲をBGMなんかにして、もう一度作品を読み返してもらえたら作者としては嬉しい所存。

聴きながら読むなんて無理って方は、ぜひ曲だけでも聴いてみてください。
てか、MVを観よう!
そうだ、皆、MVを観よう!凄いかっこいいからっ!おすすめは3分27(以下略

【おわりに】原稿中ばかり天気が悪くなる

実を言うと、当初はまったく違う話を書こうとしていました。

そちらの原稿を没にしたのは、純粋に文字数がとんでもないことになると思ったから。
どう足掻いても1万字を超えることが予想されたので没にしました。

いや、今回も結局9000字は超えちゃっているのですが。まったく8000字という予定はどこにいったのか。
最初に想定していた字数より増えるの展開、なんか毎度のこと過ぎて、もうお家芸と化している気がします。嫌なお家芸だな。

お家芸といえば、勝哉には原稿を書いていると、その原稿のキーになっている題材にまつわる何かが身の回りで起こりやすくなる、という謎の不思議現象をもっていたりします。

珈琲の話を書いていれば、貰い物で珈琲を貰う。
蜘蛛が出てくる話を書けば、執筆中に天井から何度も蜘蛛が降ってくる。
等々、そんな不思議なことが起こる。

本作『台風の目の中は晴れている』を書き始めたのは4月頃のことだったのですが、この頃、妙に天気が崩れたんですよね。
雨風天候最悪かと思えば急に晴れて、かと思えばまた天気が悪くなり。梅雨かな?というぐらい雨の日が続いたり……。

書いてる時は何も思わなかったのですが、この原稿の初稿を書きあげたぐらいから、今度は急に天気がよくなったんですよね。
その後、間に別の原稿を一旦挟んでから推敲を行ったのですが、別の原稿をしている間は天気がよく、推敲に戻ったら急に風が吹き始め雨の日も増えるみたいな現象が起きて……。

なんですか、呪われているんですか、私。
珈琲は嬉しいけど、蜘蛛と雨風は困ります。激おこぷんぷん丸ぷんぷん。

もうしばらくは、雨風がテーマの作品は書かないようにしたいですね。
次に天候・天気系のテーマが来ても、雨風類だけは絶対に避けよう。今決めた。

なにはともあれ、無事に原稿が完成してよかったです。
ちなみに、Xでは何度かポストしていますが、ペーパーウェル16が終わったら後日談も公開する予定でいます。読切とはなんだったのか。

もしお付き合いいただけるようでしたら、ぜひそちらもお付き合いしてあげてくださいませ。

それでは改めて、ここまでお読みくださりありがとうございました。
久しぶりの新作、楽しんでもらえていたら幸いです。


みちなり文庫 関連リンク

質問箱あります

『台風の目の中は晴れている』への質問がありましたら、ぜひお使いください!

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「キャラクターと綴る物語」をコンセプトに、現代ものメインに短編から長編まで書いてます。
看板作のジャンルは、青春社会人バンドもの、SFお仕事もの、年の瀬×珈琲もの。

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