恩を返したかったから
「サイン書いてくれませんか?」
元々はほんの思い付きからの始まり。
ただただ、いただいたご恩を返したかったから。
二年ほど前、ある方のnote記事がきっかけでその言葉、noteの世界の片隅にある「路地裏」のことを知りました。
『誰もがどんな些細なことでも、楽しく、自由に、表現出来るように。』
そんな思いを三年、今となってはもう四年以上、ん?もう五年?も前から持ち続けて、たくさんのnoterさんを楽しませてくれているあの方にほんの少しでも恩返しをしたい。ただそれだけで始まったこと。後にそれが「Tシャツの旅」と言われることになるなんて、その時は想像すらしていなくて。
初めは自分でその言葉が書かれたTシャツを作りました。ただその言葉がデザインされたTシャツが欲しくなったから。どうしても。
でも当然そんなものは売っていないから自分でデザインして作ることに。
そして実際にそのTシャツを着てコンビニやスーパーへ、ちょっとしたお出掛けの時も。家族はどんなふうに思っていたか、そんなことは考えもしなかったけど。
ある時、関東に長期の出張へ行くことになって。その時にnoterさん(路地ウラー)に会えるのならそのTシャツを見て欲しい。そんなことを思ってスーツケースにTシャツを詰め込みました。でもその時は誰かと会うなんて約束はしてなかったような。
出張でホテル住まいが始まって何日か目。スタエフであるnoterさんとお話ししていたら「もしかして会えます?」みたいな話になって。とんとん拍子に話が決まって週末に都内で何名かで会うことが決まって。
noterさんとお会いする時に話のネタでちょっとだけTシャツを見てもらえたら。その程度の考えしかなかったのは紛れもない事実。
駄菓子菓子
会うまでの数日間に思ったことがあって。
Tシャツを見てもらったらそれだけでこのTシャツの意味、寿命みたいなものが終わっちゃうような。それって何か勿体ない。Tシャツを上手に使って何かしらの形にすることは出来ないかな。
たくさんの路地ウラーにサインを書いてもらってあの方へ渡すことができるのなら。
それがいい…って思ってしまいました。
それまでに何度かお話しをしたとがあるとは言え、初めてお会いする方にそんなことを言ったらどんな風に思われるのか。「コイツ変なヤツ」なんて引かれてしまうかも。
そんな不安もある中で路地ウラーとお会いして、食事も終わって一段落したタイミングでドキドキしながらTシャツを見せて、想いを伝えて。
幸いなことにお会いしたお二人共快諾して下さりTシャツにサインを書いて下さいました。
この時は自分も含めて三人のサインだけで余白が多くて寂しいものでした。本当にスッカスカだったのは今でも覚えています。
でもその後で思ったのは「この先自分は誰にサインを書いて欲しいのか、どうやったらその方たちにサインを書いてもらえるのか」
色々と考えました。誰にサインを頼んでいいのか。本当にそんなことをしてもいいのか。
でも考えているだけでは何も変わらないから。
この方にはサインを書いて欲しい、そう思った方にDMを送りました。でもDMを送るのはそれまでの自分と繋がりのある方に限定して。
一人ずつお願いのレターの下書きを書くと800文字とかになって。レターの文字数上限の500文字ギリギリまで削ったレターをそれぞれの方へ送りました。(今思えば何通かのレターに分ければいいだけのことなんだけど)
嬉しいことにみなさん快く引き受けて下さいました、たぶん。
同時にそれまでの自分とは直接繋がりが無いけど路地裏を盛り上げていた方にもサインを書いて欲しいなんてことを誰かにお話ししたら、ある方からその方と繋がっているから紹介するよ、と仰って下さって。
でも、それは気持ちだけいただいて自分から改めてDMを書いて送りました。
ありがたいことにそうした方々からもサインを書いて下さるとのお返事を頂戴しました。(後で教えてもらったのですが自分が相手にDMを送る前にそれぞれが連絡してくれていて…本当にありがたいことです)
たくさんの方が自分が思っている以上に、自分の知らない所で動いてくれて。
本当なら郵送でやり取りして終わるだけの方とも直接お会いするきっかけもいただきました。自分が託したTシャツを自分じゃない誰かが別の誰かの所まで出向いてTシャツにサインを書いていただけたこともありました。そんなことをしてくれたのは一人じゃなくて。
Tシャツを手渡しする為に海を渡ってくれた方や片道3時間かけて他県へ車を運転して、Tシャツにサインを書いていただくことが叶わないと思っていた違う誰かに会いに行ってくれた方もいました。
Tシャツにサインを書きたいからと心のこもったDMを自分宛に送って下さった方もいました。
個人的にレターを送ってお話しする機会を設けていただいて、熟考いただいた末にサインを書いて下さることを決めて下さった方がいて、最後にTシャツは飛行機に乗ることにもなりました。
なんの得にもならない、ただTシャツにサインを書くだけのことにたくさんの人の想いが重なって、大きな繋がりが出来ました。
そしてこの「Tシャツの旅」がきっかけで今では何でも話せる仲間もできました。それは一人じゃなくて…。
そうしたこともあって、余白しかなかったあのTシャツにはたくさんのサインが書かれて、夏のある日、無事にあの方とお会いして手渡すことができました。
手渡す様子を傍で見てくれていた方から「すごく満足そうにしていたよね。でも本当に嬉しそうだったのが見ていて伝わってきたよ」なんて言われたりして。
後日、初めにTシャツにサインを書いて下さった方の一人から言われました。
「あの時ね、実はサインを書くには書いたけど、本当は無理だと思ってた。こんなこと出来ないって。でもちゃんと形になって。よかったね。」
そう、本当によかった。今でもしみじみと思います。
あの時、自分の気持ちに正直になって、想いを言葉にしてよかったと。
でもそれは自分一人の力じゃなくて、みんなが繋いでくれて実現したことだから。
温かいご縁に感謝です。
その言葉を使ったnoteの記事を書く方は日を追うごとに増え続け、最初は一週間に数人しかその言葉を使ったnoteの記事を書く人がいなかったのに、今では記事の回収週(とある週の月〜金)に150人以上のnoterさんがその言葉を使った記事を書くようになりました。その中には一人で複数の記事を書く方もいて。
それらの記事を全て読んで一つ一つの記事にコメントを返すという、もはや人ではないと思われても不思議ではないことをあの方は今でもやり続けています。本当にどうかしているとしか言えません。
その言葉を使った作品を集めた電子書籍の発刊、グッズ販売、コーヒーショップとのコラボレーション、ZINEの発刊など、今もその活動は拡がり続けています。
これからもその言葉を使ったnoteの記事は増えていきます。路地裏が今まで以上に賑わうことは間違いありません。
なんのはなしですか
人を惹きつける魔法の言葉のはなし
誰もがどんな些細なことでも、楽しく、自由に、表現出来るように。
ほんの些細な思い付きかもしれなかったけど、自分の心に正直になって、ありのままにみんなに伝えてよかったなって、今でもそう感じています。
みんなありがとう。
これからも、ね。
少し早いけど「なんのはなしですか通信」の配信、二執念おめでとうございます。
これからも執念深く続けてくれますよね、笑
