パレスチナ国家承認の行方とイスラエルの本音は?
昨日、イスラム組織ハマスは、米国から提案のあった60日間の停戦案に対し、恒久停戦やイスラエル軍のガザ撤退などを求め、米国側と交渉が難航。イスラエル政府もハマスを批判した。
本日、サウジアラビアのファイサル外相が、ヨルダン川西岸のラマッラーを訪問する予定だったが、イスラエル政府は安全保障上の理由からこの訪問を阻止、各国より非難を受ける。この地区はパレスチナ自治区の一部でありながら、イスラエルが軍事的・行政的に支配している。
イスラエル政府は、ヨルダン川西岸地区で22カ所の新たなユダヤ人入植地建設を承認。イスラエルのカッツ国防相は、この地域に「ユダヤ人のイスラエル国家」を築くと表明。ヨルダン川西岸は第三次中東戦争で、イスラエルが占領した地域。数十万人のユダヤ人が入植地に居住。この地域へのユダヤ人入植活動は、国際法違反として世界から非難されている。
一方ガザ地区では、イスラエルが2005年に入植地を含めて、完全撤退している。現在はハマスが実効支配している。イスラエルは襲撃事件以来、イスラエル政府はハマスを一切認めず、壊滅を目指す姿勢を公にしている。イスラエルは周囲を封鎖し、人と物の流れを厳しく制限している。
今回のイスラエルの勢力拡大は、ヨルダン川西岸であり、ガザ地区については、あくまでもハマスの壊滅が目的だが、真の狙いは別にあるかもしれない。
ここで、国連や各国政府が「パレスチナを主権国家として認める」という外交的措置を見せている。現在までに140か国以上がパレスチナ国家を承認済みである。日本はまだ承認していない。
今月17日から20日かけて、ニューヨーク国連本部で「パレスチナ国家承認と二国家解決の実現」を主題とする国際会議が予定される。この会議において欧州諸国やアラブ諸国がパレスチナの国家承認をする予定である。
しかし、いくら多くの国がパレスチナを国家承認したところで、その国をどこに造って、誰が統治するのか。現実的には極めて困難だろう。
まずパレスチナそのものが一枚岩でないこと。ガザはハマスが支配、西岸はパレスチナ自治政府(ファタハ)が統治。両者は対立している。
パレスチナ国家を建国する場所となると、ガザとヨルダン川西岸なのだが、国家建設に反対しているイスラエルは、そこへ勢力を拡大している。
ロシアとウクライナ、イスラエルとパレスチナ、どちらも両者譲れない局面に入っている。戦禍が拡大しないように願うばかりだ。
【Reg's Diary たぶれ落窪草紙 6月1日(日)】
