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🍎偏差値45の教員。先生になる

体育館で一斉に帰りの会をした後、部活動の顧問の発表があった。これで、改めて新しく着任した先生にも部活動の参加が認められる。

剣道部の簡単な集まりをした。生徒が一人一人名前を自己紹介をする。総勢13名。しかし、1人が不登校で欠席のため12名が自分の名前を名乗り始めた。

岡野、川村、今田、中村、有田、村上、川嶋、などなど。名前を言われても1人も覚えられなかった。みんな名前が似ている。奇をてらったような名前もあったが、一周回って凡庸性の高い名前となっていて時代を感じた。

家で母がテレビを見ながら、最近のアイドルの顔と名前がわからない、と言って「年寄りじゃん。」と、笑ったが。なるほど。さっぱりわからない。全員が似た髪型、似た体型、似たような顔つきで区別がつかなかった。ジャージに貼り付けられた名前に感謝した。

部員と初対面をしたが、嫌だな、と、行きたくない、と、面倒くさいの気持ちが入り混じって思わず無愛想な冷たい態度をとってしまった。

それを見兼ねた佐々木先生が職員室の戻る途中に「部活なんてボランティアだから。来たくなかったら無理して来なくていいよ。」と、言われた。
この場合、どうすれば良いんだ。これで、本当に行かなかったら駄目なやつな気がする。とりあえず笑顔を適当に見繕って
「剣道をしたことがないから、楽しみです。」と、だけ言った。楽しみなわけがない。佐々木先生と職員室に戻るのが気まずくなり、下を向き職員室に辿り着くまでの階段の数を数えた。全部で32段。だから、何だ、という数字に自分でも呆れた。何度も階段を往復し、40分も掃除して机を運んだから体中が悲鳴を上げていた。

そもそも私は部活動なんて入ったことがない。スポーツと言えば、大学生の時に入ったテニスのインカレサークルだけしか知らないし、それも友達に悪口を言われて嫌になり2年で辞めた。

とことん教員という職業と対極にいる。それなのに、職員室の机にドカッと無造作に置いてある自分の荷物を見てため息が出てしまった。





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