W・スミス主演でウイルスミス?
* 世界観の設定
2009年春、野球シーズンの到来とともに素晴らしいニュースが流される。

彼女の理論はこんなです。
『人体を高速道路とします。ウィルスはそこを突っ走っている犯人です。とても危険ですよね。そこで犯人を警官に置き換えてしまいます。安全になりますよね』
しかしこのがん治療薬は失敗だった。
3年後 地球から人類が消えようとしている。


* 概要

* あらすじ
クリピン博士の作ったウィルスを基にしたがん治療薬は、結果的に失敗した。それは新たに危険なウイルスを作り出し、NYが感染源となりパンデミックとなる。ついには軍の主導で都市封鎖が行われる。断片的な情報を総合すると、クリピン・ウィルスに感染した患者は、狂犬病に似た病状を呈し紫外線に極端に弱くなり、太陽光に当たると皮膚が焼け爛れてしまうのだった。そしてNYは機能麻痺に陥る。
そんな中、たった一人でNY市内でワクチン開発に携わっている人間が居た。彼の名はロバート・ネビル中佐。

軍属の医師であり、愛犬のサムと共に必死に寂しさを紛らわせながら感染させたネズミを観察し続けていた。そしてラジオの全周波数を使って生存者に語りかけてもいた。彼はCDショップに毎日足繁く通い、そこにマネキンを立てて人の賑わいを演出していた。

ある日、鹿を追いかけているうちにサムがビルの中にとびこんでしまう。そこはクリピンウイルスの感染患者の根城で、危うい所だった2人は命からがら脱出に成功する。たまたまその日、一匹のネズミが快方へと症状の変化を見せた事から、ネビル中佐は人体実験をする事にした。先ほどの患者の根城に罠を仕掛けて、女性患者の生け捕りに成功する。その女性に快方へ向かったネズミに使った血清を打ったが、心臓が停止してしまう。
落胆するネビル中佐が気を取り直して市内をパトロールしていると、CDショップに置いていた筈のマネキンの1人が、街かどに佇んでいるのを発見する。歩ける筈もないマネキンがそこに移動したと言うことは、ダークシーカーの罠である事は間違いないのだが、ネビル中佐は気が動転して見境の無い行動をしてしまう。

そしてダークシーカーが仕掛けた、女性を生け捕りにした時の同じ罠に引っかかってしまい、宙づりになる。

なんとか助かったものの、ダークシーカーの放った感染した犬の襲撃でサムを失ってしまう。ネヴィル中佐は反省するどころかその怒りと寂しさに再び逆上し、夜中に埠頭でダークシーカーたちを皆殺しにしようとする。しかし逆上している者の常として、足元をすくわれまたまた自ら墓穴を掘ってしまう。懲りない奴。

そこに現れたのはネヴィル中佐の放送を聞いて駆け付けた、アナとその息子だった。意識朦朧のまま自宅に案内したネヴィル中佐の目が覚めると、アナは貯蔵してあったベーコンを使って料理をし、ネヴィル中佐にも勧める。しかしサムの死を受け入れ切れない所へ久々の人間にずかずかと入られた事で三度自制心を失い、アナに対し文句をぶちまける。

はるばるやって来た生き残りの同士に向かって何たる言い草か!
天誅を喰らったのか、夜になるとダークシーカーたちが一斉にネビル中佐の自宅に殺到して来る。アナは自宅迄の道のりに消臭剤を撒くなどと言う事を知らないから、匂いを辿られてしまったのだ。イザと言う時のためにネビル中佐が用意してあった防御設備などものともせずに、中佐とアナに迫ってくる。
だが必死に逃げ込んだ地下室で、数日前に心臓が停止した女性患者の顔色が明るくなって快方に向かっている事を確認する。

我を忘れてダークシーカーたちにワクチンの完成を訴えて攻撃をやめさせようとするが、知性を失っているダークシーカーたちは聞き入れずに境目のガラス扉を破ろうとする。
アナとワクチンを地下室の奥の狭い空間に押し込んだ中佐は、時間稼ぎの為にガラス扉の外へ出ていくのだった。
* 主人公が逆切れする事について
アメリカ映画で、冷静さを失い逆ギレする場面が能く描かれるが、これはアメリカ人の性癖なのだろうか。それが科学者だろうが医者だろうが、冷静沈着な筈の人々が自己犠牲を伴う強引な自棄っぱちとも見える行動に陥ってしまう。
愚考するに、日本人ほど語彙を持たない彼らの表現方法は、より具体的で分り易くないとならないのかもしれない。特に映画と言う、絵柄で物語を表現する場合は、それに輪をかけて過激になる傾向なのかもしれない。
この映画でも「地球最後の生き残り」の心情を理解するのは無理かもしれないが、それを割り引いてもこの主人公は何度となく激情に流され、その結果として愛犬などを失う羽目になる。
「少しは懲りろよ」と言いたくなるが、出来上がっている作品なのだから誰に文句をつけても始まらないし、その代表があの大統領なのだから推して知るべしなのかも。😅
* 別エンディングについて
今回は、amazonにて『別エンディング』のものを観ました。以前に見たヴァージョンでは、見つかったワクチンをアナと息子に託し、自分は彼らが逃げる時間稼ぎに自己犠牲でダークシーカーの餌食となって行くと言うものでした。
しかし今回は劇中の仕掛けを回収するような流れで、ダークシーカーも罹患する前は人間だったことを強く表現しています。ダークシーカーのリーダーと人体実験した女性が恋人同士だったらしいし、ネビル中佐も最後には彼等に謝罪してるし。


どちらが好みかはそれぞれ違うでしょうが、個人的にはこちら『罹患する前は人間で知性も感情も持ち合わせている』に軍配を上げたいと思います。
