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STEP OUT OF THE ROAD


オリジナルメンバーやデビュー時の
メンバーへのこだわりを、
多くのファンは抱いている。
それらのメンバーが揃った時の佇まい。
その佇まいからくる必然性。
そのメンバーだからこそ起こるマジック。
それは、ルックスの良し悪しでは
もちろんない、佇まいからくる説得力と
いったらいいだろうか。
なので、オリジナルメンバーが脱退すると、
一人メンバーが抜けたというだけではない、
別のバンドになってしまった、とまで
思ってしまう。
バンドマジックが失われるのではないか、と
懸念してしまう。
脱退が悲しいのは、
その音を出すのは誰でもいいわけでないから、
バンドの魔法は、化学反応によって起こるから。

スマパンのビリー・コーガンが、
そんなバンド力学について赤裸々に語っていた。



様々な脱退劇が、いろいろ思い浮かぶが、
今回は87年にデビューしたPEARLについて。
デビュー時、ボーカルとドラムが女性、
ギターとベースは男性といった珍しい
バンド編成だった。

ボーカル、ショータこと田村直美の
圧倒時な歌声がこの上ない魅力だったが、
その彼女の歌声に負けないくらい
バンドアンサンブルも強力だった。
田村直美が、ほとんどの楽曲の作詞作曲を
手掛けていたので彼女のワンマンバンドに見えてもおかしくなかったが全くそうではなかった。
ルックス含め、リズム隊も存在感あった。
そして、何よりギターのKAZUYAがスゴかった。
パールの前後は、フュージョンの世界で
活躍したので、そもそもボーカルが
主役なんて認識をもっていなかったのだろう。
かなり主張の激しいギターで、
ショータのボーカルともバチバチな感じが
出ていて、それがスリリングな
ロックンロールサウンドを生み出していた。
しかし、結局フルアルバム2枚とミニアルバム
1枚を出した時点でKAZUYAは脱退し、
ほどなくしてリズム隊も脱退した。
その後、ショータ一人でパールと
名乗るようになってしまった。
そうなると、デビュー時から観ていた身としては
同じバンドだなんて思えない。

後にショータは田村直美でソロデビューし、
持ち前の声と歌唱力を活かし、
ミリオン・セラーまで達成した。
そんな折、バンド形式に戻り、
パールでアルバムをリリースしたのだが、
オリジナルメンバーは誰もいなかった。
新たなメンバーによる代表曲
「ワンステップ」のライブ映像を観たが
凄腕ミュージシャンたちによるカバーにしか
聴こえなかった、ショータが歌っていても。
バンド名をパールにする必然が感じられなかった
バンドを組みたいのはわかるが、
パールと名付けなくてもよかったのではない
だろうか?

オリジナルメンバーによるパールには、
痺れる楽曲は山ほどあるが、
最もわかりやすい形でショータのボーカルと
カズヤのギターがバトルしている
「STEP OUT OF THE ROAD」が最高だ。


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