第6話 「あきらめたら、そこで試合終了ですよ…?」の件 | Get Wild退勤の悲劇!?老健のスラムダンクに救われる広報
前回までのあらすじ
栄光に向かって走る柴田病院AIキャラクター「柴田AI(シバタ アイ)」の制作担当に任命された私は、公開日を2026年1月1日に定められ、さらにはカウントダウン企画までをも一身に背負うことに…。
「病院にある“数字”を使ってカウントダウンする」という学祭ノリの軽い一言から、会議室を引きずり出され、院内をさまよいながらも”数字を探し続ける果てしなき旅”へと巻き込まれていくのだった。
(※トップ画像は「SLAM DUNK(スラムダンク)」より引用)
2025年12月18日
山口県山口市 柴田病院内某所
「ない。」
「ない、ない、ない!」
「数字がない!!」
外来を見ても、病棟を見ても、掲示物を見ても、
カウントダウンに使えそうな それっぽい「数字」が、見つからない。
さらには、、、
「カバンの中も つくえの中も 探したけれど見つからないのに
まだまだ探す気ですか?」と心の声がささやく…
(…うぅ……。おかしい。病院って、数字だらけじゃなかったのか…?)
時刻は夕方。
気づけば、広報活動をするわけでもなく、
ましてや、AIキャラクターを制作するわけでもなく、
ただ数字を探し続ける存在になっていた。
体は疲弊し、心も冷える。
「…ちくしょう。こんな日は、Get Wild退勤だ!今日はもう、帰ろっと。」
※Get Wild退勤とは
名曲「Get Wild」を聴きながら退勤することで、爆発する職場を背に、夜のネオン街へ颯爽と消えていく主人公になった気分を味わう、極めて健全な脳内妄想安定法である。

イヤホンを耳に差し込む。
再生される、あのイントロ。
何度も聞いても、聞き飽きない。
曲も良いいけど、歌詞も良いよなぁ~。
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——っと、その時である!
「!!!」
「…そうかぁ……そうだったんだぁ!」
…僕は気づいてしまったのである。。
そう、僕は、広報担当者でもなければ、AIキャラ制作者でもない。
この街でやさしさに甘えていたくはない「ナンバーハンター」だったんだ!!ということに!
——— 使命に気づいた人間は強い ———
「そういえば、仕事の流儀でも誰かが似たような言葉を言ってたなぁー…。
今日はこたつでゴロゴロ、みかんでも食べながら、ゼルダでもやるかぁ~!今日の仕事は、明日の自分に任せりゃいっかなぁ~」
──翌日。
始業直後:「大至急案件!これ朝イチでやっといて!」
(マジか!?珍しいな…こんな日もあるか…)
昼休み前:「あの資料、今日中って話やったよなぁ?」
(くっ…完全に忘れてた…昼休み返上か!?)
終業間際:「パソコン固まってるんだけど……
システム障害、起きてない?」
(ちょっとパソコン詳しそう。という理由だけで、多くの病院では、
広報担当者がシステムも兼任していることが多く、僕もそうだ。)
「うぉぉぉぉぉーーーーーー!!」
終わらん。
絶対に終わらん。
今日こそは、終わらん。
なーーーーんも手つけてないぞ!
ムリ ムリ ムリ ムリィィィィ
今日は本当に無理。
その瞬間、昨日の自分の姿が甦り、
目からは汗が…そして、胸の奥から心からの声が込み上げてきた…。
「なぜオレはあんなムダな時間を………」

はっ!!!
その刹那…
煌めく瞬間に捕われ、世界が終わるまでは、君が好きだと叫びた
くなりながらも、僕は、走りだした。
世界累計発行部数1億8500万部以上、世界30の国と地域で出版され、その影響からバスケを始める少年少女が続出し、「人生で必要なことはマンガから教わった」ランキングでも1位を獲得したあの不朽の名作が、院内のどこかにあったはず!!!
そして、「あった…。」
なんと、柴田病院の隣の併設施設である
『介護老人保健施設 アーユス』にあった…。

「老健アーユスの会議室の本棚に…あった…。」

いや、「ここにいた…。」
「あの中学MVPに輝くも、酷使した膝が限界を迎え、あえなくバスケを投げ出しグレてしまい、不良仲間とともにバスケ部を潰しに来たにもかかわらず、先生…バスケがしたいです。と言って、少年少女の涙腺崩壊をさせたあげく、復帰した途端にビシバシに3Pシュートを決めまくり、こういう展開でこそオレは燃える奴だったはずだ…!!という名ゼリフで、人々の心を奮い立たせた」男がここにいた。
「病院にある数字を使ってぇ~ だとか、学祭ノリが…どうだとか、
映える方がいいんじゃない!的なのは、もうどうでも良かった…」
そう、安西先生なら、
きっと、こう言ってくれるだろう。
「あきらめたら、そこで試合終了ですよ…?」と…。
柴田病院 AIキャラクター
”柴田 AI(シバタ アイ)”
公開まで あと ⇩ ⇩ ⇩

「パソコンの復旧まだぁ~!?」
「あの資料は、今日中言うたやろぉ~!!」
「朝イチの大至急案件どうなった??」
「…………。」
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柴田病院は、“お家に帰れる大内の病院”を合言葉に、全60床を地域包括ケア病棟として運営し、病気を治すだけでなく、暮らしを支える医療を大切にしています。
介護部門では、介護老人保健施設アーユスや有料老人ホームReLifeしずく・湯田温泉で、「食べる・動く・笑いあえる」を叶える自立支援介護を推進しています。
また、ケアマネジャーや社会福祉士など多職種が連携し、切れ目のない医療と介護が提供できるよう地域に安心と温もりを届けています。
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