わたしいきてる〜第12話 眠り姫になったぴーちゃんへお届け物をする
8月2日。2回目のギリギリ緊急手術から2日経った。入院5日目になった。
ぴーちゃんの好きなものをいろいろお届けしに行こうと私は家族用の緊急宿泊部屋でバックに詰め込んだ。
1つ目は、音楽。私はICUに行くたびに、
ぴーちゃんの部屋でかかっている音楽がどうしても気になった。ぴーちゃんが赤ちゃんの時に聴いていたような童謡に、私の心がNOを突き付ける。
これじゃいかん!と思って、色々調べて、
私がぴーちゃんに選んだ音楽は、脳にいいとされるモーツァルト。
「この子、ずっと小さい頃からピアノをやっていたので、クラシック音楽が好きなんです。これ、かけてもらえますか?」
私はモーツァルトのCDを看護師さんに渡した。
2つ目は、友人のやっちゃんがくれたパワー全開の糸かけ曼荼羅。やっちゃんは『色の先生』をしている。色のパワーを糸かけ曼荼羅に込めて作ってくれたようだ。
『お母さん大丈夫ですか?』という看護師さんの心の声も聞こえてくる気がするが、気にしない。
ICUで管理されている間は、ずっとそばにいられない。意識のないぴーちゃんになんとか勇気と希望と届けられないか、元気になるためのことができないかを常に考えていた。
私は9年間この子を母親をやっている。この子のオーダーメイド母なのだ。ぴーちゃんが私を選んで生まれてきてくれたという母としてのプライドが私にはある。
「これ、元気になるお守りなんです~!」
と私は明るく答えてぴーちゃんのベッドの右上にやっちゃんが作ってくれた虹色の糸かけ曼荼羅を置いた。
『やっちゃんが作ってくれたパワフル糸かけ曼荼羅と、モーツァルトの音楽療法は絶対効く!』
私は自分の中の『YES!』だけを信じた。
13話へ続く
