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不正は「一部の人の問題」ではなく、「組織のつくり方」で起きる

社内で起きる不正は、
特定の「悪い人」がいるから発生するわけではありません。

創業期や成長期の企業では、

* 人手が足りず、権限や業務が特定の人に集中しやすい
* ルールやチェック体制が後回しになりがち
* 「今は忙しいから」「信用しているから」と例外対応が増える

といった状況が重なり、
組織の構造そのものが、不正を起こしやすく、止めにくい状態をつくり出します。

不正の兆候は、必ずしも最初から数字に表れるわけではありません。
多くの場合、

* 取引の進め方が属人化している
* 誰が何を決めているのか分かりにくい
* 特定の取引先や業者との関係が固定化している

といった、日々の業務プロセスの歪みとして現れます。

しかし、会社が普段見ているのは
売上や利益といった結果の数字が中心です。
そのため、**数字が合っている限り問題は見過ごされ、
不正は気づかれないまま長期間続いてしまう**ことがあります。

さらに中小企業では、

* 内部通報や相談の窓口が実質的に機能していない
* 声を上げると「面倒な人」と思われそうで言い出せない
* 「昔からこうしている」というやり方が強く残っている

といった理由から、
小さな不正や不適切な行為が黙認され、習慣化しやすい環境があります。

そして問題が表に出たときには、個人の問題として片づけられず、
会社全体の管理体制や経営の問題として扱われることになります。

一度不正が発覚すると、金銭的な損失だけでなく、

* 調査対応や事実確認
* 経営層・取引先への説明
* 再発防止策の検討と運用

に、想像以上の時間と労力がかかります。
本来の業務が止まり、現場の負担は一気に増えます。

だからこそ重要なのは、
不正が起きてから慌てて対応することではなく、
起きにくい状態を先につくっておくことです。

そのためには、

* 典型的に起こりやすい不正パターンを知る
* 自社のどこにリスクが溜まりやすいかを可視化する
* 「問題が起きた後」ではなく「起きる前」を前提に考える

という視点が欠かせません。

こうした考え方を整理するためにも、
従業員不正事例集、不正リスクチェックリスト、不正発生時の対応方法チェックリストを作成しました。

日々の業務や判断の中で、
「これで本当に大丈夫だろうか」と迷ったときに、
一度立ち止まり、状況を整理するための参考資料として
活用していただければ幸いです。
なお、本資料の作成にあたっては、私が公認不正検査士(CFE)として学んできた一般的な理論やフレームワークも参考にしています。

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※本資料は、特定の企業や個人を想定したものではなく、
創業期・成長期の中小企業で起こりやすい一般的な構造的リスクを分かりやすく整理したものです。

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