SpaceXがついに上場!マスク氏は人類初の「トリリオネア」に!!
米宇宙開発企業スペースXが6月12日に株式上場!
IPO価格は1株135ドルに設定されて、これによって750億ドルを調達できました。
当日の取引は150ドルで取引を開始、一時は176ドルまで上がるも、終値は160.95ドルで、公開価格から19%上昇しました。
今後も、この株価は上下を繰り返していくので、まだまだ序ノ口、200ドル以上まで上がるのも全然考えられます。
これでイーロン・マスクCEOが個人資産1兆ドル(約160兆円)を保有する「トリリオネア(兆万長者)」になりました。
これで、イーロン・マスクは人類史上最も裕福なお金持ち、として名前を連ねています。
1兆ドルも持っているなんて、ほしいものは何でも買えるんじゃないかな、とてもうらやましい…!って思いますが、
この会社、実は何度も倒産しかけているんです。
今回はその、イーロン・マスクの険しい道のりと、今回のIPOの中身を整理してみたいと思います。
史上最大級のIPO、その中身
まず今回のIPOの規模感です。これが桁違い。
時価総額は1.75兆ドルとも言われる歴史的IPOでして、日本円にすると約280兆円。
国家予算が約100兆円に補正予算なので、日本の国家予算以上のお金が動いたという風です。
公募価格は135ドルに決定し、初値は150ドル。
その後は一時176ドル台まで上昇し、160ドル前後で取引されています。
初日で公募価格から2割近く上昇したわけで、IPOとしては概ね成功と見ていいと思います。
ちなみに今回、日本でも楽天証券などを通じて約22億ドル(約3,500億円)分、約1,630万株が販売されました。
普段、日本人がそのような米国株のIPOに立ち会う事はないのですが、日本の個人投資家が米国の超大型IPOに募集段階から参加できるというのは、けっこう画期的な事でした。
そしてマスク氏個人の資産は上場時に1兆1000億ドル(約176兆円)を超える見込みとなります。
2位のラリー・ペイジ氏(約3000億ドル)を大きく引き離しているので、もはや独走です。
でもこの会社、3回ロケットを落として死にかけた
SpaceXの創業は2002年。マスク氏がPayPal売却で得た資金、約1億ドルをつぎ込んで始まりました。
当時の宇宙業界の反応は冷ややかでした。
「IT成金が宇宙ごっこを始めた」という空気でした。
そして実際、最初のロケット「ファルコン1」は2006年から3回連続で打ち上げに失敗します。
1回目、墜落。
2回目、軌道に届かず。
3回目、切り離し失敗。
この時点で資金はほぼ底をついていました。
しかも2008年といえばリーマンショックの年です。
マスク氏は当時、SpaceXとテスラの両方が資金難で、残った私財をどちらに入れるか迫られる状況でした。
生活費すら友人から借りていたという話もあるくらいです。
そして2008年9月、ラストチャンスの4回目の打ち上げ。
ついに成功しました。
さらに同年12月、NASAから国際宇宙ステーションへの物資輸送契約、約16億ドルを獲得します。
倒産まで数週間と言われた会社が、年末のこの契約で息を吹き返したんです。
正直、ここで失敗していたらテスラもSpaceXも今は存在していなかった可能性が高いです。
ちなみに危機は1回ではありません。
2021年にもマスク氏が社内メールで「ラプターエンジンの生産危機で、最悪倒産のリスクがある」と檄を飛ばしたことが報じられています。
何度も崖っぷちに立ってきた会社なんですね。
「ロケットは使い捨て」の常識への逆張り
SpaceXが勝てた理由はシンプルでして、ロケットを再使用したこと。
それまでロケットは1回飛ばしたら捨てるのが常識でした。
飛行機で例えると、東京〜ニューヨークを飛ぶたびにジャンボジェットを使い捨てで廃棄するようなものです。
そんなことしている状態だったので、1機にかけるお金は相当なものになるのも簡単に想像がつきますよね。
一方、SpaceXはファルコン9の第1段を着陸させて回収し、何度も使い回すことで打ち上げコストを劇的に下げました。
今では世界のどの打ち上げ事業者よりも多くの軌道打ち上げを毎年実施している状況。
スターリンク衛星の打ち上げが現在、11,900基を超えています。
2位は中国の1,000基。
アメリカ国内の衛星の数で、2位のAmazonでも3,200基ぐらい。
ダントツでSpaceXのスターリンク衛星が打ちあがっています。
アポロ計画の時代、アメリカは国家予算を湯水のように使って宇宙に行きました。
それを民間企業が「コスト削減」で塗り替えました。
アメリカ資本主義の力が国家を超えた、アメリカらしい話だと思います。
ただし、手放しでは喜べない数字もある
とはいえ、
冷静に数字を見ると、2025年の売上は187億ドルに対し、純損失は49億ドル。
実はまだまだ全然赤字なんです。
スターシップ開発やStarlinkへの投資が先行しているためですが、時価総額280兆円の会社が赤字というのは、さすがに期待が先行している印象です。
実際、CFRAは売り推奨で目標株価115ドルを出していますし、アナリストの見方も割れています。
さらに気になる点として、ナスダックはSpaceXを上場からわずか15営業日でナスダック100に組み入れられるよう、規則を特別に変更しました。
これにより上場後1ヶ月以内に約80億ドルの強制的なパッシブ買いが発生すると試算されています。
つまり、オルカンやS&P500系の投資信託を積み立てている私たちも、知らないうちにSpaceX株を買うことになるわけです。
あとマスク氏は上場後も議決権の約8割を握り、引き続き経営を掌握します。
実際は株主になってもマスク氏のワンマン経営。
経営には口を出せない構造です。
株をどれだけ持っていても議決権は実質無いに等しい。
ここは注意点です。
まとめ
というわけで、SpaceX上場のお話でした。
3回連続で失敗し、倒産まで数週間だった会社が、20年で史上最大のIPOを果たし、創業者は人類初のトリリオネアになりました。
やっぱりアメリカという国は、こういう「一発逆転」を許す土壌があるのが強いなぁと思います。
みなさんは、このSpaceX株、買いだと思いますか?
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