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のんびりジャズ記録(4)コールマン・ホーキンスのアドリブ・ラインを聴きとれるのかー村上春樹「神の子供たちはみな踊る:タイランド」

・・・いいかニミット、この音楽をよく聴きなさい。コールマン・ホーキンスのアドリブ・ラインをひとつひとつ注意深くたどるんだよ。彼がそのラインを使って我々に何を語ろうとしているか、じっと耳を澄ませなさい。そこで語られているのは、胸の中から何とか抜け出そうとしている自由な魂についての物語なんだ。そのような魂は私の中にもあるし、お前の中にもある。ほら、その響きが聞き取れるだろう。熱い吐息や、心の震えが。(村上春樹:タイランド)
 
・・・その夜、広い清潔なベッドの中でさつきは泣いた。彼女は自分がゆるやかに死に向かっていることを認識した。身体の中に白い硬い石が入っていることを認識した。生まれなかった子供のことを思った。彼女はその子供を抹殺し、底のない井戸に投げ込んだのだ。そして彼女は一人の男を30年間にわたって憎み続けた。男が苦悶に悶えて死ぬことを求めた。そのためには心の底では地震さえをも望んだ。ある意味では、あの地震を引き起こしたのは私だったのだ。あの男が私の心を石に変え、私の身体を石に変えたのだ。生きることと死ぬることとは、ある意味では等価なのです、ドクター。(村上春樹:タイランド)
 
村上春樹の「神の子供たちはみな踊る」を読んで、バド・パウエルの「JAZZ GIANT」収録の同曲=「神の子供たちはみな踊る」は聴いていましたが、コールマン・ホーキンスのアドリブ・ラインはひとつも聴いていなかったです、まだ。
 
なので、「ホーキンス・アライブ(ジェリコの戦い)」から「ALL THE THINGS YOU ARE」をこのたび聴いてみることにしました。感想は・・・うーん、しぶい。苦みばしった、貫禄ありすぎのメロディ運びですね。これで私もまた、自由なたましいを一つ、手にすることが出来たのでしょうか。いや、まだまだですね。

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