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30代後半が本気でWSETを取ってみた全記録|ワインLevel 1〜3+日本酒 Level 1の合格スコアまで全部見せます

※試験情報・合格基準・配点は著者の受験時点の情報です(Level 1:2024年10月、Level 2:2025年3月、日本酒 Level 1:2025年10月、Level 3:2026年1月)。最新情報は WSET 公式サイトまたは各認定スクールでご確認ください。

はじめに — 気づいたら沼にいた

やっほー、ボルです!

ちょっと聞いてください。わたし、気づいたら沼にいました。

2024年の秋頃、ふとワインについてもっとちゃんと学びたいと思い立って、軽い気持ちでWSET® Level 1の申し込みをしたんです。「1日講座だし、入門だし、サクッと取れるでしょ」という、まあよくある楽観的な動機です。

それが気づいたら、ワイン Level 1 → Level 2 → 日本酒 Level 1 → ワイン Level 3 と、約1年半で4つの資格を取得していました。なんだこれ。

自己紹介を兼ねてスペックをざっくりお伝えすると:

  • 38歳・社会人16年目(SaaS企業でGTM戦略・営業・採用マネジメント)

  • 海外赴任歴:ハンガリー・トルコに計3年半(英語は純ジャパ独学)

  • 資格取得前のテイスティング知識:ほぼゼロ(ワインは好きだけど「美味しい」しか言えない人)

「30代・仕事バリバリ・英語は何とかなるレベル・ワイン知識はゼロ」——そんなわたしが、1年半でWSETの4資格を取るまでの全記録をお届けします。

勉強時間、費用感、合格スコア、「これは辛かった」という反省点まで、包み隠さず書きます。WSET受験を検討している方や、受験中で「こんな感じでいいのかな?」と不安な方に、少しでも参考になれば嬉しいです。

第1章 — WSET® Wine Level 1(2024年10月28日・日本語コース)

きっかけ:ハンガリーでのコンプレックス

WSETを知ったのは、そう遠い昔ではありません。

わたしはハンガリーに2年ほど赴任した経験があります。ハンガリーはワインの産地としても有名な国で、赴任中は現地の方との食事の機会も多く、テーブルにワインが並ぶ場面が頻繁にありました。

ところが、ワインを飲むのは好きなんですが、知識がほぼゼロ。「このワイン、美味しいですね」「こっちの方が好きかな」くらいの語彙しかない状態で、会食の場でワイン選びを任されたときの居心地の悪さといったら…(笑)

帰国後も「いつかちゃんとワインを学ぼう」と思いながら数年が過ぎ、2024年になってやっとと重い腰を上げました。

Level 1ってどんな試験?

WSET® Wine Level 1は、ワイン学習の最初の一歩です。主要な赤・白・ロゼワインのスタイル、食事とのペアリング、サービスの基本を学びます。

わたしが受講したのは1日完結のコース(日本語)。午前に講義とテイスティング、午後に試験というスケジュールで、試験は30問のマークシート方式。合格基準は70%(21問正解)です。

試験の難易度は? 正直に言うと、事前に教材をきちんと読んでいれば問題ないレベルです。ただ、初めてワインを体系的に学ぶので「こういう整理の仕方があるんだ」という驚きがたくさんありました。

受けてみての感想

「入門」と言いながら、WSETの学習はいきなり「なぜ?」から始まります。

「なぜシャルドネはこのスタイルになるのか」、「なぜ冷涼な地域のワインは酸味が強いのか」——丸暗記ではなく因果関係で理解するアプローチが、Level 1からすでに始まっていました。

これが「ワインって、なんか面白いじゃないか」と思った瞬間でした。そして試験結果は無事合格。

→ そしてこの時点で、わたしの中に「Level 2も取りたい」という気持ちが芽生えていました。沼の入り口に入った瞬間です(笑)

第2章 — WSET® Wine Level 2(2025年3月13日・英語コース・Distinction 86%)

なぜ英語コースを選んだのか

Level 1を取り終えた時点で、Level 2の申し込みを決めました。問題は日本語コースにするか英語コースにするかです。

正直、英語コースは迷いました。「授業が英語、教材が英語、試験が英語」——それなりのハードルです。TOEFL 87点とはいえ、専門的なワインの内容を英語で学ぶのは別の話ですから。

それでも英語コースを選んだのは、こういう打算的な理由です:

「ワインを勉強しながら英語も鍛えられるなら、一石二鳥じゃないか」

純ジャパのわたしが3年半の海外赴任を乗り越えた経験から、「英語は使う場面を作るのが一番」というのが持論でした。ワインという興味ある分野を英語で学ぶのは、モチベーション的にも筋が良さそうでした。

授業はついていけたのか

ぶっちゃけると、最初の数回の授業は先生の英語が全部聞き取れるわけではありませんでした

ワインの専門用語を英語で学ぶのは、日本語で習う以上に「いま何の話をしているのか」を掴むのに時間がかかります。でも面白いことに、WSETのSAT(Systematic Approach to Tasting:体系的テイスティング)というフレームワークは非常に論理的に構造化されているので、一度フレームを理解すると文脈が掴みやすくなっていきました。

最終的には授業についていくことができ、何より英語でワインを語る語彙と表現が身についたのは大きな収穫でした。海外旅行先のレストランで、もたつかずにワインをオーダーできるようになったのは、地味に嬉しかった。

Level 2の試験形式と勉強法

WSET® Wine Level 2の試験は50問のマークシート方式(合格基準55%・Distinction:75%以上)。

Level 1よりもぐっと難易度が上がり、世界の主要産地(フランス・イタリア・スペイン・ドイツ・新世界各国)の品種・スタイル・規制をカバーします。

わたしの勉強法:

  • 公式テキストを繰り返し読む:週1〜2時間 × 約4ヶ月

  • SATのフレームワークを身体に染み込ませる:テイスティングの語彙を英語で言えるよう声に出して練習

  • 産地ごとの気候・品種・スタイルを因果関係で整理:「なぜこの産地のワインはこうなるのか」を一言で言えるようにする

結果:Distinction(86%)で合格

試験当日は75分で50問という時間配分で、若干タイトでしたが焦ることなく解けました。

結果:Distinction(86%)

Distinctionは75%以上で認定される最上位評価です。英語コースで86%というスコアは、「やればできた」という達成感がありました。

→ この達成感がLevel 3へのモチベーションになりました。「Level 3はもっと本格的」と聞いていたので、「いつか」ではなく「次」と決めた瞬間でした。

ただし正直に言うと:

  • 「全部分かって解いた」というより「選択肢を絞れた」問題もあった

  • SATの知識をフル活用して「論理的に消去できた」問題もあった

  • 運の要素もゼロではない(笑)

第3章 — WSET® Sake Level 1(2025年10月9日・得点率93%)

なぜ「ワイン Level 3の前に日本酒」という謎の順番になったか

Level 2を取り終えて、次はLevel 3に集中しようと思っていたのですが——ここでちょっとした寄り道が入ります。

WSET® には日本酒の資格もある(WSET® Sake Level 1 / Level 3 Award in Sake)のをご存知ですか?

Level 2合格後、日本酒にも興味が出てきて、「ワインと並行してWSET Sakeも取れるのでは?」という、若干欲張りな考えが浮かびました。

Level 3の勉強を進めながら日本酒 Level 1を並行受験したのは、「日本酒の体系的な知識を得ることで、ワインとの味覚の比較軸が増えるのでは」 という目論見があったからです。この読みはある意味当たっていました(後述)。

日本酒 Level 1ってどんな試験?

WSET® Sake Level 1は、日本酒の入門資格です。主な日本酒のカテゴリ(純米・吟醸・本醸造等)、製造プロセスの基本、サービスの基本を学びます。

ワイン Level 1と同じく1日完結のコースで、試験は選択式マークシート方式。

勉強時間は正直、そこまで多くありませんでした。WSET® の学習フレームワーク(「なぜこの味・スタイルになるのか」という因果関係のアプローチ)はワインも日本酒も共通なので、ワインで積み上げたトレーニングがそのまま活きていると感じました。

結果:得点率93%で合格

結果:合格(得点率93%)

これはわたしのWSET4試験の中で最も高いスコアです。

理由を分析すると:

  1. WSET® の学習フレームワークに慣れていたので、問われる視点が事前に読めた

  2. 日本人として日本酒には親しみがあり、語感的な理解がしやすかった

  3. Level 1の出題範囲が明確で、集中した学習ができた

ワインと日本酒の「相乗効果」

日本酒をWSETで体系的に学んだことで、ワインの理解も深まりました。

両者に共通するのは:「なぜこのスタイルの酒になるのか」を原料・製造プロセス・気候から説明するアプローチです。

日本酒の酸味・甘辛度・香りを分析する視点を身につけると、「ワインのフレームとこんなに似ているのか」という発見があり、むしろLevel 3の勉強が楽しくなりました。この寄り道、正解だったと思います。

第4章 — WSET® Wine Level 3(2026年1月19日・テースティング Pass with Distinction / セオリー Pass with Merit)

Level 3は本当に「山場」だった

正直に言います。Level 3は、これまでとは次元が違いました。

Level 1・2は「準備してきちんと受ければ合格できる」という手応えがありました。Level 3は「準備してきちんと受けても、どこまで通用するか分からない」という緊張感がありました。

何が違うのか。一言で言うと、「知識の深さと書く力が同時に問われる」からです。

Level 3の試験形式

WSET® Wine Level 3の試験は2部構成です:

特徴的なのが短答式記述です。「この産地のワインがこのスタイルになる理由を述べよ」という問いに、型に沿った正確な記述が求められます。選択肢を選ぶのではなく、自分の言葉で書く。

テースティング試験では、ワイン2種を分析し、SATフレームワークに沿ってなぜこの味わい・スタイルになるのかを記述する形式です。「美味しい」「フルーティ」では点が取れません。

勉強法と勉強期間

Level 3の勉強期間は約6ヶ月(2025年5月〜2026年11月)

ポイントは、単純な暗記に頼らないことです。Level 3では、産地の気候・地形・ブドウ品種・法規制と、できあがるワインのスタイルを因果関係で繋げる必要があります。「フランスのこの法定産地の規定は何か」を丸暗記するのではなく、「なぜこの産地ではこういうスタイルのワインが生まれるのか」を説明できるようにする、ということです。

わたしが特に力を入れた点:

  • 「気候 → ブドウの成熟度 → ワインスタイル」の因果チェーンを産地ごとに自分でまとめ直した

  • SATの記述テンプレートを徹底的に練習した(週に最低1本、テースティングノートをつけた)

  • 記述問題の模範解答の型をスクール授業で学んだ(採点基準を知ることが最短ルート)

反省点も正直に:

  • フランス・イタリアのマイナー産地の細部を後回しにしすぎて、試験前に焦った

  • 記述の練習をもっと早く始めるべきだった(書く力は場数が必要)

試験当日のリアル

試験当日は、正直かなり緊張していました。

テースティング試験では、2種類のワインを前にSATに沿って論述する。「このワインのタンニンのレベルは?それはなぜ?」「このワインはどこの産地の可能性が高い?その根拠は?」——分析と根拠の言語化を30分でやり切る。

セオリーの記述問題は、終わった後に「あ、ここ言葉が足りなかったかも」という箇所がいくつかあり、若干のモヤモヤを抱えて会場を出ました。

→ 結果が出るまでの数週間は、かなりそわそわしていました(笑)

結果:テースティング Pass with Distinction / セオリー Pass with Merit

テースティング:Pass with Distinction(最上位評価) セオリー:Pass with Merit(上位評価)

テースティングでDistinctionが取れたのは、正直予想外でした。SATのフレームワークを体に染み込ませてきた積み上げが出た結果だと思います。セオリーはMeritで、「あと少しでDistinctionだったかも」という悔しさも少し残りますが(笑)、合格の通知を見た瞬間、本当に心の底からほっとしました。

まとめ — 取得実績と「飲むことと学ぶことは矛盾しない」


1年半で得たもの

正直な話をすると、4つの資格を取ったからといって「何か特別なことが起きた」わけではありません。仕事が変わったわけでも、ワイン関係で副収入が発生したわけでもない(今のところ)。

でも確かに変わったことがあります:

  • ワインを飲みながら「なぜこのスタイルなのか」を自分で語れるようになった

  • レストランでワインリストを開くのが楽しくなった(メニューがパズルに見えてくる)

  • 英語でワインを話題にする機会が増えた(海外旅行でもためらわずオーダーできる)

  • 日本酒を体系的に語れるようになって、和食のペアリングが面白くなった

「飲むことと学ぶことは矛盾しない」というのが、わたしの結論です。

むしろ、学べば学ぶほど、飲むのが楽しくなります。「美味しい」の解像度が上がるというか、1本のワインから得られる情報量が増えていく感覚。これは体験してみないと分かりにくいのですが、一度この楽しみを知ってしまうともう後には戻れません。

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この記事が、あなたのWSET挑戦の背中を少しでも押せたら嬉しいです。

どうもありがとうございました!

— ボル

※ WSET® は Wine & Spirit Education Trust(英国)の登録商標です。

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ボル|WSET L1~3合格 × ワイン・日本酒沼 育児2人・フルタイムで、子どもが寝た後にコツコツ書いたWSET攻略記事です。頂いたチップは次の記事の執筆費と、たまにワイン代になります。 応援してくれると、ボルが喜んで深夜に書き続けます!