16話 入金力より、暮らしを続ける力を
今回は、「入金力より、暮らしを続ける力」というお話をします。
夜、家計簿を開いて、今月の支出をひとつずつ確認していく。 食費、光熱費、通信費、家賃や住宅ローン、保険料、日用品……。
あれこれ引かれた後に、少しだけ残ったお金で投資する。 その金額を見て、「今月はこれだけかぁ」と肩を落とす日もあるかもしれません。
でもあれこれ支払った後に残った"ちょびっと"って、実はすごいものなんじゃないかって思うんです。
それは、大切な日々の暮らしをちゃんと守り抜いた上で、未来の自分へ送ることができた「確かな余白」だからです。
入金力は、稼ぐ力ではなく「残す力」
「入金力」という言葉を聞くと、どうしても「たくさん稼ぐ力」ばかりが求められがちです。
もちろん、収入が多いに越したことはありません。毎月の余裕が増えれば、投資に回せるお金も増えます。そこは綺麗ごとを言いませんし、年収が大事であることも否定しません。
ただ、「年収が高ければお金が残るか」というと、これが不思議とそうでもないのです。
収入が増えると、暮らしのサイズは放っておくと自然に大きくなります。
もっと便利なエリア、もっと広い家、もっと良い学校、もっと良い習い事、もっと良い外食……。
どれも家族を笑顔にしてくれるものです。
ただ、その「もっと」が毎月無意識に積み重なっていくと、家計簿の余裕はどんどん消えていきます。
実は私も、かつてこの「もっともっと病」の罠にはまった一人です。
見栄を張って身の丈に合わない出費を繰り返し、いくら稼いでも右から左へお金が流れていく。
そんな経験をして初めて、「稼ぐ力」以上に「暮らしをコントロールする力」がいかに難しいかを痛感しました。
いくら稼いでも、未来へ送るお金が残らない。
そんなことは、誰にでも、そしていつの間にか起こり得ることだと思います。
世間で「あんなに稼いでいた有名人がどうして破産!?」というニュースが流れる背景には、こうした「暮らしの器」の暴走があるのかもしれません。
暮らしの器を、じっと守る人の強さ
一方で、世間の派手な波に振り回されず、自分の暮らしに合った器を、優しく守ることができる人がいます。
毎月の支出を、堅実に見つめる人。
固定費を、少しずつ心地よく整える人。
現金の防災リュック(生活防衛資金)を、崩さずに守っている人。
そういう人は、決して弱くありません。
むしろ、暮らしの器を守ることができる「本当に強い人」です。
SNSで流れてくる華やかな数字や、誰かの年収や資産と自分を比べる必要はありません。
日々の生活を投げ出さずに、自分の足でしっかりと立ち続けている。
この「暮らしを守る力」こそが、生活を支える土台になります。
本当に強いのは、機嫌よく続けられる暮らし
投資も生活も、一瞬で駆け抜ける短距離走ではありません。
一度だけドカンと無理して大きく入金して、翌月から息切れして家計がパニックになってしまっては、本末転倒です。
月5,000円でも、月1万円でも。自分の暮らしを大切にしながら続けられているなら、それはもう立派な力です。
この静かな力が、きっと長い人生をずっと支えてくれます。
それでは、今日も最後まで読んでくれてありがとうございました!
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