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誰かが軽く蹴った #69

※これは比喩を用いたエッセイであり、特定の出来事や人物を描いたものではありません。


満天の星空の下、  
足元には小石が転がっていた。

誰かが軽く蹴った。

トポンという静かな音だけ立てて、  
暗闇へと消えていった。


暗闇へと堕ちたこの小石を、  
拾い上げる人はいるのだろうか。

私が拾い上げるべきなのか。

ならば、拾いに行こうか。

でも—

気づいた頃には、  
水底でびっしりと苔に覆われていた。


蹴らないように気をつけている。

でも。

星明かりを頼りに歩いて、  
足元の小石を一度も蹴らずに歩ける人は、  
果たしているのだろうか。


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