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プロラグビー選手が違う競技を見て気づいたこと 価値形成について

プロラグビー選手としてプレーしている中で
最近、違う競技の練習や試合を見る機会が増えてきました。

もともと野球をやっていたこともあって
自分の中にはそれぞれの競技の「当たり前」が、自然と積み上がっていたと思います。

ラグビーではこう考える
野球ではこう動く

そういった感覚が、無意識に自分の基準になっていました。

でも外の競技を見たときに
その基準が少し揺れる瞬間がありました。

あれ、これって当たり前じゃなかったのかもしれない
そう感じる場面が何度かありました。


最近特に考えるようになったのが
プロ選手としての立ち位置や、ファンとの距離についてです。

ラグビーはトップリーグからリーグワンに変わって
競技としての見せ方や価値の出し方も、少しずつ変わってきていると感じています。

その中で、プロ選手としての価値を高めていこうとする流れもある。

簡単には触れられない存在にすることで
特別な存在としての価値をつくっていく

そういった考え方も一つあると思います。



一方でラグビーには
もともと距離の近さがあった競技でもあると感じています。

社会人ラグビーの流れもあって
選手とファンの距離が近い

顔が見える関係の中で応援されることも多かった

その親しみやすさは
ラグビーの一つの魅力だったとも思います。



今はその間で、少し揺れているようにも見えます。

距離を取ることで価値を上げるのか
近さを保つことで魅力をつくるのか

どちらにも良さがあるからこそ
簡単に答えが出るものではないと感じています。



他競技を見ていると
この距離感の作り方は本当にさまざまです。

ファンととても近い関係をつくっている競技もあれば
あえて距離を保っている競技もある

自由にコミュニティが広がっていく形もあれば
チーム側がしっかり設計している形もある

どれが正しいというより
それぞれが競技の特性に合わせて形をつくっているように見えました。



それを見たときに思ったのは
ラグビーはまだその途中にいるのかもしれないということでした。
(ファンコミュニティに関してはものすごいけど、ほとんどのチームは任せ過ぎ感というかファンに投げ過ぎ感が否めませんが…)

今のラグビーは
チームごとに色があって、それぞれが違う形をつくっている。

それ自体は面白さでもあると思います。

ただ一方で
どの試合を見るか、どのチームを見るかによって
ラグビーの印象が変わってしまう状態でもあると感じています。

ラグビーってこういうものだよね
プロ選手ってこういう存在だよね

そういう共通のイメージが
まだ少し曖昧なままなのかもしれません。


だからこそこれからは
それぞれが模索する段階から
少しずつ業界としての形をつくっていく段階に入っていく必要があるのかなと感じています。

どこか一つのチームだけがつくるのではなく
業界全体で共有されるような価値観をどうつくるか。

ラグビーはどう見られたいのか
プロ選手はどんな存在でありたいのか

そういうものを、少しずつでも言葉にしていく必要があるのかもしれません。


それを誰がやるのかは、正直わかりません。

協会かもしれないし
どこかのチームかもしれないし
一人の選手かもしれない。

もしかしたら、自分なのかもしれないとも思っています。


外の競技を見たことで
自分の中の当たり前が少し変わりました。

違いを知ることが
否定ではなく、選択肢を増やすことにつながる。

そう感じられたこと自体が
今回一番大きかった気づきだったと思います。


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