ミラノの片隅で、ただゆっくり煮込むだけの贅沢
小さな村の名は、カリフォルニア。アメリカの煌びやかさとは無縁の、ミラノ近郊の静かな田舎町にすぎません。けれどこの土地には、名前だけでは語れない、奥深い“時間”の味があります。
「マンゾ・アッラ・カリフォルニア」。それは、派手さとは正反対の料理。脂ののった牛肉を、ただ静かに、じっくりと3時間半煮込むだけ。でもその間に、台所にはバターとパンチェッタの香りが満ち、ゆっくりと心がほどけていきます。
静けさの中にある贅沢。記憶に残る味とは、きっとこういうものなのだと思います。
🥩 マンゾ・アッラ・カリフォルニア
ロンバルディアの片隅で受け継がれる、濃厚でまろやかな牛肉の煮込み
ロンバルディア州ミラノ県の小さな村、カリフォルニア(California)。アメリカのそれとはまったく異なる風景が広がるこの土地で、静かに受け継がれてきたのがこの料理「マンゾ・アッラ・カリフォルニア」です。
名前からは想像もつかないほど素朴で温かみのある一皿。脂ののった牛肉に香ばしいバターとパンチェッタの風味が溶け込み、煮込むことで肉はとろけるような柔らかさに。そこへクリームのコクが重なり、まるでシチューのような深みのあるソースに仕上がります。じっくり時間をかけて煮込むことでしか出せない、静かな贅沢がここにあります。
材料(6人分)
牛肉(ランプまたはシンタマなど脂がほどよくのった部位):1kg
パンチェッタ:30g(棒状に切って牛肉にラルド刺しする用)
玉ねぎ(小):1個
バター:50g
生クリーム:250ml(前半と後半で分けて使用)
白ワインビネガー:約半カップ
小麦粉:適量(牛肉にまぶす用)
ブロード(牛や鶏の出汁):250ml
塩:適量
作り方
下準備
牛肉にパンチェッタをラルド刺しし、小麦粉をまぶします。
香り出しと焼き付け
鍋にバターを溶かし、みじん切りにした玉ねぎを炒めて香りを出したら取り出します。代わって牛肉を入れ、全体に焼き色をつけます。
ビネガーの風味付け
焼き色がついたら白ワインビネガーを加え、強火でアルコールを飛ばしながら酸味をなじませます。
じっくり煮込む
ブロードと生クリームの半量を加え、塩で調味。蓋をして弱火で約3時間半、じっくりと煮込みます。
仕上げのクリーム
火を止める直前に残りの生クリームを加え、全体をなめらかに仕上げます。
盛りつけ
厚めにスライスした牛肉にソースをたっぷりとかけてサーブします。
備考:時間がつくるごちそう
この料理の魅力は、じっくりと煮込むことで引き出される牛肉のやわらかさと、パンチェッタとバターの香ばしさ、生クリームのまろやかさが一体となった「静かな贅沢」にあります。家庭で少し特別な日に、大鍋で煮込んでゆっくり楽しみたい一皿です。
🍷 この料理に合うワイン
🇮🇹 イタリアワイン
・Barbera d'Asti(バルベーラ・ダスティ)
酸がしっかりありながら果実味も豊か。クリームのコクを切り、肉の旨みを引き立てる。
・Valtellina Superiore(ヴァルテッリーナ・スペリオーレ)
ネッビオーロ主体の軽やかな赤。長時間煮込まれた肉と繊細なタンニンが調和します。
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