わたしいきてる〜第10話 ICUで人工呼吸器のぴーちゃんとの再会する
ひと通り先生の説明が終わり、質問も終わると
「お会いになりますよね?ICUにどうぞ。」
先生が言った。
『え?もうぴーちゃんに会えるの?会わせてくれるの!?
え?……
いつどうなるかわからないからもあるかぁ…』
あの大きないびきをかいていたぴーちゃんが
ICUに戻ってくるまで何度もよぎった
先生の青ざめた表情と、
【今からやってもちょっと間に合うかどうか…】 という言葉。
その言葉が頭をよぎるたび、
『大丈夫!ぴーちゃんだもの!』
という信念を大きく膨らませ、何度も何度も振り払い続け、ついに、私達は勝ったのだ‼
そう思うと、今までの緊張が少し緩んだ。
ICUに入ると、入り口から数えて二番目のベッドにぴーちゃんがいた。人工呼吸器と数々の機械をつけて眠っている。
「ぴーちゃん!ぴーちゃん…がんばったねぇ…」
手術が終わったばかりのぴーちゃんの手をさすりながら、言葉にならないほどの涙声で私の母が話しかけている。
私も同じく足をさすった。私もさすがに言葉に詰まった。
「…ぴーちゃん……」
私の口からはそれ以上の言葉が出なかった。涙をこらえるので必死だった。
『私、今は泣かない!今じゃない!泣くな、私!』
そう自分を鼓舞し、私は涙を抑え込んだ。
そして、人工呼吸器につながれ、多くの機械で体を管理されているぴーちゃんを見て、私はギリッギリのいのちの瀬戸際から救ってくれた医療に、心から感謝した。
それと同時に、ずっとこんなにたくさんの機械でICUで管理されているにも関わらず、
そこまで脳圧が上がって、脳ヘルニアを起こすまで患者の異変に気づかないというICUの管理体制に、私の疑心暗鬼さんがムクムクし出した。
『先生があんなにも謝っていたのってそういこと?』
11話へ続く
