レスを満たしてた時の話

「親友」のまま終わるはずだった。

旦那と最後にした日、
もう思い出せない。

たぶん10年くらい前。

最初の頃は、
ちゃんと数えてた。

半年。
1年。
1年半。

でも、
途中から数えるのやめた。

虚しくなるから。

別に、
夫婦仲が悪いわけじゃない。

一緒にスーパー行くし、
テレビ見ながら笑うし、
外から見たら普通。

でも、
もう何年も、
“女として”
触れられてない。

それって、
思ってるより、
人を静かに壊す。

美容院行っても、
新しい服着ても、
ネイル変えても、

旦那は気づかない。

気づいてても、
何も言わない。

ある日、
脱衣所の鏡見ながら、

「あぁ、私、
 もう女として終わったんだ」

って、
急に思った。

その頃、
よく一緒にいた女友達がいた。

今でも親友。

歳は少し下で、
いつもオーバーサイズのパーカー着てる子。

夜中に突然、

「コンビニ行こ」

って連絡来て、

そのまま車でドライブしたり、
ファミレスで朝まで喋ったり。

その子、
変なところで勘が鋭かった。

私が笑ってても、

「今日ちょっと無理してる?」

って普通に見抜く。

ある日、
うちで二人で飲んでた。

夜中の1時くらい。

旦那はもう寝てて、
部屋静かで。

換気扇の音だけしてた。

私は酔って、
ソファにもたれてた。

その子、
急に私の髪触ってきて。

本当に自然に。

恋愛みたいな空気じゃなくて、
ただ、
壊れ物触るみたいに。

その瞬間、
涙止まらなくなった。

自分でも意味分からなかった。

でも、
たぶんずっと、

“優しく触られる”
ってことに飢えてた。

その子、
びっくりして、

「え、まちる…ごめん…」

って言った。

でも私は、
その手、
振り払えなかった。

むしろ、
離れてほしくなかった。

しばらく沈黙続いて。

雨の音だけしてた。

そのあと、
キスされた。

女同士なのに、
心臓うるさいくらい鳴ってた。

「ダメじゃん、これ」

って思った。

ちゃんと。

でも、
旦那に何年も触れられなかった場所が、

少しずつ、
戻ってくる感じがした。

終わったあと、
二人とも変な空気で笑って。

コンビニでアイス買って帰った。

今思えば、
あの時点で、
たぶん普通の親友には戻れてなかった。

でも、
誰にも言えなかった。

旦那にも。
友達にも。

自分にも。

だからずっと、

「寂しかっただけ」
って言い聞かせてた。

今はもう、
そういう関係じゃない。

でも今でも親友。

たまに飲みに行くし、
普通に連絡も取る。

ただ今でも、
雨の日とか、
柔軟剤の匂いすると、

あの夜、
思い出す。

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まちる ここに書いているのは、私の本音です。 もし「わかる」と思ってもらえたら、 そっと応援してもらえると嬉しいです。