社会人の私の人生について≪⑪≫
こんにちは、サーモンです。sa1monと書いてサーモン。
前回は私の人生を≪社会人編⑩≫として記事にしました。かなり長文でしたが、読んでいただけましたか?
そうですね、社会人になってからも、私の人生は深い谷と標高の低い山でできています。そんな人生を赤裸々に書くつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー※トラウマがある方、PTSDを患っている方はこれ以上読み進めることはオススメしません。覚悟のある方のみ進んでください。
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私は、自分の人生や「谷」を話すとき、『片棒を担がせる』とよく表現します。そう、その人の人生や思考に大きな負担を掛ける可能性があるからです。『聞いてしまった』と後悔されては、私も今後付き合いにくいので、基本は墓場まで持って行くつもりでいます。
ただ、せっかくのnoteですから。えらい長文やな、こんな人も居るんだな、世界は広くて狭いなと感じていただけますと幸いです。少しユーモアを加えて書いております。今回は≪社会人編⑪≫です。
【私の人生】
【その一時で何が分かる】
やっぱり上層部から上司へ『残業はしているが、1人でも何とかやれている』と報告したようだった。
しかも、その上層部の人間は帰り際に『キリのえぇところまでで良いと思いますよ』や『見切りつけて帰るのも、社会人として必要やと思います』とまで。お前に何が分かるんだ…
翌日、上司から電話で『なんやかんや言ってたけど、「できてる」って聞いたで!』と突き放された。
この頃から、夜(残業の時間)になると、涙が止まらない、胃が痛くて吐きたい衝動を抑えられずトイレに駆け込むことが増えていた。
朝も昼も大したものを食べてないから胃液だけが吐き出される。軽く掃除してから仕事に戻る。
パートナーからの連絡に返事する元気もない。何なら見たくない。何だか「悲劇のヒロイン」みたいな気分だった。
派遣①が、みるみる顔色が悪くなる私を本気で心配し始めた。立っているのがツラく、眩暈が続く。身体を支えるため調剤台に腕をつくが、震えていると言うのだ。
私『大丈夫っす』
派遣①『(小声)いやいや、かなりヤバいですよ。せめて今日は休んだらどうですか?』
私『いや、このクリニック、全部見なアカンのです。これだけなら任せられるかもですが…何かやりもっては無理ですよ』
派遣①『今日は派遣②も来ますし、できる限りやるんで、座っててください』
私『はい…』
そうは言っても、やはり外来や零売などの対応に追われる。午後には違うクリニックから処方箋が飛んできて、結局動かないといけなくなった。
【「この時を待っていました」】
昼を食べる気力もなく、他の人の休憩を回している頃。
休憩から戻ってきたパートが声を掛けてきた。
パート『後で話があるんやけど…』
私『(仕事ができてないとかの指摘かな…)あぁ、はい』
パート『大丈夫?』
私『え、あぁ、まぁ。座ってれば、回復します』
パート『そう』
いつも通り、ある時間になったら薬歴を書き出したパートの背中を見ている。何の話だろう、これ以上何を求められるのか…
派遣たちが休憩から戻ってくる。パートの話を聞かないといけないので、しばらく店舗をお願いした。
裏口から出て、駐車場まで行く。何を警戒しているのか、店舗からかなり離れたところまで連れてこられた。
私『どうしたんですか?』
パート『あのね、もう管理薬剤師として仕事できてるし、この会社はまず店舗の「長」に話すことってなってるから、先に言っておこうと思って』
私『はい…何についてですか?』
パート『2ヵ月後に辞めることにした。もう転職先も勤務開始日も決まってるから、会社から「困る」とか言われても、先方のこともあるし』
私『えぇ、なんか会社が原因とか…派遣が来たからですか?』
パート『ごめんやけど、管理薬剤師が来たら「辞める」って決めてたんよ』
私『はぁ…』
パート『知ってる?この会社「退職ラッシュ」が起きてて、「順番待ち」状態なんよね。一気に辞められたら困るからって、せめて1ヵ月ずつズラしてもらってるらしいけど、本当は社員が団結して「ストライキ」的に計画してたみたい』
私『え、じゃ、今も誰かが辞め続けてると?』
パート『そう。この会社、もう短いと思うよ。新店もオープンするって意気込んでるけど、人員は揃ってないし、資材も届かないしで、計画倒れするかもって噂まで流れている』
私『え、立ち上げのために私、雇われたんですけど』
パート『うん、可哀想にって思ってる。でも、何ていうか…自分で決めたことやからね。もう仕方ないよね』
私『はぁ…』
パート『上司とはどんな関係なの?よく電話掛かってきたりしているけど』
私『黙ってろって言われたんですけど…前の会社の先輩で』
パート『そうなんや。誘われたの?』
私『そうです。新店の立ち上げにって』
パート『もっと可哀想なこと言うと、○○さんが来る前に、例の騒いだ薬剤師が「辞める」って言ってたんよ。祝日に配達行ってくれたやろ?あのときには、辞めさせる気やったみたい』
私『え、じゃ、もう管理者の席が空くのは分かってたってことですか?』
パート『そうそう。だから私も焦ってさ。でも○○さん来てくれたから、「これで辞められるわ」って』
衝撃的なことばかりだ。頭が追い付かない。でも管理者としてやっておくべきことがある。
私『えぇっと。2ヵ月前の申告なんで、私から上司に「辞める」旨をお伝えして良いですか?』
パート『大丈夫』
私『それと、理由とかって…』
パート『ここよりも良い職場を見つけたから、で良いよ』
私『分かりました。具体的にはいつまで働いて、いつから勤め始めますか』
パート『×月×日まで働いて、あとは有休消化。×月×日から新しい薬局で働き始めるかな』
私『なるほど。じゃ、それも伝えますね』
パート『ごめんね』
私『いえ、もうなんか…しゃーないっすよね。人員確保してもらわなアカンから…でも辞めまくってるなら、どうなるんやろ』
パート『分からない、でもラウンダーみたいな人が何人かいるはずやから、その人たちが来てくれるんじゃない?』
私『そうなんですかね。とりあえず、それも合わせて連絡ですね』
パートとは駐車場で別れて、私だけ店舗に戻る。大して店舗内はバタついていない。調剤室を覗くと派遣たちが『おかえりなさい!』と出迎えてくれた。
【「初耳やわ」は絶対、嘘】
頭の中がさっき聞いたことで、ごちゃごちゃしていた。どう上司に伝えよう。どストレートに聞いた話をぶつけてみようか。
夜になった。派遣も事務員も帰った。
上司に電話する。割とすぐに出た。
上司『どうしたん?またなんかあった?(ため息交じり)』
私『今日、パートから退職願いの申し出がありました。ここよりも良いとこ見つけたみたいで』
上司『マジ?あの人、店舗長いから頼りにしてたのに!』
私『もう転職先も決まってて、勤務開始日も先方と相談済みらしいです』
上司『じゃ、引き止められへんってこと?』
私『そうですね。残念ながら』
上司『えぇ…いつまで?』
私『×月×日まで働いて、あとは有休消化らしいです』
上司『それまでに、じゃ引き継げるところは引き継いでおいて…』
私『それはいいんですが…それにともなって人員を補填してほしいです』
上司『あぁ、そうね(適当な返事)』
私『本気で考えてください。この会社についていろいろ聞きました。(退職ラッシュ:かくかくしかじか)。これって会社としてヤバいんじゃないですか?』
上司『それでも雇われてるんやから、黙って働くのが筋じゃない?』
私『いや、黙って働ける環境ならそうしてますよ。私がお願いしてることってそんなにおかしいことですか?店舗を回すためにいろいろ考えた・経験した上で、お願いしているんじゃないですか!』
上司『人員については考えとくから。あのさー』
私『なんですか?』
上司『そんなんじゃ、悪いけど新店任されへんわ。そこまで頭固いと思わんかった』
私『いや、それで言わせてもらうと、(管理者の席:かくかくしかじか)って聞きましたよ。そもそも関わらせる気なかったんやないですか?』
上司『いやいや、そんな訳ないやん』
私『ずっと残業も早出もしていて、前の会社と同じときみたいな体調です。面接のときに聞いてた話と違いすぎます。病院に掛かるためのお休みをお願いしたいです』
上司『え?受診したいって言ってる?』
私『そうです。毎日胃が痛いし、実際吐いてます。正常じゃないのは自分でも分かるので、1回診てもらう必要があると思います』
上司『じゃ、良いよ。その代わり、終わったらすぐに出勤してな』
私『何時になるか分かりませんよ』
上司『そんな大したことないんやから、時間掛からへんよ』
私『じゃ、そういうことで。従業員と相談して日にちは決めます』
上司『はいはい』
私の方から電話を切ってやった。これが人の上に立つ人間の立ち振る舞いなんだろうか。先輩のことを心底見損なっていた。
【これは「ウチ」ではないですね】
数日後、従業員を説得して、パートと派遣に謝って、病院を受診する日を設定した。
胃が痛いから、とりあえず、「内科」かと思っていた。長い待ち時間の後に呼び出される。『やっとか』…優しそうな内科医だ。
私の顔をジッと見てくる。
医師『どんな症状でお悩みですか?』
私『最近、胃が痛くて、吐いてしまいます。食欲もなくて、睡眠もまともに取れていません。あと、眩暈と立ち眩み。手の震えもあるみたいで、胃薬とか睡眠薬をもらえると嬉しいです』
医師『うん…ちょっといろいろ診てみるね』
医師『結論から言うと、ウチじゃないね。残業や早出、人間関係とかのストレスでいろんな症状が出ている。これは「メンタル」の領域だと思う』
私『メンタルですか?うつ、とか?』
医師『そうかもしれない。ただ、精神的な症状だけじゃないんだよ。知らないうちに、身体的な症状を引き起こしてしまうこともあるから、まずはメンタルに掛かってみてほしいかな。すぐに受診できるところ教えるから、今日中に行ってみて』
そう言われて、急いで「メンタルクリニック」に受診した。
医師『「適応障害」だと思います。職場環境が悪いせいで、かなり精神的に負担が掛かっていて、身体的症状も出ていますね。拒否反応と言ってもいいかもしれません。自分を守るために、脳がいろいろ考えた結果、今の状態になっています。一番は「すぐに休むこと」「劣悪な環境を遠ざけること」です。診断書を出しますので、今日から休んでください』
何だか大変なことになってしまった。すべての会計を終わらせ、手元には「診断書」がある。どうすればいいんだろう。
私はなぜか、家族の中でも「兄」に連絡していた。
私『前の会社から転職して、頑張って働いてたら、こんな症状が出てきた。内科に掛かったけど、メンタルクリニックを紹介されて、今「休職するための診断書」が手元にある』
兄『え、会社辞めたん?いや…マジか。しんどいから?言ったやん、それは一時のもんやから、しのいだら、大丈夫になるって』
そうだった。兄には、前の会社を『辞める』ことを相談していた。頑なに私の意見は聞かずに「退職だけはするな」と徹底的に否定された。そこから距離を開けていたのに、私としたことがなぜこの人に連絡してしまったんだ。
兄(想起)『パワハラとか職場環境の改善は、コンプライアンス課に相談すればいいよ。俺も経験あるけど、絶対解決してくれるから。そうしたら、今まで通り働けるようになるよ。しばらくの辛抱やから、絶対辞めたらアカンで』
涙を流しながら電話を掛ける妹に、こんなことを言い放った人だ。
私『いや、でも、もうあのときは限界やったし』
兄『で、メンタルクリニック掛かったん?なんで先に掛かる前に相談してくれへんの?「メンタルクリニック」っていうところは、病名付けるのが仕事やから、大したことないのに病名付いて、自分自身「そうかな」って思ってしまうねん。そんなんじゃ仕事できひんやろ』
私『でも、さっきも言ったけど、症状があってさ』
兄『胃が痛いんやったら薬飲めば良いやん。薬剤師なんやから、そういうの詳しいやろ?』
私『そう思って内科に掛かったんやんか。内科の先生が、メンタルの領域やって言うから』
兄『馬鹿正直に行ったんやろ?メンタルに。はぁ…でも、気持ちの持ちようやから、こういうのは。診断書もらっても、自分で「大したことない」って思えたら、そんなん必要なくなるから』
私『残業とか早出とかで、毎日もう体力の限界で』
兄『今度こそ、コンプライアンス課に相談したらえぇやん』
私『そんなんないよ、この会社に』
兄『え、そんなはずないやん。なんでそんな会社選ぶん?』
私『いや、今はそんな話したいんやなくてさ』
ずっと堂々巡りだ。何か言い続けているが、ブチッと電話を切った。
上司に診断書の写真をLINEで送る。
私『今日内科を受診しましたが、メンタルクリニックを紹介されて、この診断書が出ました。申し訳ありませんが、今日から1ヵ月お休みを頂戴いたします』
上司から何回か電話が掛かってきたが、ずっと無視していた。
後にLINEで、
上司『総務部に休職届と診断書を提出してください。「傷病手当金」の手続きもしてくれるので、相談してみてください』
唐突に訪れた、日曜日以外の休み。これからどうしたら良いんだろう。休むってなんだ。
とりあえず、パートナーに「休職」になったことを伝えた。
でも、私にとっての地獄はここからだった。
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小休止。ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
皆さんは「休職」したことありますか?
以前の記事で、職場の薬剤師が「休職」したことを書きましたが、そのときはまさか自分がそんな「逃げ」を選ぶ未来なんて想像していませんでした。
「逃げ」なんて表現しましたが、当時は本当にそう思っていました。
自分を守るために、生活を守るために、家族を守るために、「逃げ」を選択する。大いに結構。それで、今後が「より良く」なるなら、それも一手でしょう。
さて、私の物語に戻りますよ。「地獄」が始まるんでしたね…
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休職の初日(診断書をもらった日)。家に何とか辿り着いた。
着替えてお風呂に入る。いつもの習慣だ。すぐに布団に入る。
忙しない1日だった。心が着いてきてないのが分かる。どこかに置いてきたのだろうか。
救いになるはずの「診断書」を重く感じていた。本当に休んで良かったのか。今からでも良いから出勤した方がいいんじゃないか。
従業員や派遣に何の説明もできていない。上司が連絡しているだろうが、どんな言い方をされているか考えるのも嫌になった。
別に寝つける訳でもなく、ただゴロゴロとベッドで寝返りを打つ。
そう言えばメンタルクリニックでもらった薬があったな…ベッドから身体を起こし、薬の中身を見る。
(1)デエビゴ錠2.5mg 1錠/回 (頓服)
これは睡眠薬だ。昔からある「睡眠を誘発」するものとは異なり、「覚醒系を抑制」することで効果を発揮するものだ。副作用は少ないが、お酒といっしょの服用はもちろん避けなければならない。
夜になればこれを飲んで、今まで「眠れなかった」日々を取り戻そう。
大した食事も摂らず、夜を迎える。パートナーから連絡が入っていたが、何だか面倒臭かった。『仕方ないね』とか『ゆっくり休んで』とか書いてあったように思う。
デエビゴを飲む。さて、寝よう。
1時間、2時間、3時間、どれだけ待っても望んだ眠気は来ない。スマホもテレビも見ていないのに、なぜだ。身体はこんなに疲れているのに、脳の周りがスースーする感覚がある。意識がフワフワしているが、目は冴えている。目をいくら閉じようと来ない。気がついたら、朝を迎えていた。
何もする気が起きない。昼を過ぎてから歯を磨く。転がっていたお菓子を食べる。足元がふらつく。今頃、何だか眠い気がしてきた。
ベッドでつかの間の休息を取る。もう夕方だ。お風呂に入る。今日こそはデエビゴに働いてもらわないと。水で流し込み、布団に入る。
また同じだった。どんなに頑張っても眠くならない。身体を起こしてみたり、何か疲れることをしなければならないと散歩に出掛けたりしてみた。
帰ってきて、そのまま布団に入る。また気がつけば朝だった。
それから毎日、夜は眠れないのに、どこかのタイミングで気を失うような体験をして、次の受診日を迎えた。
クマがひどく目立つ。クリニックに向かう電車の中で睡魔に襲われる。
上記のことを医師に伝える。『じゃ、薬を変えてみましょう』となった。
(2)ブロチゾラム錠0.25mg 1錠/回 (頓服)
あまり期待はしていないが、これは従来からある古い薬だ。でも、もしかしたら、これで眠れるかもしれない。
ちょっとでも身体が疲れるように駅から遠回りして自宅に帰る。お風呂に入って、夜を待った。
薬を水で流し込み、また待つ。ハッと目が覚めたときには朝だった。これだ、効いた。今しがた寝ていた、確かに。
そこからは睡眠に悩むことはなかった。なかなか効かないことはあっても、寝付くことはできていた。
夜に寝て、朝に目が覚める。当たり前のことだが、取り戻した気分になった。久し振りの感覚。嬉しかった。
だが、私の気持ちは荒れていた。
【優しさとは】
パートナー『調子どう?』
私『最近は眠れてるよ、比較的ね』
パートナー『そうか。今度そっち行こうと思う』
私『いいよ、別に、来てくれなくても』
パートナー『しばらく会えてないし、ご飯食べられている?』
私『そんなお腹空かないし、食べたら食べたで気分悪くなるから』
パートナー『そうか…どこか出掛けたりは?』
私『できると思う?出掛けるだけ、しんどい』
パートナー『息抜きも必要だと思うけど、それでも無理?』
私『しつこいなぁ。もういいから』
LINEの画面を閉じる。何かと言ってくるパートナーに毎回苛立った。なんて、のんきなんだと思った。人の気も知らないくせに。
それでも、諦めず『会いに行く』と言う。次の日は週休なので、朝に出発してこちらに来ると。『勝手にしたら』と返した。
翌日。いつまでも来ない。昼を過ぎようとしている。もし、朝のうちに家を出ているなら、もうそろそろ着いても良い頃だ。
私『今、どこ?』
既読もつかない。14時を過ぎようとしていた。
パートナー『ごめん、今起きた。これから向かう』
私『もう迷惑やから。自分から来るって言っといて、なんなん。もう止めて、しんどいだけやから』
パートナー『いや、会いたいから』
私『だから、会いたくないって言ってんの』
パートナー『本当にごめん。すぐに行くね』
何を言っても聞かない。自己中だと思った。
夕方に家のインターホンが鳴る。しばらく無視していたが、鳴り続ける。
仕方なく出る。
パートナー『ごめんね』
と、抱き締めようとしてくる。手を払い退ける。
私『手も洗ってないのに、触らんで』
パートナー『そうか、ごめんね』
その間に、私は布団に戻る。人と話すことがこんなに煩わしいとは。
パートナー『どうしたん?しんどい?』
ずっと無視していた。そのうち、家から出て行ってスーパーで何やら買い込んできた。
パートナー『なんか食べないと。野菜炒めでも作るな』
何も食べたくない。人の家のキッチンで勝手に料理を始める。炒めた野菜や化学調味料の匂い、すべて嫌だった。どうせ、自分のお腹が空いているから作っているんだ。人のことなんて考えてない。
テーブルを勝手に片されて、お皿が並ぶ。私は布団から動かなかった。
しばらくすると、1人で食べ出した。ほら、やっぱり。自分が食べたいから作ったんだ。私の分にラップを掛ける。
パートナー『冷蔵庫に入れとくから』
その背後を通り過ぎ、お風呂に入ることにした。慌てて何かを用意し始めた。見ると、寝巻などだ。
私『何?帰るんじゃないの?』
パートナー『心配だから、今日は泊っていくよ』
私『ベッド1つしかないのに?』
パートナー『下で寝る』
私『帰ってもらった方が嬉しいんやけど』
パートナー『いや…』
このまま会話を続けても無意味だと思った。自己中なんだから仕方ない。
結局、同じベッドで寝ることになった。忘れずに睡眠薬を飲む。
無駄にベタベタしてくるのが我慢ならなかった。
手を退けたり、押したりして、自分の場所を確保する。
パートナー『おやすみ』
私『…』
すぐに部屋に響く、いびき。とんでもない音量だ。鼻が悪いのか、喉が悪いのか…とてもじゃないが眠れない。耳を塞いでも手をすり抜けてくる。
我慢ならない。揺り起こす。なかなか起きない。
睡眠薬が効いてくれば、気にせず眠れるかもしれない。ただただ、ジッと耐え忍んだ。
気がつけば朝だ。
これまたとんでもない音量のアラーム音が鳴り響く。何時だ、6時台だ。それでも起きないパートナーにさすがにキレる。
パートナー『ごめんね。今日はこのまま職場に行こうと思って』
眠気などどっかに吹き飛んでしまった。用意ができたのか、私の元までくる。キスをしようとするので、顔を背ける。代わりにと抱き締めてくる。
パートナー『行ってきます』
鍵を閉める必要があるので、仕方なくベッドから出る。見送ってくれると勘違いしたのか、何だか嬉しそうだ。
私『行ってらっしゃい』
見送った。もう御免だと思った。自分の生活を取り戻すのに精一杯なのに、生活圏にドカドカと入り込んできて、自分が満足すればそれで良いなんて、許せないと思った。
それから休みになれば家に来るようになった。夜のうちに帰ることもあったし、泊っていくこともあった。
心配してくれているのだろうと理解することに努めた。それでも、度々起こる「こと」は、私を苦しめた。
その日は出掛ける予定だった。ここ最近は割と睡眠が取れていて、食事も多くはないが摂れるようになってきた。
だが、時間になっても連絡がない。
私『もしかして、まだ寝てる?』
1時間後
私『おーい』
1時間後、電話をしてみる。出ない。
私『また?同じこと何回も繰り返さんでほしいねんけど』
1時間後
私『14時過ぎたら、もう今日の約束なしな』
1時間後
パートナー『ごめん、また寝過ごした』
私『もう今日は止めとこ。しんどいわ』
パートナー『もう準備できたから、すぐ行く』
私『いや、もうホンマいい。こんなん続くなら、もう別れよう』
パートナー『なんで?すぐ行くから』
私『約束1つも守られへんのに?』
パートナー『ごめん。そっち行って直接謝りたい』
私『来ても、家に入れんから』
数時間後、家のインターホンが鳴る。無視をするが、電話やら何やらでアピールしてくる。本当に人のことを考えない。
家に入れてからも1言も喋らない私に、正座する。黙り続けて、1時間は経っただろうか。
私『何か言うことないん?』
パートナー『ごめん、何回も同じことして』
私『予定が崩れると、体調も崩れるの。気合い入れて外に出ないと、すぐに気持ちが押し潰されるから、だから出たくないねん。それでも連れ出すから、「きっと心配してくれてるんやな」って付き合ってきた。でも、それも今日まで』
パートナー『ごめん』
私『置いてある荷物全部持って出て行って』
パートナー『ごめん、もうないから』
押し問答が続く。ついには黙ってしまった。とりあえず、その日は帰ってもらった。もう付き合う体力が私には残っていなかった。
ある日、上司から連絡があった。
上司『来週には職場戻ってくるやんな?管理薬剤師の登録まだやったから、代わりにしといて良い?』
なんて奴だ。誰のせいでこうなったと思っているんだ。
上層部を「CC」に入れて、返答する。
私『今の私の状況をご存じないですか?毎日薬を飲んで、それでも眠れなくて、仕事のこと考えたり、仕事をしているであろう人たちと街中ですれ違うだけで心が押し潰されそうになります。そんな中、こんな連絡、常識がないと思います』
上司『ごめんなさい』
もうどうしたら良いのか、本当に分からなかった。
総務部の担当者と話して、「傷病手当金」について調べた。
①傷病手当金がもらえる「4つの条件」
・業務外の病気やケガであること(うつ病などのメンタル不調も対象)
・仕事に就くことができない状態であること(医師の診断書が必要)
・連続して3日間休み、4日以上休んでいること(最初の3日間は「待期期間」と呼ばれ、支給されない)
・休業期間中に給与の支払いがないこと
②申請手続きの「4つのステップ」
・医師の診察を受ける:
必ず休業期間中に病院を受診し、医師から「労務不能(働けない)」との診断を受ける。
・申請書を用意する:
加入している健康保険組合(協会けんぽ等)のホームページから「傷病手当金支給申請書」をダウンロード。
・書類の記入を依頼する:
⇒医師記入欄:
主治医に働けなかった期間の証明を記入してもらう。
⇒会社記入欄:
会社の総務や人事担当者に、休んだ期間や給与を支払っていないことの証明を記入してもらう。
・健康保険組合へ提出する:
すべての欄が埋まったら、会社経由(または自分)で健康保険組合へ郵送。
③注意点
・事後申請が基本:
傷病手当金は「過去の休んだ期間」に対して請求するため、休む前に先にもらうことはできない。1ヶ月ごとにまとめて申請するのが一般的。
ややこしくて面倒だと思ったが、今まで苦労してきた分をもらっていると考えれば妥当な手続きだと思った。
だが、上司から連絡があった日から、ずっと動悸がして、頭痛が伴い、まともに眠れなくなった。もう1ヵ月が過ぎようとしていたのに、また振り出しに戻った。
「傷病手当金」の手続きをするついでに、私はまた「休職の診断書」を書いてもらった。
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今回はここまで。
先日、≪メンバーシップ≫を立ち上げました。それも【パパゲーノの隠れ家プラン】。1ヵ月500円ですが、初月は無料です。
それに伴い、記事も1本上げました。メンバーにならないと、途中から読めないようになっています。気になる方はぜひメンバーになってください。
しかも質問もジャンジャン受け付けています。気になることがあれば、コメントくださいね。
今回の記事では、残業・早出・週休潰しの毎日でも踏ん張る自分から一気に転落して、「適応障害」と診断され、その症状や周囲とどう付き合っていくのか悩み苦しむ私を書きました。
今でも思います。
1社目を辞めなかったら…会社や上司が言うまま働いていたら…あのときどの診療科にも受診しなかったら…休職から復職していたら、どんな人生だったろう。
いつも言っていますが、どんなときだって選ぶのは「自分」です。なので、誰の責任でもないんですよね、実は。
ただ、その環境を良しとする、その働き方を良しとする、黙っていればバレないだろうという考えを良しとする風潮はどうかと思います。
上司の舵ですべてが決まる。
まだまだ苦しい日々は続きます、次回の≪社会人編⑫≫で。
では、また次回。
