見出し画像

【店主の挨拶】15年のSE経験を経て。私が家電量販店に行けない理由と、「RE-GEN」に込めたアンチテーゼ

1. はじめに:溢れかえる情報のなかで、吐き気をもよおした日

私は昔から、過剰な情報や刺激――いわゆる「ノイズ」の多い環境が苦手でした。

それは音だけでなく、視覚的なものに対しても同じです。
以前、品川駅の通路にびっしりと並んだディスプレイ広告の群れを初めて見たとき、あまりの情報量に吐き気をもよおしたことがあります。パチンコ店のチカチカしたネオンと音楽、家電量販店のテレビ売り場に並ぶ過度な色彩の洪水も同様です。あの場所に立つと、思考が強制的に中断され、頭が痛くなってしまうのです。

無駄な装飾を削ぎ落とし、本質だけがそこにある空間を愛すること。無印良品の機能美やシンプリストとしての生き方に惹かれたのは、私にとって自然な、そして切実な選択でした。

そしてこの「ノイズを削ぎ落とす」という感覚は、私の15年間にわたるITインフラエンジニアとしてのキャリア、そして現在運営している中古パソコン専門店「RE-GEN(リジェン)」の思想とも、すべて一本の線で繋がっています。

2. 15年間の社内SEが見た「新品信仰」という、もったいない矛盾

私は前職で15年間、社内SE(システムエンジニア)としてWindowsのActiveDirectory(社内ネットワークやアカウントの統合管理システム)の運用などを担当し、何百台ものパソコンを管理・検証してきました。

企業のITインフラを支える現場では、リースの契約上、5年が経過するとすべてのパソコンが機械的に新品へと買い替えられます。しかし、現場で機体を回収するたび、私は強い違和感を抱いていました。

「このパソコン、内部を清掃して適切にリフレッシュすれば、まだまだ現役で戦える。なぜ、こんな道具を捨てなければならないのか」

かつてのように、CPUの性能が1〜2年で劇的に倍増するような時代はとっくに終わっています。5年前のビジネス向けPCであっても、適切な整備を行えば、現代の一般的なオフィスワークや副業などをこなすには十分すぎる実力を持っています。
それなのに、市場は常に「最新」「新品」を煽り、消費者にオーバースペックな買い替えを迫り続けている。この状況に対するプロとしての合理的な疑問が、RE-GENを立ち上げる原動力となりました。

3. 「Copilot+ PC」と「エッジAI」への違和感

最近、PC業界では「Copilot+ PC」と呼ばれるような、ローカル(パソコン本体内部)でAIを処理するための高額な機体が大々的にプロモーションされています。しかし、私はこの「エッジAI」というトレンドに対して、強いアンチテーゼを持っています。

宇宙規模の衛星インターネット接続が普及し、世界中どこにいても高速なネットワークに繋がる現代において、わざわざ重くて高価なハードウェアをローカルに積み込み、機体側でAIを処理させようとするのは、技術の歴史的な流れから見てもナンセンスだと言わざるを得ません。

私たちが目指すべきなのは、機体を重厚長大にすることではなく、かつてマイクロソフトなども提唱していた「シンクライアント(端末側にはデータを置かず、最小限の処理だけを行う仕組み)」の理想の実現です。

そしてその理想を最もミニマルに、美しく体現しているのが、GoogleのChromeOSや「ChromeOS Flex」であると確信しています。

ローカルの過剰なスペックは、価格を跳ね上げるだけの「所有のノイズ」にすぎません。すべてをクラウド(サーバー側)に委ね、端末はどこまでも軽快に動く。それこそが、現代における最もスマートで合理的なデジタル環境です。

4. パソコンがもたらす「情報格差」を埋めるために

SE時代、もう一つ痛感したことがあります。それは「パソコンを使いこなせる人」と「そうでない人」の間に生まれる、冷酷なまでの情報格差です。

優れた道具を持っていても、その設定に振り回されたり、使い方が分からずに可能性を閉ざしてしまったりする。その格差を埋めるために、私は社内でも教育やサポートに力を入れてきました。

RE-GENが販売するパソコンは、単なる「中古の機械」ではありません。 長年愛されてきたThinkPadなどの名機から、余計なプリインストールアプリや過去のゴミデータをすべて消し去り、ストレージを完全に更地(クリーン)にした上で、淀みなく動く状態に仕立て直しています。Windowsモデルであれば、業務の司令塔として絶対に妥協できない「メモリ16GB以上」を基本の基準とし、さらに身軽さを求める方には「ChromeOS Flex」という選択肢を提示する。

傷やバッテリーの状態をすべて公開する「透明性」や、「10日間無条件保証」を掲げているのも、お客様が購入時に抱く不安というノイズをすべて取り除きたいからです。


5. 結論:浮いたコストを、あなたの本当の資産へ

オーバースペックな新品PCや高額なソフトに数十万円を支払う必要はありません。ソフトウェアやハードウェアの固定費を賢くスリムにすれば、浮いた予算を「本当に快適なデスクや椅子(あなたの健康)」、あるいは「新しい挑戦への自己投資」へと回すことができます。

道具に振り回されず、自分の思考だけに集中できる心地よさを、一人でも多くの人に届けたい。

ノイズのないクリアな視界の先に、あなたの本当の可能性が広がっています。RE-GENは、あなたが「最高の相棒」と出会い、自立して稼ぐ力を養うための環境作りを、これからも誠実にお手伝いいたします。

中古パソコン専門店 RE-GEN

店主 塩見 和彦


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集