8時間寝ても疲れが取れない人へ。睡眠の質を科学的に上げる5つの習慣
8時間寝ても疲れが取れない人へ。睡眠の「量」より「質」を上げる科学的な方法
「ちゃんと寝たのに疲れが取れない」——それは睡眠の質の問題です
毎朝目覚めても体が重い、昼間に強い眠気が来る、休日に寝だめしても全然スッキリしない——こんな経験をしている人は多いのではないでしょうか。厚生労働省の調査によると、20歳以上の約7割が睡眠に何らかの不満や問題を抱えているといいます。
問題は「睡眠時間の長さ」ではなく「睡眠の質」にあることがほとんどです。理想の睡眠時間は一般的に7〜8時間と言われていますが、質のよい睡眠のために何が必要かといえば、まずは量を確保することで、ただしせっかく時間を確保しても質が伴わなければ努力が無駄になってしまいます。
今日紹介する方法は、睡眠時間を増やさなくても、毎朝の目覚めを劇的に変えられる科学的に裏付けのある習慣です。
まず「睡眠のしくみ」を知っておく
私たちは眠りについた後、約90分ほどの周期で脳を休息させるノンレム睡眠と身体を休ませるレム睡眠を繰り返しています。このうち睡眠時間の前半に表れるノンレム睡眠の深い眠りが十分にとれると睡眠の質が良いと言えます。
つまり、眠り始めの最初の数時間をいかに深く眠れるかが、翌朝の疲労回復を大きく左右します。
【理想的な睡眠のリズム】
就寝
↓
【最初の90分】深いノンレム睡眠
→ ここが最も重要!成長ホルモン大量分泌
↓
【その後】レム睡眠と浅いノンレム睡眠を繰り返す
↓
起床
★ 最初の深い眠りを邪魔しないことが鍵🗝
今夜から試せる「睡眠の質を上げる」5つの習慣
① 入浴は就寝の90分〜2時間前に
これは最も効果が大きい習慣の一つです。就寝する2〜3時間前に入浴すると質の高い睡眠につながります。深部体温が上昇し、低下し始めるのが入浴後2〜3時間後で、体温が低下し始めるときはスムーズに入眠するチャンスです。温度を高くしすぎると交感神経を刺激するため、38〜40度のぬるめのお湯に10〜15分浸かるのがおすすめです。
シャワーだけで済ませている人は、湯船に浸かるだけで翌朝の目覚めが変わります。
② 寝る1時間前からスマホを手放す
寝る前のスマホ操作をやめましょう。ブルーライトがメラトニンを分解してしまい、せっかく睡眠モードに入っている脳を覚醒させ睡眠の質を下げてしまいます。ブルーライトだけでなく光そのものがメラトニンを分解する性質があるので、寝る1時間前くらいから部屋の照明を暗めにしてお休みモードを作りましょう。
「スマホを見ながら眠れる」と思っている人ほど、実は睡眠の質が下がっています。
③ 朝起きたらすぐに日光を浴びる
睡眠の質は「夜」だけでなく「朝」にも作られます。概日リズム(体内時計)は早朝に強い光を浴びることでリセットできることがわかっています。毎朝決まった時間に起きることを心がけ、起きたらまずカーテンを開けて朝日を浴びるようにしましょう。
朝の光を浴びてから約15〜16時間後に睡眠ホルモン「メラトニン」が分泌されます。朝7時に光を浴びれば夜22〜23時頃に自然な眠気が来る仕組みです。
④ 夕食は就寝3時間前までに
食事から就寝までの時間が短いと胃腸が消化するために消化管が活動した状態になっています。内臓が休む時間が短くなるので、食べる時間を見直しましょう。
深夜に食事をする習慣がある人は、ここを変えるだけで睡眠の深さが変わります。
⑤ 室温と湿度を整える
意外と見落とされがちなのが寝室の環境です。理想の寝室環境は夏は26〜28度・冬は16〜19度、湿度は50〜60%程度が目安です。エアコンを使う場合は切らずにタイマーで温度管理するのが理想的です。
やってはいけない「睡眠の質を下げるNG習慣」
❌ 寝酒をする
→ アルコールには入眠作用があるが眠りが浅くなる
利尿作用で夜中に目が覚める原因にもなる
❌ 休日に寝だめをする
→ 体内時計が乱れ、翌週の睡眠リズムが崩れる
❌ ベッドに入ってすぐスマホを見る
→ 脳が覚醒し入眠が遅れる
❌ 電気毛布を一晩中つけたままにする
→ 深部体温が下がらず熟睡できなくなる
たった一つでも実践するだけで、明朝の目覚めが違ってきます。睡眠は「量」より「質」。人生の約3分の1を占める睡眠の質を上げることは、残り3分の2の生活の質を上げることと同じです。
※睡眠の問題が深刻な場合は医療機関への相談をおすすめします。
