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夏なんだな


当たり前だが、夏は暑い、年々酷くなってる。
だから身体もだるくなる。しかし、
だるくなると同時に、あの陽射しは、 
自分の中の何かを取っ払ってくれるのだ。
まるで最高のロックンロールを
聴いた時のように。
例えばハイロウズの「夏なんだな」
を聴いた時のように。

風鈴が鳴らないもんで 扇風機を向けてみれば
面倒臭そうに鳴るから 余計暑くなる

「夏なんだな」ザ・ハイロウズ

思わず笑ってしまう歌詞だが、結局は、
何をしても暑いもんは暑い。
風鈴の音なんて風情なんていう、感じ方の問題だし、扇風機も気休め程度の効果だ。

熱帯夜をくぐり抜けていろんな無に顔を貸して
自分でいるよりほかなく 蚊に刺されている

「夏なんだな」ザ・ハイロウズ


夏を思う時、
いつもイノセントやジュヴナイルと
いう言葉が浮かぶ。
といっても純粋な頃の自分を思い出している、
というのとは、ちょっと違う。
自分に正直になるというより、自分は
自分でしかないことを改めて認識するのだ。
生粋の自分を思い知るといってもいい。

春は桜があるし、秋は紅葉があるし、
冬は雪がある。じゃあ夏は何がある?
陽射ししか思い浮かばない。
陽射しがあらゆるものを照りつける、
それはありとあらゆるものを、その状態の
まま照らしているともいえる、
もちろん、自分自身も。

冒頭で「何かを取っ払ってくれる」って
書いたが、それは何年か生きてきて、
身についた心の贅肉を取っ払ってくれてる
のかもしれない。それは、見栄や意地、虚栄と
いった本来持っていなくてもいいもの。
「自分でいるより他ない」状態にするために、
あの陽射しが、余計なものを溶かしてくれて
いるのだ。なので、この曲のサビは、
こう歌うこともできる
「俺だな 俺だな 俺なんだな」

夏だな 夏だな 夏なんだな

「夏なんだな」ザ・ハイロウズ



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