「水泳の『キック』って痛くないんですか?」と言われて気づいたこと
「キックって痛くないんですか?」
レッスンをしていると、こんな言葉をかけられることがあります。
「先生、水泳のキックって痛くないんですか?」
最初は「どういうことだろう?」と思いました。
でも、お話を聞いてみると納得したんです。
私たち水泳をしている人にとって、「キック」は当たり前の言葉です。
バタ足や平泳ぎの足の動きのことを「キック」と呼びます。
でも、水泳をしていない方にとって「キック」と聞くと、真っ先に思い浮かぶのは格闘技やサッカーなどの「蹴る」というイメージ。
つまり、「痛そう」「攻撃するもの」という印象なんです。
考えてみると、レッスン中によくこんな声かけをしています。
「もっとキックを強く!」
「キックを速くしてみよう!」
これを格闘技のキックに置き換えて聞いてみると……
「もっと強く蹴って!」
「もっと速く蹴って!」
なんだか攻撃の練習をしているように聞こえてしまいますよね。

もちろん、水泳のキックはまったく違います。
水の中で前へ進むため。
体を安定させるため。
そんな目的で足を動かすことを「キック」と呼んでいるだけなんです。
だから楽泳スイミングでは、できるだけ「バタ足」や「平泳ぎの足」という言葉を使うようにしています。
専門用語を使うことが悪いわけではありません。
でも、初めて水泳に触れる方にとっては、その言葉が安心につながることもあれば、不安につながることもあります。
相手に伝わる言葉を選ぶ。
それも指導の大切な技術だと思っています。
もし今まで「水泳のキックって、蹴ることなの?」と思っていた方がいたら安心してください。
水泳のキックは、誰かを蹴るためではありません。
自分の体を前へ進めたり、水の中でバランスを取ったりするための、足の動きのこと。
そんなふうに思っていただけたら嬉しいです。
笑顔で来て、笑顔で帰る
楽泳スイミング
